本伝02章Step11.「ダルマさんが転んだ!」大実験

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 Weight:117.0kg
 (△19.0kg)

が進行中!──ちなみにこれは機密作戦である(だからHPだっつーの)。
 アナタの隣りに座ってる見慣れた人物,136kgのスーパーデブ男クン。彼が徐々に縮小するって想像してみ。半分になるまでには,やっぱどこかの段階で気付くはずよね?さて,じゃあそれはどの辺りなんでしょ?
 会社全体,セクション全体,部屋の3部門で最初の発見者が出るまで,減量中であることを喋らずに,どんな奴がいつ気付くのかというお楽しみ企画。
 何しろ,わしがやってる減量方法はカロリー制限,往復1時間の通勤時のウォーキング,半身浴,あとは1日2リットルの水飲むことくらい。冬なのにカバみたいに水飲んでる以外,生活の外見は何一つ変えてない。被験者たち(に勝手にしてる皆様方)は痩せた事実そのものに気付くしかないのね。
 会社初とセクション初の発見者の栄光は既にゲットされた。後は部屋初だけだけど,これがかえってわかりにくいみたい。そりゃそーだろ!隣りの人間が1日1/4kgずつ縮んでくのはちょっと知覚できまいよ,明智君。ワハハハハ…。
 さらに,我が仕事場は役所(コージではない。念のため)。サンプルたちは総じて常識に染まった人間群。失礼ながら…あんまリアルな眼力持ってる方はいらっしゃりそもない。即ち,世間一般のニッポン人のサンプルとして抜群に優秀な素材。
 二度とはできそにないこの実験で明らかになるのは,「デブ」のラベリングの下限値。ある対象に貼ったデブというラベルは,視覚的な認識と一定程度ズレてくると貼り替わらざるを得ない時がどこかで来るわけッスが,さてそれは対象がどの程度変化した段階か?!…おおっ認知論的にエキサイティング!
 現段階で既にハッキリしてんのは,△19kg,15%オフの状態は,まだ常識人の認知可能な変化量には至ってないってこと!1/7程度の変化量は感知されないんです。
 痩せた太ったでとかくかしましい世間の知覚なんて,実はこんなにクソ鈍いもん。──毎日肥満の恐怖に震えて過ごされてる皆様へ。他人の目なんて何にも見えちゃいねえよ!数kg増えた減ったで赤くなったり青くなったりすんのは完全無意味。
 神経質に小手先でアガくのが一番痩せにくい体を作る。そうなりゃ業界のいいカモよ。
 本当に痩せる必要が出た時,一気に減量すりゃ十分!

 さて,基本ポリシーの確認をしてみるばい。
 第一目標:体重半減(=68kg)
 第二目標:やつれない。(脂肪のみの減量)
 ビジョン:カロリー制限(1日1500kcalジャスト=半減体重68kgを維持できる栄誉摂取量)
 イメージ:食う量の抑制や食いたいものの我慢などのストイックな姿勢は取らず,頭脳戦で食生活を管理し,定着させる。
 戦術:ローカロメニューの開拓
 あと,やつれないで痩せるため,そして何より目標到達後の食生活に定着させるために,出来るだけ肉や油など高カロリーなたんぱく質食材も食べることにした。
 これらをスムーズに行うためには新陳代謝が良い方が望ましいと思うんで,半身浴や水分補給も出来るだけ心がける。
 ──ってのがここまでの概略。だいたい,こんなもんでしたかね。

 え?運動はって?
 まあ…実は,ドラッグストアの万歩計のコーナーでしばらく足を止めたことは何度かありますけどね。
 『デブ』(いつまでもデブと思うなよ,中公新書。以下同様に略す。)にも書いてあったけれど,カロリーと同様に数値で記録できるから面白い。
 でも──結局止めました。
 減量の方針としては,運動は新たには始めしない。その方が効果的かつ安全だから。
 そうじゃなくても,カラダ君には体重の激動に大わらわで対処していただいてるわけで,余計な負担は減量のための体の調整を邪魔するだけなんじゃない?
 減量が進んだ現在,体が軽いからつい動きが敏捷になり,意味もなく走ったりしちゃう。新たに運動始めなくてもカロリーの消費水準は上がってるはず。一生続けると誓うならともかく,日常的な運動は基本的には目標到達後にまた考えましょ。
 それに,わしは19歳のインド旅行以来,旅をしてれば満足な人間。ウォーキングもミニ版の旅行ってイメージがある。旅は,旅立ちたい!あの街を歩きたい!って閃いた瞬間にやるのが最高。だから,どんな意味でも管理されて歩くのは嫌!
 通勤時のウォーキングは,単に再開しただけ。デブってると汗だくになるし疲れるし,何より血行が悪くなった足裏の皮膚がパックリ割れするしで遠ざかってた。そういう邪魔がなくなったというだけ。
 「よっしゃ~今日は3千歩いくでえ~」なんて河原を眉しかめて赤いてるジジババがおられるけど──健康のためのただのツールとして歩くほど,わしは歩くって行為を貶めることができそうにない。そうじゃなくて,歩くことそのものが楽しい。大げさに言うと神聖な行為だと思うんですけど──ツーリストなら分かってくれる方もおられるようなおられないような口裂け女(フッル~!)。
 ついでに書くと,半身浴ってのも減量のためにだけやってる感覚じゃないのじゃ!うちの家風呂,お湯がチョロチョロとしか出ないんで,湯船に適量貯めるのに2時間かかるのね。当然髪を洗うのも湯船のお湯でやるしかないが,早めに入っちまうと十分たまるまで時間があるんで,湯船で読書する習慣がついちゃっただけなのね…
 ただね,水分補給(これは『デブ』から取り入れた)のノルマをクリアするために,湯船に500ccのペットボトル持ち込んで飲んでたら,すぐ汗だくになって血行にはいいみたいなので続けてますけど…それはいいから大家さ~ん,早よ直してくれヨ~!!
 こんな感じで,我が減量法は創意工夫のピカリと輝く(簡単に言うと出たとこまかせの)進行をしておりまして…。
 結局まともにやってることって言えば,『デブ』にあったレコーディング法のみのようなそうじゃないような口裂け女(またかい!)。

 突然ッスけど──わし,大学時代に,離島とかに1週間泊まり込んで,じいちゃんばあちゃんの話を聞いて報告書にまとめる活動をしてました。民俗学のフィールドワークと称してたけど,その時のノートはアウトドアでメモ取り易いように表紙と裏紙が厚くて,リングでとめてある奴を使うべしとされてた。フィールドノートと呼ばれるけど,未だに長い旅行の時はいつも日記帳として書きちらしてます。
 今回,カロリーの記録に使ってるのもA5版のフィールドノート。カロリー数の他,自炊の時の食材や調味料の内訳,旅行に行く時には旅先の名物料理のカロリー数のリスト,さらに自炊に備えたレシピのカロリーをシュミレったりとか,かなり多彩な内容になってきた。地理オタク的には楽しい。

 もう16寝るとお正月。
 年末年始は台湾に滞在予定。日本のコテコテ中華は太るだろけど,生活人の中華はむしろ粗食。減量上はむしろプラスのはず。今回のターゲット,中華粥なら言わずもがな!インドのカレーと同じく,とんでもなく種類があって…旨いんよコレが!

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