油煳干青∈1仁川&成都：富平1∋糟酸麻蒜

コリアン飯食って中国へ行こう

２316，仁川空港イミグレの列。ようやくスマホが打てる程度に歩けるようになったとこ。
　一泊トランジットでコリアン飯を軽く食べて中国入り，という旅程だったんですけど…。
　いや～遅れた遅れた。2248の直通最終どころの騒ぎじゃない。2357のAREX一般列車の正味の最終まであと40分。
　イミグレのシステムは，今どの国も改変する技術的過渡期なのか？前回の中国の指紋採取の自動化，今回の福岡の空港が完全自動に続き，仁川も…何か雰囲気が変わってる。あ！入国審査確認証の発行に変わるのか！無くさないようにしないと怖いぞ！
　2329，イミグレ到達。
　荷物も８番レーンに着くと同時に発見できた！よし，AREXへダッシュ！
　2339の最終一つ前に──もう少しで乗れるところだった。着陸から40分，これは定時に着けば物凄く運が良けりゃ間に合うかも，2248の直通最終にも？
　ともあれ現実の結果は最終の一般列車。この便だとソウル駅到着は，やっぱ１時過ぎてからなのかな？

▲AREX車内。みんなぐだ～。

０時を回りました。
　この０時丁度に，この列車の終着駅デジタルメディアシティ(DMC)はソウル駅より手前と気付く。６号で10駅で三角地，４号乗越で２駅でソウル駅。いや？DMCから先のAREX列車があるのか？
　──と，列車がある，という前提でまだ考えてます。

深夜の駆け込み乗車はご遠慮下さい

前回同様，今回の宿はソウル駅徒歩圏に入れてました。
　日本で，スマホにソウル地下鉄路線図とAREXの時刻表をダウンロードしといた。これで見ると──確かにある。DMC2427発ソウル駅行きというのが最終。これに接続するんだろうか？
　いや？あと20分で着くのか？
　0008ヨンジョン，永宗。まだ島の中かよ？着かんだろ？──でも，にしてはこれだけ人が乗ってるし？時刻表としても普通…最終がそんなとこで止まるように組むか？
　0015今，橋を渡ってる。
　0017チョンナ国際都市。あと10分で４駅？──こんなギリギリで着かない時刻表ってあるか？
　0022コナン。黔岩。あれ？この一文字目って貴州の古称の漢字じゃね？
　それはともかく…あと３駅３分！そりゃ…もう絶対無理だろ？

０028桂陽ケヤン。
　傍らから，飛び降りてダッシュする男の姿。それを目にするや，身体が動いてしまった。リュックを掴み，男を追って階段を降りて登って仁川メトロ１号に飛び乗りました。
──よくこんな冒険を，とっさに出来たもんだと思う。深夜のやけっぱちというのはスゴいもんですな。
　もちろん仁川メトロ１号なんて初乗りです。
　さてここからどうしよ？まず仁川からソウル行きはあるか？闇夜を快走していく地下鉄車内でググると──ソウルへのメトロ１号線は終電が23時台。ソウル駅には行き着けない。今夜の宿は捨てよう。
　捨てて…どこを選ぶ？えっと？コネストで「仁川 モーテル」で検索するか？──出た。ソウル側１号と仁川メトロ１の交点の町，ここに集中してマークがある。

降りる駅決めてから列車に乗りましょう

▲富平駅周辺にモーテル街があることをコネスト地図で確認

富平だ！
　ハングル読みはプピョン。行ったことはない，どころか初めて聞く地名です。
　昼間ならこの富平でソウル１号に乗換えてさらに南下すると，仁川市街に入れます。けれど今の時間に市街に入っても明朝辛いだけ。

かと言って仁川１号にこのまま乗っても，仁川市庁には着くけど，モーテルのある市街かどうか不安。──やはり富平泊しか選択肢はない。
　と路線図をチェックしとると，富平の一つ北に「富平市場」という駅名を見つける。
──企画が出来た。富平泊，明日早くに「市場」駅まで歩く途中でコリアン飯を一食。駅から仁川１号→AREXと乗り継いで空港へ。…でどうだ？

▲同地図で仁川メトロ駅名にある「富平市場」が徒歩圏であることを確認

どこなんだ？富平って？

０052，富平に下車。
　駅の北側のはず。周辺地図を睨んでからモーテル街へ急ぐ。
　満室が多い。そうか，これも念頭になかった。金曜日の夜，韓国のラブラブデーだった！
0106アルプスモーテル泊
オンドル付き，湯船あり。
　福岡大濠公園の名店・ジャックのケーキを呆然と食う。
　普通にでも絶品です。これは涙が出るほど旨かった。
「カメラを止めるな！」エンディング，Keep Rolling(謙遜ラヴァーズ)を聞いてベッドに崩れ落ちる。

▲それでも夜飲茶

６時過ぎ，宿を発つ。
　かなり冷え込む。
　真っ暗です。ただ，そうは言ってもそろそろ市街っぽくなってもいいけど…。
　とうとうGoogleマップ(以下「GM.」と略)と位置情報をオン──おおおっ！
　西に向かってしまっとる！どうやら，昨夜のモーテルの界隈は，駅の北ではなく北西の辺鄙な側だったらしい。
　0713，引き返す。

市場歩きは時間に余裕を持って

▲朝７時の富平で迷う。

０723，駅前が再び見えた。──ってこんなことしとる場面じゃないぞ！もうかなり明るくなってきた。
　雰囲気は釜山の西面に似てます。いい風情の賑わい…といっても今はほとんど通行人はないけど，昼間はひなびた賑わいがありそうです。
　0725，ロータリー。すぐやがな。駅からでも500m程度です。

▲富平市場を発見

韓国の市場の気配は，近づくとすぐに分かる。
　右折して市場へ入る。
　大きい。魚介類多し。ヘウンデ位か？

▲市場の…おそらく昼間は中心であろう辺り

時間は非常に厳しいけど，こうなるとコリアン飯に一食でもありつきたい。
　飯屋は市場の出口近くにパラパラ見えます。24時間のは各出口に１店はある。
　でも…選り好みしてる場合じゃないけど…0734，北側出口まで来てしまった。

▲富平市場北口辺り

頭の隅で空振りを覚悟し始めた。メトロ駅へ西行。
　道はBuheung-ro ブホン路。そのParis(パン屋)の向かい，南側でした。
　店名は記録を漏らしてます。
0740スンデクッ

残200分：仁川スンデに舌鼓…打ってる場合か？

▲ありつけた朝飯

東仁川で食べたスンデの味が，記憶の中から呼んだのか。それは定かじゃないけれど──
　カクトゥギもペチュキムチも最高。生々しくなくてしっかり漬かってるという味わいです。
　ソーセージの種類がそれぞれ違う。血液で固めたどす黒いタイプが多いけれど，どれも中がふわふわです。
　しかし…スンデと生ニンニク，この取り合わせがこんなに旨いとは思わなかった。スンデの食べ方，昔ハマってたと思ってた頃は知らなかったんだなあ。
　ソーセージ状でない臓物系の肉も多い。これも味わい深いものが多かった。
　青唐辛子をかじるまでもなく辛味はしっかり効いてる。色んなスンデから出た複雑な肉汁が，真っ赤な汁に素晴らしい味わいを与えてる。クッパにするとこれはもろに口福に誘ってきた。
　よし！──これが食えれば十分じゃ！ソウル駅までわざわざ行かず，この富平付近で泊まればいいな，今度から

▲地下鉄仁川メトロへ急ぐ。

ところで中国入りの飛行機の離陸は1055です。
　現在0821。残り150分とも言う。富平市場駅から仁川メトロ１号に再び乗り込みまして，北へ。９駅，昨夜というか今朝走り抜けた桂陽駅まで動く。
　正確には北東に数km。仁川空港は西です。どうやらこの大回りのために，時間的にはソウル駅まで行くより物凄く楽，という訳でもないみたい。
　１つ前のグルピョンで地上へ出ました。0845，ケヤン 桂陽。130分前とも言う。ぎりぎりやがな。
　0849，同駅AREX空港鉄道ホーム。８分で来ると電光表示。──離陸まであと…ほぼ２時間？！
　0857乗車。T1までは６駅。でもこの区画が長いのは昨夜も経験済み。

残110分：空港島への美景に酔…ってる場合か？

車窓に流れる美しい田舎町。
　0902，コナン。ここから仁川メトロ２号が出てる。朱安，仁川市庁行きだけど，朱安から東仁川までは南に４駅，富平までも北に４駅。このルートもいいな。
　0906，チョンナ国際都市。都市というには閑散としてるけどインフラは整ってる感じ。国際と言ってもこれは…要するに対中国連携だな。韓国と中国との経済的距離は想像よりはるかに近い。富平市場には漢字だらけの店が既にちらほらありました。
　東に煙突が並ぶ。数十本が日照を背に煙を上げる。そして海。まだまだ空地が多い。ここに中国資本が流れ込んだら…凄いことになろうな。

残70分：で？ホントに乗れたのか？

１00分前，0914。
　ここでT1とT2を間違えるとかしたら命取り。チェックしとけよ…と身構えてるとわざわざ車内アナウンスがありました。よくあるミスなのか，有難い配慮です。
　0915，永宗ヨンジョン何とかなりそうな気がやっとしてきた。
　0920，雲西ウンソ。ここはかなり町になってる。最も安全に泊まるならここです。町はつまらなさそうですけど，コンビニ程度はかなりある模様。
　0923，空港貨物T駅の前で地下に戻る。
　0925，T1。かっきり90分前。まあ本来はヤバい時間ですわな。
　0945，チェックインカウンターに出来るだけ息を切らして駆け込む。70分前でした。流石にやや厳しい態度を取られる。
　今，リュックが無事手荷物のコンベアに乗せられて行きました。滑り込みセーフ！
　迷惑な客とも言う。