外伝09♪~θ(^4^ )遠征編
♯広州編初日@上下九路の胡同に酔う

▲「加多宝」の見るからに不気味なペットボトル
※スーパーにこれがあふれかえってる今見ると「何言ってんだ?」ですけれど,まだ出回り始めたこのころは,涼茶をコカ・コーラもどきのペットで売るなんて!というのがかくも新鮮だったわけです。

[今期首]
引当 794/負債 794
[今期中]消費1800/
0715 anay’s(廈門[立占])
藍苺[女乃]酪(二口のみ)+意式掌鉄珈琲50
0905 釣魚台珈琲(か伊示雅珈琲)(廈門高崎空港)
[上/下]奈珈琲
芝士三文治 /370
1130機内食500
1610加多宝152(1072)
1700潮盛隆江猪手飯
七元両肉一菜+老火[青見]湯2元/600(1672)
1800広州大食代(西城都[サ/合])
潮州魚旦粉世家
招牌魚旦河粉22元/200(1872)
香港[舌甘]品
楊枝甘露28元/150(2022)
1920 Hey YO!!(B1)
蛋餅組合18元/150(2172)
・[火同]草[サ/毎]芝士
・抹茶紅豆
・芝士[合/手]破[人/ヒ]
[今期首]
消費1800/収益2172
利益 372/
引当 422/負債 422

7時半 駅前anay’s 空振か?
 リュックを担いで廈門[立占]前へ。昨日,早朝営業を確認してたanay’sという居心地よさそうなカフェを厦門最後の飯場とする。
藍苺[女乃]酪+意式掌鉄珈琲150
 コーヒーは結局飲まなかった。とゆーか,誰も作る気配もないし20分来ないから無視して出た。パンもこれは…上のブルーベリークリームだけ本物に近かったけど,生地部分は正直コンビニ以下。タバコも吸えるし一休みにはいい場所だけど。
 早々に切り上げてBTRへ。職員が[立占]進口で意味なく荷物チェックしてました。かつ,ホームには手すりにすがらないよう見張ってる兄ちゃん。外見はともかく,システムの管理としてはまだまだ真似事の域という姿が目立ちます。
 BTRで北へ。
 火車[立占]の先は「逢坂」だったらしい。蝉丸だったか?知るも知らぬも逢坂の関。
 金山で広い川に出た。両岸にマンション群,さらに遠方には工場中のビル群が姿を見せてます。
 7時50分,市政服務中心。こんなとこに!?副都心の構想があるのか?
 7時55分,県后。時間は結構かかった。ただ,火車[立占]で空港までの接続表示が出てたL19という路線は,やはりバスです,こちらは正真正銘のバスでしたが,接続はスムーズで,わしが乗ると同時に発車。一応8駅もあるけど,周囲のブロックのホテルや役所をぐるり回ってるだけらしい。
 終点「机場[候-1]車停」に着いて10分歩く。皆さん座ってたからどうも最寄りバス停じゃなかったらしい。自動車の停車場所みたい。なら何でそこにバス停作るんだ?
 そこからはまあスムーズだったか。チェックインカウンターで「ツロガワ,マドガワ?」とかイミグレで出会い頭に「アリガト」とかには驚いたけど。
 さて広州です。20年振りだな。

2食目だ 廈門高崎 朝飯食い
 9時5分,廈門高崎空港のボーディングエリア内,釣魚台珈琲というリッチげなカフェに入る。伊示雅珈琲との表示もあるが,これは日本であるような豆の納入元か?
[上/下]奈珈琲
芝士三文治
 パン系の朝食の頭になってたのでこだわってしまった。
 珈琲もアメリカン(じゃないけど)としてはまあまあだし,フリードリンクの2杯目はなぜかポットでくれた。
 チーズも食パンも値段が貼ったなりの質だったのか,落ち着いたいい味出してる。久しぶりにいい朝飯でした…というと中国に来てる意味が薄くなるけど,素直にそう感じてしまいました。
 10時ジャストになった。搭乗予定は0950だけどもう慌てる気はしない。廈門航空なんてローカルカンパニーを選んだのも,今度は何やってくれるかな?みたいな期待からだし。
 カウンターの係員も全然緊張感なく楽しくお喋り中ですし。
 10時10分。出発10分前のはずだけど,今やっと畿内からどやどや客が降りて来てるとこですし。こういう場合に状況説明が一切ないのは,まさに中国らしくてニヤリですし。

正午過ぎ 広州白雲 机場(ジーチャン)着
 12時10分,広州到着。ケータイはやはり接続OK。
 飛行場内のセブンイレブンで羊白通[上/下]購入。──70元,うち20元ディポジットでチャージ50元。切符買いの時間も考えると…損か得か?
 12時40分。机場南から3号線で4駅,嘉[ノ木]望岡。ここから2号線乗換で11駅目の「公園前」を目指す。
 香港と同じ電光表示システム。アナウンスもあるから,こりゃあ迷いようがないな。
 当然車内はwifiで,ケータイアンテナは3本ビン立ち。
 今,車内を中国旅行社の広告マンが地下鉄路線図を配って行った。同様の広告入のマップも既に入手してる。消費社会のレベルが違う。貴陽とは2段階,廈門とも1段階違う。
 12時58分。乗換。ホーム対面にあり利便性も有。始発駅なので座れた。広州火車[立占]経由で広州南[立占]まで行く南北の幹線ライン。対して東西を1号線が機能分担してるってとこか。この2本の間を,3号線が環状線もどきの「?」みたいな不思議な経路を取ってます。
 13時46分。目的の宿,如家快[テヘン+コ/走]酒店解放中路に…受付でえらく並んだけど部屋をキープ。窓なし209元。喫煙可,湯沸かし付。湯沸かしは「佐田」製?どこだ?
 14時10分,1号線で終点「広州東[立占]」へ7駅。この間,3号線とは体育西路も含め2カ所で,5号線には楊[竹/其]で接続。その他,1号線の逆方向終点「西郎」からは広佛線にも接続。
 Web情報として今回一番参考にした「[口乞]尽天下」に,下町として推薦されてた「芳村」は…「西郎」の3駅手前,公園前からは5駅。うーん,宿のロケーションとしてはかなりベストだな。
 ただこの1号線,アナウンスも電光表示もない。ニューヨークと同じで初期タイプなんだろうか。
 いや?車両接続部にだけは電光表示があるようです。
 それにしても──人間の面構えというのは,都会と田舎ではっきり異なるのはなぜだろう。中国ではそれがムチャクチャはっきり分かる。

腹減った 早く食いたき 広東飯
 体育西路で半分くらいの客が降りた。
 この駅名も訳が分からんけど次の駅名「体育中心」(スポーツセンター)から察せられる。その位にこのエリアはなぜか存在感を持ってるってことでしょうか。
 さて,飯を欲する腹をなだめてとりあえず向かってるのは広州[立占]。
 専用カウンターへ行くと時刻表があった。広九直通車,1日11便。発車時刻は
0819 0904 0955★ 1037 1203 1404 1538 1614 1820 2030 2132
 14時50分に切符ゲット…。大した列じゃなかった。一等になりはしたけど紅[石勘]まで151元。時刻表的には1159着。
 中途停[立占]として常平という地名。種類は「准高」とあり,KTTではないとあるけど所要時間は同じみたい。
 15時20分。駅のセブンイレブンでバスナンバー入りの地図を入手。芳村の情報はよく分からんので,ラッシュ対策としてもとりあえず1号線で長春路から上下九路を目指しとく。
 この車両には電光表示がない代わりかどうか,えらく頻繁にアナウンスがある。
 中国国際漫画節というのを今月末からやるらしい。9月29日から10月5日まで1週間。略称CICF。

▲潮盛隆江猪手飯の七元両肉一菜+老火[青見]湯

広東の 残照踊る 上下九路
 広州一の繁華街は上下九路。とりあえずここなら飯にありつけるだろ…と一通り歩いてみた。
 どうもビンと来ない。それにこの人出ではちょっと入る店が見つからん。
 逡巡してるうちに
17時になってしまった。
 実はこの辺りで手持ちのカバンのチャックがクラッシュしたり色々あって,やや途方に暮れて裏道に潜ってた。
 ふと,美しい日溜まりの界隈を見つけ,思わず座りこんでしまった店がこちら,潮盛隆江猪手飯。若い御夫婦経営,街頭の鍋からお好きに選んで,という[口乞]飽致形式のお店。
七元両肉一菜+老火[青見]湯
 鶏肉の焼味と菜っぱにご飯,それに汁。そういうある意味オーソドックスなお膳だったんだけど…。
 空腹に勝る調味料はない…からか?これが生き返る美味でした。
 鶏肉は,胴と手羽だと思う。よく燻された肉です。凝った味わいはないけど,シンプルな焼味が食わせてくれる美味さ。
 菜っぱ(カイラン)も…これ染みるなあ。店頭の鍋で放置されてたはずなのにシャキシャキを全然失ってないのは,こいつどうなってるんだろう?
 スープは骨汁らしい。沖縄の牛の髄骨と同じのが入ってます。ただし,ここのはスイートコーンの輪切りを放り込んでて,深みがありつつなおポップな味わいです。
 いやあ生き返った!
 箸を置いて,ふと顔を上げれば,夕日に包まれた路地。隣のオヤジがビールをラッパ飲みしていい気分になって,韓国人を名乗ったわしにしきりに話しかけて肴にし始めます。
 そんな街裏にしばしたたずんでる広州第一食でした。

▲広州大食代/潮州魚旦粉世家の招牌魚旦河粉

アジア飯 フードコートも 捨てがたく
 路地から路地へ,残照の風光を求めて徘徊してるうちに18時を回ってしまいました。
 事前に調べてたフードコート広州大食代(西城都[サ/合])界隈に出て来たんで,ここで第ニ食とします。
潮州魚旦粉世家
招牌魚旦河粉22元/200
 フードコートで今回飛ばした潮州のつまみ食いでしたが…色んな意味で刺激的でした。
 まず他との類似点ですが──河はどちらかと言えば台湾とか福建に近い。香港のぷるぷるを愛でる感性じゃない。
 でも,看板食らしき白い魚旦は完全に香港。海老餃子が潮州料理の典型として香港飲茶に入ってるのも周知の通り。
 しかしこの,黒い方の魚旦は…これまさに台湾ハムの味です。西面の十字路で売ってたハムそのもの。
 つまりこれは…同じ潮州料理を周辺の福建,台湾,広東,香港が好きなとこだけ吸収して行った結果なんではないでしょうか?
 なるほど。根っ子の所で中華じゃない色彩を帯びた突然変異的な潮州料理。その貴重さは,こういう形でこそ際立って来るわけです。そのことが,何となく実感として納得できたんでした。

▲香港[舌甘]品の楊枝甘露

香港的 [舌甘]品啜る 秋の夕
 割とレベルは高そうなので,同じフードコート内で気になった香港[舌甘]品にも手を出してみる。
楊枝甘露
 え!?これは何だ?
 タピオカ入りココナッツミルクに,マンゴーが入ってる。それだけだろ?と思いつつ口にしてみて,微妙な違和感に悩まされた。
 ココナッツとマンゴー,何かが舞台裏で両者の味覚を繋げてる。つまり木瓜牛[女乃]ではない。ココナッツミルクという強い素材だし,フルーチェみたいな別の味覚をどこか帯びてる気がしてならない。
 結局分からなかった。
 けど一つの可能性は,何か八朔みたいな地味目の柑橘系を僅かに混ぜ込んでること。
 もう一つは,マンゴーとココナッツミルクが,ちょうど牛乳に柑橘系を単に混ぜた時のような化学反応(凝固)を起こし,これが味わいをまろやかにしてるという可能性。
 しかし!!既に器は空!
 ううむ。
 概して言えば──何や分からんけどムッチャ美味かったんであります。…って,こんなんでいいっスか?

[画像:MS→WP移行時に破損]
▲Hey YO!!の蛋餅組合(ケーキセット)

持ち帰り 甘物求め Hey YO!!へ
「Hey YO!!」が店名です。フードコートから地下鉄に乗る気で地下一階を通過する途中,今夜のスイーツをこちらでご手配してしまったわけてした。
蛋餅組合18元/150(2172)
・[火同]草[サ/毎]芝士
・抹茶紅豆
・芝士[合/手]破[人/ヒ]
 表記によると「低脂肪,高蛋白,人造甘味料・色素不使用,善玉菌を含む(ヨーグルト)」…ヨーグルトが自慢か?
 しかしまあ,思い切りチェーン店です。深[土川]11店舗,広州5店舗,佛山5店舗,東[サ/完]4店舗,沈陽4店舗,香港8店舗。
 素晴らしくくっきり輪郭のある甘味です。
 最初,ニューヨーク系のベトベトケーキかと思ったけど,砂糖だけではこの力強い輪郭線は出ない。それに抹茶+紅豆なんてものが成立するはずがない。
 つまり,軸に据えてるのは素材の力みたい。おそらく,どれの底にも感じられるヨーグルトやチーズの酸味のコントロール,これが群を抜いていると思われます。
 …ということは,あれ?看板商品のフローズンヨーグルトを素直に頼むべきだったか?

茶と菓子と CCTV 中華の夜
 Hey YO!!のケーキをつまみに中国茶を頂きながら,テレビのチャンネルを渡る。さすがにチャンネルは多くて香港並み。ただ局は大半が国内各省の公営です。ほとんど全省が放送しとんじゃないか?国営のCCTV(中国中央電視台)などは10ほどのチャンネルを持ってます。そのうち10番の科教チャンネルで。
中国漢字[口斤]写大会
 2人vs2人の子供が,漢字の聞き取り問題に何百人単位の聴衆の前で挑む。どうも学校の推薦入学枠が狙えるらしい。日本人的にはムチャクチャえげつないけど,このガキどもが実に堂々と戦うんだよなあ。
 中国人にはアガルとか委縮するとかって生理現象は…見てると日本人以上だと思うんだけど,それ以上に立身出世の欲望の方が半端じゃなく強いみたい。つくづくコワい民族だよ,彼ら。