本伝05章[Step44]欲する時に口に入れろ

 199日目 
▲47.2kg(半減+20.8kg)
▲50kg間近

 ってのが結局有効だって気がつき始めてます。
 ヒントになったのは力士の食い方。力士は糖尿病での死亡率が滅茶苦茶高い。特に戦前の力士のほとんどは糖尿病で死んでたらしい。
 カラダを太らせるためにチャンコなどの極端な逆ダイエット食を食べてりゃ当然に思える。けど戦後は糖尿病の発症率は激減したそうだ。
 どうやったのか?昔はチャンコ食ってから稽古してたのを,逆にしたんだそうです。関西弁で言う「食い力」,つまり「食べんと力が出えへん!」って常識を変えて,空腹のまま稽古して「ああもう死にそ~何か食わせて!」って状態で食べる。カラダの吸収度合いが高く,吸収出来ずにいる栄養を処理するためにインシュリンが急増するのも防げるというわけ。

 次に,石原結実さんの著作も参考になった。この人は過剰な水分摂取に警告を発し,温かいハーブティーを適量飲むことを勧めてる。
 曰く,漢方の世界では「水毒」という病名があって,この治療だけを目的とする利尿剤として用いる漢方薬まである。要はカラダが余してしまうほどの水分量と,水分がカラダを冷やす効果が危険だってことらしい。
 ここまで岡田さん(いつまでもデブと思うなよ:本稿では『デブ』と略す)の戦術を基本に,とにかく1500kcal食べて2リットル飲んでたわけだけど,この2つの事実を知ってから,そんな機械的な摂り方でいいんだろか?という懸念ががぜん強くなってきたわけ。
 そこで,大した工夫じゃないけどここ1月ほど少しやり方を変えてみた。今のとこ減量スピードはかなり調子づき,まあ成功したっぽいので以下報告してみますね。

 食べるのは出来るだけ運動や多忙時などエネルギーを消費した後にする。
 飲むのは出来るだけ汗をかいた後にする。
 これだけっちゃあこれだけ。
 3食を考えてみましょ。まず朝食。これまでは,まさに「食い力」の感覚で豆乳+野菜ジュースの朝飯を摂ってから取場まで30分歩いてた。
 これを改めて,ウォーキングの後か途中で摂ることにした。職場近くのコンビニで買って飲む。あるいは,カバンに入れて通勤コースの景色のいいベンチで飲む。200ccパック2つだからかさばるもんじゃないし,準備も後始末もない。
 昼食。サラリーマンでごった返す定食屋でメシをかきこんで,余った時間を歩いてた。
 これを,定番コースを一回りしてから定食屋へ向かうことにした。その方がすいてるし,その分早く出てきて時間の節約にもなる。
 夕食は元々職場から歩いて帰った後で食べてたから,そのままでいい。

 水分は?
 朝のウォーキングの際,最初に出会った自販機で500mlペットボトルを買い,カバンに押し込んどく。
 10分歩いた辺りと20分の2カ所で飲む。結構飲めてしまうんで,2回で飲み干すことも多いけど,余ったら職場で飲む。気がついてなくてもカラダは水分を欲してるらしく,歩き自体もすごく楽になる。
 仕事中も義務的にやたら飲むのは止めた。ちょっとバタバタした後の息抜きに200cc程度をグイッといくようにした。同じ理由でかなりリラックスできる。
 4月から仕事が,忙殺ってほどじゃないけどヒマではなくなった。
減量スピードが落ちるかなと心配してたが,こんな感じで忙しい状態を逆に利用した方が,スピードはかえって増してる。
 ただ,ゆっくり半身浴する時間はなくなりがちになってきた。これは通勤途中で銭湯に入ってカバーするようにした。いずれの場合も,湯に浸かって10~15分位の微かに汗ばみ始めた当たりでグイグイ水分を取る。銭湯でもウォータークーラーが脱衣場にあるとこは多い。わしは本来かなり早風呂だけど,この中継ぎを入れると30分は入ってられる。
 こんな感じでカラダが欲しがるタイミングで水分補給すると,義務的に飲んでた時に比べてたくさん飲みやすい。1日2.5リットルは飲んでるはず。──「はず」というのは,「1日〇リットル飲むぞ!」って意識がなくなったからです。カラダが欲しがる食事や水分は良い形で吸収されるはずで,そういう良質な吸収をどれだけできたかの方が大切なんじゃないの?機械的なノルマじゃなくてさ!…てな発想転換。
 何よりカラダが欲しがる時に入れると,当然だけど満足感がある!楽なのです!

 禅宗の十牛図で,修行者は最後は普通の暮らしに戻る。
 カラダを調律し終えたらカラダに従って飲み食いする。それが減量のゴール。