本伝04章[Step38]カラダの中を循環させろ!

 170日目 
▲41.2kg(半減+27.8kg)
▲1/3目前

ということが減量サポート策としてやってきたことの全体像かなと思い始めてます。
 ①ウォーキング,②水分補給,③半身浴,④酢の摂取,⑤足裏マッサージ。この5つがカロリー管理の補助手段としてわしがやってきたことです。
 ①は筋肉を落とさないため,その他は血行促進として漠然とやってきたけど,これらが全体として何をやってることになるのかずっとしっくりこないでいた。
 けれど,100kg前後の停滞で何となく気づいたのは──カラダからのアウトプット。平易に言えば,便通と分泌物です。(ちょっと汚い話になるけど大切なことなので我慢してね)
 目標体重の基礎代謝水準のカロリーで食べてれば,カラダは体脂肪をエネルギーにせざるを得なくなる。 
…簡単な算数です。
 問題は,体脂肪をエネルギーとして利用することが体重の減少に結びついてくるかどうか。ここにあると思う。
 実際には,同じカロリーで生活してても体重は落ちる時と維持される時があるのです。
 カロリーを制限しても体重が落ちない期間。この期間がダイエットを挫折させる。わしのように辛くない減量してれば挫折も何もないけど,普通のダイエットで辛い目にあって2週間も体重が変化しなきゃ止めたくもなるでしょね。
 減量の停滞が続くほど次に来る減量の波は大きいけど,その波自体を呼ぶ方法はないものか?

 結論をはしょると,それが循環ということなのかなと思うわけ。
 工場をイメージしてみましょう。ある時から経営者の判断で,資材の入荷がガクンと減ってしまった。──つまりカロリーが管理されるようになった。
 それまで最良の状態で製造が行われていたなら工場はストップする──つまり栄養失調になるけど,元々製造能力に比べ過剰な資材供給があったもんだから,倉庫やライン周辺に使わない資材がだぶついてた。つまり体脂肪や内臓脂肪が溜まってた。「仕方ない!これまで余ってたこの資材を使って製造していこう」ということになる。
つまり体脂肪と内臓脂肪のエネルギー変換が始まる。
 それでこの工場は回るでしょうか?
 回ることは回るだろう。けれど製造以外の機能のリストラが必要になる。それまで資材搬入に当てていた人員が過剰になり,代わりに資材保管の管理とそこからの移動が労力不足になって人員を当てないといけなくなります。
 もっと本質的な変化は,資材管理が徹底されてくると工場全体が効率化されて製造量はアップされる。つまり代謝が上昇する。
 結果,資材置き場からラインへの移動もラインそのものの回転もスピードアップされなければならなくなります。その時,最も大切な機能改善は何か?
 ラインの出口。製品の搬出です。出口がボトルネックになればそれ以前の工程でいくら改善しても無駄に帰するのです。
 減量中のカラダは,効率化のリストラ真っ最中。気を配るべきは,まずは便通,次にカラダの循環を高めること。これらのロジティクスがあって初めて,体脂肪や内臓脂肪が外部に捨てられていく。
 これも単純な話です。何で痩せるにしても,落ちる体重分は体内から直接消滅するわけがない。大小便として排出されるわけです。
 だから,この搬出機能を従来よりはるかにレベルアップしないと,体重の減少に結びつかないはず。

 こんなことを考えるのは,40kgの減量のトレンドを見てきて,2つハッキリしてきたことがあるからです。
 まず,体重減少の停滞期には便通が乱れてることが多い。便秘であったり下痢であったり。──下痢なら出るんだから痩せそうな気がするけど逆みたい。
 逆に,体重がガクンと落ちる時には便通が良くなるのはもちろんだけど,それ以上に小便が多量に出る。信じられんほどです。実は(とても汚いけど),あんまりビックリしたんで計ったことがあるんだけど──一晩に2.5リットル行ったことがある!
 ウンチやシッコの重量が外部に出ただけじゃない?と最初は考えてたけど,どうもそれだけじゃないようだ。──1日2リットル以上の水分とそれとは別に食料をコンスタントに摂ってるわけだから,排泄物だけで継続的に体重が落ちた状態になるはずがない。
 この2つからぼんやり理解できてきた。カラダから出す効率。それにより連鎖的に高められる体内の循環効率。
 関係ないよに見えて,でも全体的に考えたら当然の現象。これらは減量スピードに大きく作用してるはず。

 最初に挙げた5つの行為を,この面から捉えなおしてみよう。
 ①ウォーキング
 人間の筋肉の7割は下半身にある。さほど強くない,しかし下半身全身を使う運動によって,まず筋肉に水分が回っていく。次に汗と呼気から水分が出ていく。さらに,筋肉の活動が血液の循環を促進するから胃腸や腎臓の活動も高まるために,排泄が効率化する。
 排泄物には,カロリー管理によって落ちた体脂肪や内臓脂肪も含まれている。逆転の発想です。減量分が素早く排泄されるから,減量も促されるわけ。
 (参考文献(以下も同じ):石原結実「『水分の摂り過ぎ』は今すぐ止めなさい」㈱三笠書房,2007)
 ②水分補給
 他のも同じだろけど「過ぎたるは及ばざるがごとし」で,特に水分は単純に摂り過ぎるのはヤバいらしい(前掲書の主な主張)。漢方では「水毒」として恐れられ,その一つの表れがいわゆる「むくみ」。
 だから,少なくとも水分の多量摂取は排尿の機能が高まってる前提で,初めて有効になる。十分に排尿されるなら,余分な脂肪の排出機能は水分の十分な摂取で高まるだろう。
 他に①との関係で,筋肉が活動するときには水分は必要だから,筋肉の活性化にも寄与している。
 ③半身浴
 血管を広げ血行を良くする効果は運動より優れてるとされる。カラダの半分は冷気にさらされてるから,その温度差が循環を高める効果もある。
 汗がダラダラ出るのがいいと初めは思ってたけど,どうも「かすかに温ったかい」程度がいいらしい。日本のお風呂の普通の温度よりずっと低温です。「風邪をひかないギリギリの温度」という感覚で温度調節してる。慣れたらそれが一番快適な温度です。
 入りながら水分補給すると②とダブルになる。30分で500ccを目安にしてる。この位飲むとのぼせずに入ってられる。
 ④酢の摂取
 以下2つは科学的ではないけど,民間療法としてはメジャーな方法。酢は細胞を活性化させると言われる。循環の中継役がしっかりバトンを渡してくれるようになる。
 ⑤足裏マッサージ
 これぞ非科学そのものだけど,理屈は要らない。とにかく気持ちいい!気持ちいいことはカラダに悪いはずがない!
 曰く足裏にはカラダの全ての部分に対応したツボがある。カラダの循環の詰まった部分をケアしてくれることになる。
 足裏はカラダの循環の経路中最も遠くて,重力に逆らう分体液にとって最大の難所。ここをほぐすのが循環に悪いとは思えない!