目的地は無名檳榔
▲1215豆鼓園巷から唐家湾巷へのT字。正面が無名ビンロウ屋。
豆鼓園巷北端,長沙南西角。
このT字の場所だけは分かってます→GM.。
でもここへの道は,地図にあったりなかったり。勘を頼りにする必要がある。
ここから昨日のように右に進めば唐家湾巷。でも左にも道はある。
この地点を「無名檳榔」と勝手に呼びます。T字正面に,閉まってるけど檳榔(噛み煙草)と書かれた文字が辛うじて読み取れる。
五周目の目的地でした。
1215,無名檳榔のT字を左折西行。
すると,何とも凄い雰囲気の道が現れました。究極の場末です。
道は結構広い。なのに異様にやさぐれてる。かと言って○征マークもない。
人影は絶無:中老年理髪店
「中老年理髪店」。
年齢指定?というツッコミはともかく,きちんと生活があった痕跡はあるわけです。
マヨイガの感覚。ある種,凄絶な空気を湛えた場所でした。
永湘新街から北へ曲がって人民西路へ出る。人影は一切ありませんでした。
川岸が寒過ぎて,余韻に浸る余裕もなく,堪まらず海信広場というビルへ一時避難。体に熱が戻るのを待つ。
1246,太平街を北行。道の北端近く,すっかり気に入ってしまったここのスタバへ。三度目のアメリカーノを求め,両掌にコップを持ってチビチビと。
リニアでパスポートチェック
荷物をピックアップ。1318。ホテルおやじ「どっちの部屋に入れた?!」ってわしに訊くな!
何や長沙人ってこういう地声なのか,よく意味もなく威勢だけで怒鳴ってます。面白いけど時に腹立たしい。
五一から地鉄2号で西へ。11駅で南站。
仕掛けはデカいが実効なし
南站の駅は空虚に巨大でした。
一昔前の中国の新幹線駅です。乗換にはそれなりに時間がかかった。
1407,ようやく磁浮(リニア)高鉄站から乗車。何とパスポートチェックがありました。上海でもないぞそんなもん。ただ劉峰さんの交通カードは使えました。
停車駅は磁浮朗/木梨站と磁浮机場站のみ。1411,開車(出発)。
なぜか結構立ち客もいる。
車窓からの眺めは…本当に何もない。道路と農家があるだけで,空き地に灌木が揺れてるという感じ。
ただこれ…リニアと言いながらかなりのんびりしたスピードです。スピード計もないから数字は分かりませんけど──車輪付列車の鈍行程度じゃないか?リニアという名の方を優先したんでしょか?あと,縦揺れは確かにないけど横にはかなり揺れてる。クオリティ面では多いに疑問。
空港が近づくと工場が増えてきた。いやこれは物流基地のような施設か。他のビルは何のためにあるのか分からない。
埋め立て地みたいなまだ沼の残る平地。元々どういう土地だろう。
まだ走る。大きく北へ湾曲。いや?空港は南だぞ?あ,S字に曲がって近づくのか。
空港前の円環に乗るためだったらしい。どうも仕掛けは大きいけど実効を伴ってない,そういう印象を長沙ではあれやこれやに感じました。まあそういうのも,特にこの大陸では長短あるでしょうけど。
空港到着。
顔照合型喫煙所
長沙黄花空港では蒸菜にありつけました。でもこれは故あって後の頁でご紹介。
長沙の味覚世界で印象的だったものが,2つ。前述の小米と腊肉です。ただこれらも一口で言えば,というのは後の頁に譲り,本稿では巻末に資料のみ掲げます。
空港には小米の観光土産も並んでました。大陸においても湖南特有のものという捉えは,既に固定したもののようです。
▲ボーディングゲート近くにあった身分証明書と顔照合型の喫煙所
長沙人って──とまた考えてしまったのが空港,ボーディングゲート前の喫煙所。
確かに中では煙草吸ってる方々が見える。なのに…入口が開かない?
貼り紙と入る人たちの挙動から理解したところ──どうやら身分証明をスキャナーで読ませ,カメラに顔を撮らせて,本人認証が出来たら自動ドアが開く仕組みらしい。
ならば…とパスポートをスキャンするけど,うまく読み取ってくれません。大陸人の身分証も相当な割合で読取失敗してる。
ははあ,これはリニアと同じだな,と妙な納得をして──大陸人と同じく,認証成功した人の後ろに付いて入室し,やっと離陸前の最後の煙を吐き出せたのでした。
てゆーか,こんな厳しい認証,何でここに要るよ?
「辣醤はいかがですか?」
斯くして空の人になりました。
深圳航空という初めての会社のヒコーキ。翼が目指すは9月に仁川から船で着いた町,烟台です。
中国の航空網の発達は無節操に続いてます。SkyScanerとかでは無茶苦茶な乗継ルートを示されることがある。最近はむしろそれを,楽しいと感じる自分が怖い。
日本まで無理矢理とったトランジットルートは,本夕,烟台に入り一泊。明朝,福岡へ飛ぶ行程です。
▲機内食ではスチュワーデスが「辣醤はいかがですか?」と歩いてた。「ください」というと飯の上にコレがどさり。
寒夜の烟台,アジアを目指す
1845,烟台着陸。
金盾下でネットワークに繋がると電池を食って仕方ない。なぜかは理解仕切ってないけれど,位置情報を発信してもいないのに常に場所を追跡してくるアプリが多すぎるのが原因でしょう。
さて現実に戻って…市内へは…やはりタクしかないのかな?8時に着けたらラッキーだろかな?
明日10時に市内を離れるとして14時間の滞在か。
タクシーが悪質っぽいので机場バスにする。1914。
微信に繋がるとWifi接続時に「WECHAT経由の接続」が選べて簡単に接続できる。ただ電池の減りは激しい。
さっきコンビニで電池ある?とかなりダメ元で訊いてみると,後ろの扉の中から持ち出して来てくれた。あることはあるんだな。でも減るから機内モードに戻そう。
百度地図も見れる。市内から40km西北西,蓬莱市が近い辺りの海岸近く。
1930定刻出発。すぐに高速に乗って飛ばす。これなら速そう!
この高速乗換地点が烟台まで2/3の辺りか。1852,てことはジャスト20時総站着だな。
2014烟台BT到着。東行。南に百盛。
やはりかなり寒い。
潤轩美食歩行街。対面にICBCを見て右折南行。
おっ,大潤発もある。やはりBT東がやや繁華街っぽい。
2026,予約してた亜細亜ホテルの表示が見えた。
暗くて見えないけれど…南へは少し登りなのか?明朝のために少しでも土地勘を溜めときたい。南側へ少し迂回して歩いてみる。
2035,亜細亜入り。
予約は見事に取れててパスポートお断りもなく,ちょい豪華な部屋でベストキッドを拝観いたしました。
百度地図が「明天大雪」の予報を伝えてます。飛行機飛ばなかったら──なんて期待し過ぎずに10時発で朝3時間ほど歩いてみよう。
さっき散歩した感じでは,古い老城の情緒は期待しにい。天津や漢口のような港町を想定した方が近そうです。
ここでちょっと期待してるのは韓国人街。でもこんな短時間で見つかるものかな?
■資料:長沙の中華ハム「腊肉」
※百度百科/腊肉「腊肉是中国腌肉的一种,主要流行于四川、湖南和广东一带,但在南方其他地区也有制作,由于通常是在农历的腊月进行腌制,所以称作“腊肉”。」
※ pot-au-feu de dodin-bouffant/腊肉(ラー・ロウ) http://majin.myhome.cx/pot-au-feu/dataroom/foods/meats/pork/la_rou/la_rou.html
「名称は、腊月(旧暦12月)に作られるから、腊肉と呼ぶようになった。
昔は大晦日の夕飯に食べられていた。
3世紀後漢末の、漢中の領主、張魯が、曹操に敗れで敗走中に、漢中領民から腊肉を振る舞われたと言われる。
時は流れ19世紀末、義和団の乱によって清朝の西太后や光緒帝が、北京から戦火を避け西安に逃れた際、西安に来た地方官吏から、腊肉が献上され、それを食べた西太后が絶賛したとかしないとか。 」
(湖南料理の腊肉)「三湘腊肉(サン・シアン・ラー・ロウ)とも言う。
湖南省で飼育されている、寧香猪(ニン・シャン・ジュウ)の皮膚が薄い、まだ若い豚肉を使う。」