本伝07章[Step63]『デブ』から『食過』へ──教本変更宣言!!

 249日目 
▲54.4kg(半減+13.6kg)
▲4割到達

を致します…繰り返します…基本テキストは『デブ』から『食過』に変更されましたので,生徒の皆さんは留意して下さい…ピンホンパンポン…
 いやあ!今,博多から広島まで鈍行列車で移動中なんだけどさ──スゲえ本見つけちゃった!6時間の移動中,退屈どころかアンタそりゃも~興奮しっ放しだったぜBaby愛してるか~い!
 前章で味覚の研究書があまりないと自分で書いた後,本屋を通りかかったのね。「そー言えば…講談社選書メチエに『美味の構造』って本はあったぞ」と思い出し,似たよな本がないか???ってダメ元でヒョイと買ってみたのが──山本隆「『おいしい』となぜ食べすぎるのか 味と体のふしぎな関係」(PHP新書,2004)。
 謎の8割は解決だ!

 黄色のマーカー塗りまくり。ほとんど全ページに!!
 あ…だけどいわゆる「これやれば痩せる!」型ダイエット詐欺本じゃなくて,はっきりと研究書なんで,誤解しないでね。
 それどころか──以下のよに切って捨ててます。「ダイエットの本来の意味は,『美容・健康保持のために食事の量・種類を制限すること』(広辞苑)です。そして,ダイエットの基本は,食べ物からの摂取カロリーと消費カロリー(運動など)の差を0からマイナスにすることです。決して,痩せるための特別な技でも,魔術でも,秘訣をいうのでもありません。」
 ッて!この一文で『デブ』の内容は言い尽くしてるじゃん!この本は,それを常識とした上で,味覚(この表現も不正確らしいのでまた整理するね)に関する世界最先端の議論を分かりやすく紹介してます。
 てことで──今後の基本教本はこの本(以下『食過』と略す。)に決定しました!おめでとうございま~す♪チャンカチャンカチャンカチャンカ♪

 実は──始めの本「美味の構造」も同じく山本さんの著でした。
 ただこっちはあまりに学術的で読みにくい(要はわしには高度過ぎた!)。『食過』はコラム的でユーモアもある。結構笑えたほどです。
 書きたいことは山ほどあるんだけど,まず解明された最大の謎について!──何で今,わしの味覚がこんなに激しく変化してるのか!?
 同じ時期に減量と代謝改善によって体調が劇的に良くなったからだったんです!!
 …何で?!何で体調と味覚が関係するの?っていうパニクるでしょ?それはどうも,わしと同じ脳科学の素人の考え方らしいのね…
 この山本さん,元々は歯科の研究者らしいけど,今は味覚に関する脳科学の第一人者。彼らがたどり着いてる味覚っていう感覚の概念から理解しないといけないのじゃ!
 狭義の味覚は,舌を始めとして口蓋部のアチコチにある「味蕾」が刺激を受けて脳に伝達するシグナルのことで,視覚などと同じ五感の一つ。
 しかしですよ!広義の味覚──学問的に言う「感性」ってのは,味蕾が感知する味覚という「感覚」に,「情動」というものをプラスしたものとされる。「美味い!」っていう喜びや感動,さらに「美味い!」と叫んだり唾液が出たりの諸々の精神的・身体的変化で,これがいわゆる美味しさにあたるわけ。
 視覚や聴覚と違い,味覚=味蕾機能そのものは老化などで衰えることはあまりない。障害が生じる例もほぼあり得ないんだって。
 てことは──食べる感性の個体差はほとんどが情動による。そしてそれは,食生活の経験によって形成される!
 その経験っていうのは,当然食事の質だけじゃない。食事の時間が楽しかったりカッコ良かったりももちろん影響するし,食事直後の身体状況にも左右される。
 理論ではない。実例で実証済です。山本さんの調査で病院の給食の味が忘れられない人がいた。「これは悪化していた体調の回復過程で摂取した食物を好きになるということで,その食物の味やにおいと体調の好転を連合学習したことによるものです。」
 ね?謎が解けるっしょ!?
 カロリー管理下で痩せたわしは,その間低カロリーの食事をした。同時にウォーキング+半身浴+酢の飲用+水分摂取,何より減量自体により体調はムチャクチャに改善。脳は体調が劇的に改善されるような食事を「好ましい食事」として記憶。でもって「今後も摂るべき食事」と認定しちゃってるわけ!!
 だから!次にその食事を食べた時は──脳は過去の食事経験を検索。「最高に好ましい食事」としてヒット。脳から「美味しい!」という情動が発出。
 てことは…ちょっと忙しいことになったぞ!食の感性革命は,体重半減の完成までが勝負になる!