Googleマップ(経路)
セブンイレブン長崎上小島五丁目店というらしい。ピントコ坂への入口,市民目線だと南高校入口の車道対面のセブンで一服。1817。
下りへ入る。
ということはこの辺りがやはり最高所に当たるんだけど,やはり異様です。何と言うか,最高所にしては見事に何もない。
上小島からの愛宕山は,やはり美しい。
ちょうど西陽を程好く受け,威圧というわけじゃないのに荘厳な山容です。
これを美しいと捉える目は,昔からあったらしい。下の写真は明治の写真という。
段々畑が六合目近くまでかけ上ってます。
今はこれがほぼ宅地化してるわけですけど,見た目では,宅地の線と棚田のそれがほぼ重なってるようです。
この山の奥山・里山の境界線は,住民意識の中で何らか固定されたラインになってるらしい。
南高校の手前で,道は東側,愛宕山方向に眺望が開ける。
道の傾斜もはっきりとしてくる。極めて風情のない坂道ですけど,ここにぽつんと地蔵の祠が残る。
▲三叉路地蔵
南高校の校門を過ぎ,車道は大きく左に回り込む。
この右側にまた地蔵堂がある。堂の前を右手に折れればピントコ坂。明らかに分岐の目印として立地を選んでる。
長崎の迷路は,こういうさりげない「親切」にあふれてる。この類いのメッセージを読み取れるようになって,長崎歩きは楽しくなった。
1820上,小島四丁目。
1822,地蔵の三叉路。
1825,平松地蔵尊。
1826,正徳三年碑。
1827,傾城塚。
もうこの辺から既に,八剣神社の社務地らしい。墓地が現れはじめる。
上の写真は墓の多くに併設される「土神」信仰の祠。これも実は並列の事例が見つからない。観念的には福建のものが,長崎で独自の形態を持ったものだろうか?
ライオンの紋様があるとしてガイドブックには載る茂木道無縁塔。1832。
何度か読んだ説明書を初めて書き取る。
「正徳2年(1712)8月天然痘が流行し,翌年3月までに患者3千余人を数えたという。このとき,死者(主として子ども)を供養し併せて長崎の町に病気が入ってこないよう祈念」
建てたのは立地的に長崎の人でしょう。外からはともかく,長崎内外町の内部からは茂木街道とは外からの災いが入ってくる「異界への通路」として認知されてたのでしょう。祭りつつ排除する,という感覚です。
▲夏は夏で怖いピントコ坂。高台の建物は長崎医療技術専門学校,つまり午前中の玉城学園だろうか。
無縁塔に表れたこの「化外地」感覚を念頭に置くと,続くピントコ坂の濃厚な異界感も理解しやすくなります。
外界の福も災いも,全てこの道を通ってやってくる。──深堀勢の来襲も,そのイメージに拍車をかけたかもしれません。
長崎の開放性と,その反面,いや開放されているからこその外への畏怖。
星が真横に並んでる,ように見えました。
目をこらすと,黒黒と風雪にくすんだ小さな墓の羅列と,その前に備えられた花々が残照に照り輝く陰影でした。
ピントコ坂の影と光は鮮明です。
今回のピントコ坂は目標がありました。
初回のピントコ坂を八剱神社から集落を経て登った,あの道に,下りではどうしても入れずにいたのです。
1843。この十字路が臭い。南東角にピントコ坂プレート,南西角に「ひったくりちかんに注意!!」の長崎警察署看板が出てる十字。
左折西行。
Googleマップでは経路を取れなかった。
1845。でも間違いない。愛八の墓です。長崎女子高等学校の下を通って「壁面注意」の看板も過ぎて──十字の入口では何気なかった道が,ぐんぐん細くなって丘の上をうねるような路地になる。
三叉路。東に掲示板と電柱,北に上小島一丁目1住所表示。
これを…右だと思うぞ?
よし!神社に入れた!位置情報を切る。
入れたというか,神社の境内の裏口のような,明らかに公道ではないところから入って境内を抜ける。
好い道だけど…こりゃGM.には出ないわな。
八剱神社にどこから入ったのかよく分からなかったけれど,とにかく小島からの石段を下ることができました。
〔ヒロスケのばりくだり〕によるとこの八剱神社西の小さな丘陵地を「雷公岡」(かみなりおか)と呼ぶとのこと。
由来は完全に不明。そもそも「小島」地名が,古くは港から島のように見えたからというけれど,この両者は同義なんだろうか。
階段を降りると高島秋帆旧宅看板。
すぐに崇福寺電停230mの表示も見えてきました。
1900ジャスト。寺南のニューけごんが見えた。
1904,「長崎茂木街道ここに始まる」碑に着く。
──茂木街道踏破,成る。
浜の町へ。これを食べないと長崎にならない。
1934ニッキーアースティン浜町店
1004辛い辛いドライカレー・ポークカツがメイン750
「ホントに辛いですけど大丈夫ですか?」との注文時の警告にもビビらなくなってきた。
何度目かはもう分からないけれど,ここの辛ドライカレーは絶品です。ほとんど主食じゃなく,例えばサラダに少し混ぜこんだりして食べても──好い!辛さが鋭角に立つようによく炒められてる。
というわけで一日目の行程終わり。とにかく歩きました。ただ何がよかったのか,足マメも筋肉痛もそう酷くない。
二日目はもう少し絞って深堀りしていくことになります。
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