本伝05章[Step42]BJ級グルメ旅行へ!

 185日目 
▲43.8kg(半減+24.2kg)
▲1/3目前

自分の旅行スタイルが進化して来たように感じるのであります。
 これは旅行だけじゃない。日常の食事も気がつくと無意識に旅行時の美味をなぞってる感じ。
 減量開始前はB級グルメ旅行にのめり込んできた。ラーメンとカレーの2つを筆頭に,トンカツ,バーガー,天ぷら,カラアゲ…。タウン誌を買い込んでは人気店へ足を運んでた。今列記すると超高カロリー食づくしだけど,当時は全くそんなこと気にもしなかった。
 それがBJ級に変わってきた。BJ級って何じゃ?──文字ってるだけだけど,文化(B)人類(J)学クラス。食文化として定着したいわゆるソウルフードです。
 断っとくけど「ご当地料理」とは微妙に違いまっせ。有名だったり売り出し中だったりするのと,
ホントにその土地で愛されて食べ継がれてるってのは,重なることもあるけど本質的に違うのよ!
 「UDON」は泣いた人と白けた人が完全に分かれる珍しい映画だったけど(わしはあんなに文化の本質をエグッた作品はないと思ってる)──少なくとも泣いた人は分かるはず!讃岐うどんもモツ鍋も,ブーム以前はその土地の日常食だったわけじゃん。

 海外から始めた方が分かりやすいでしょね。
 インド。サブジー,つまり野菜のインドカレー。とろみから言えばスープカレーと言ってもいい。色違いでサグカリー(ほうれん草の緑色カレー)。それからダール(豆カレー)。
 パキスタン,というかインド文化圏のムスリム地域。キーマカリー(挽肉カレー)。マトンカリー。
 インド文化圏はベジタリアンが基本。英印料理になってからついたとろみはない。日本のカレーの高カロリーの理由は具の肉ととろみの小麦粉や片栗粉。それら味にはあまり関係ない混ぜモノがどちらもないんだから,カロリーは当然低いし味もシャープで美味い。
 テムヤンクンを含むタイ料理のカレーは,ココナッツミルクが入るからカロリーが中程度になるけど,日本カレーより断然深い。
 タイだけじゃなくベトナム料理にも
あるけど,ビーフン系の湯麺もいい。タイでクイッティアオ,ベトナムでフォーなどと呼ばれる香味野菜入りうどんね。
 台湾料理は朝食に学ぶものが多い。熱く熱した豆乳。具入りで煮込んだ広東系お粥。大陸中国にもあるけど住み着かないと見つけにくい。
 最後は韓国。古い日本人は嫌うのかも知れんがクッパ類が最高。他にソルロンタン,チゲやスンドゥブ(おぼろ豆腐)。つまみならチャンジャ(イカやタコなどのキムチ)やチョッパリ(茹で豚)。ソウル付近ならカルククス。
 これらはどれも庶民が食べ継いできたソウルフード。歴史に検証された味と安全がある。しかも驚くなかれ,いずれも1食400~500程度でしかも高栄養!

 同じような食文化は,国内にも結構残ってる。アメリカ食文化の暴風をものともしてない逞しいものも多い。
 まず沖縄。炒め物なら各種チャンプルー,煮物ならテビチ(豚足)・牛汁(漢方煮)・骨汁を始め味くーたー(濃味)で肉多めの伝統食が数知れずある。
 熊本や鹿児島にもカツオダシとキャベツなど野菜を合わせた独特のラーメンや煮物が多い。
 長崎や佐世保のチャンポンは,唐辛子が入る前の中華料理にルーツを持つ。発祥は長崎だろけど,
佐世保のはアサリを生かしきった凄みがある。
 それとまた違うチャンポンがあるのが博多や小倉。玄界灘の魚の他に筑前煮や水煮などでも懐が深いこの土地は,チャンポンの複雑な味わいを完成させてる。
 手前味噌ながら広島の牡蠣の土手鍋も捨てたもんじゃない。そば入りのお好み焼きもキャベツの甘味を生かしきった絶品物。
 四国。宇和島のじゃこ天。讃岐うどん。徳島ラーメン。愛媛の一六タルトもいいセンスしてる。
 ここでズンと東へ。名古屋。味噌文化圏です。味噌煮込みうどん,味噌カツ,土手煮,味噌おでん。加えてヒツマブシ(ウナギの3種食い)やきしめんも素晴らしい。
 関東・関西の味には実はどうもピンと来ない。日本全体のメジャーになってるからか,土着性はかえってなくなってるように思う。怒られそうだけど京都でさえそれはないように感じる。

 本物のソウルフードは高カロリーでないのに高栄養のものが多い。
 高価なダイエット食材は長期的な安全性と効果が保証されてはいない。しかし絶品ソウルフードは歴史が検証済。
 味覚が満足することは減量で一番重要な要素。それがカロリー管理下で相当量食えるんだから,これほど有利な減量食はないでしょ?