を至急策定しなきゃいかんぞこりゃこりゃ！
エラいことになってきたんである。目標体重68kgに到達してからも１年くらいかけて舌を安定させりゃええか…と悠長に構えてたのに──減量で体調が改善されてるうちが効果的なリハビリ期間だってことに，どうもなりそうじゃない奥様？？
てことは…あと百日間！この期間がわしの後半生の食感(前章の食に関する感性をこう略すね)を決定するわけッショ？
さてどうするどうするドズル・ザビ？やらせはせんやらせはせんやらせはせんぞ～！！
ってくらいにすっかり動展しちゃってる中尉のもと，彼のプレーンたちが急遽集結，ここに緊急戦術会議が開催されたのである！時に西暦1600年！運命の日まであと百日！
ってもさ～…あんまり戦術も何もないんだよね～。
そ～やな…まずは，金に糸目をつけず，手間を惜しまずに最高の料理を食い続けること！
行列が出来たり雑誌で評判だったり今ナウなヤングの間で話題沸騰だったりの店じゃなくて，本当に味で勝負してるお店ね。よく混同されるけど前者と後者は95％は違う。なぜなら，そこそこの味ならあとは運で評判店にはなるけど，一度ラベリングされた評判店は結構長くもてはやされてるもんで，既に味が落ちてるのに客足は絶えてないって状況がほとんど。その間に精進を忘れるってのもあるんだろけど，激増した食数を捌くため食事の供給システムを変えざるを得ず，その変化の中で本来の美味をキープすんが難しいんだと思う。つまり名店には旬があるの。客は相変わらず多いけど…味はハッキリとレベルダウンしたな，って店に何軒となく出くわしました。
その変化に耐えて美味を守れた店がいわゆる老舗やチェーン店だけど，それでも本来のレベルをキープしてる例は非常に稀。
言っとくけど，ネットの有名ラーメン屋の投票サイトとかでも同じよ。投票者が純粋に自分の舌で判断してると思う？納得しない人は西原理恵子の「恨ミシュラン」読んでみて！
じゃあどうやって店探すんだよ～！？ってことになるよね。
逆説的だけど，それはやはり多数決の結果を参考にした方がいい。ただし，町を選ぶんです。情報に惑わされない舌を持つ，食感に優れた，いわゆる味にうるさい町──わしの経験上で言えば，まず博多。次のランクが名古屋や大阪。ダシの文化では広島もまあまあいいとこ行ってる。
それから，同じ地域内でも──不味いと定評の東京も含めて──通勤者の多い地域や官庁街を含むオフィス街，それと古くからの住宅街ね。要は毎週食って満足できる味しか生き残れないエリア。米軍基地の門前町ってのも変わり種の高レベルの味がある。霞ヶ関の老舗にはいい店が多いし，上野や神田の古い辺りも良かった。
逆に──学生街や予備校ストリート，新興住宅地はダメ。一見受けする味が有利だからです。そういう意味では，観光客だらけのエリアは問題外。今のわしのニーズから言えば最悪。
この鑑定眼で，地元のタウン誌の名店紹介からチョイスすればいい。オシャレなカフェ情報とかをカットして，大体２～５割の使える情報が選別できる。
…何だ？ってことは，つまりもっと徹底的に，マニアックなグルメ旅行をするってこと？？
そういうことなら望むところじゃんか！！
とは言え──今のとこわしはグルメ作家じゃねえから，平日は自分の町で食生活せにゃならん。
幸い職場は県庁所在地の中心街だから，昼飯の店なら，10分圏内＝１km以内に百はある。さっきのエリア分けで言えば，まさにオフィス街にです。
昼休みの１時間は，だからいつもちょっとした冒険。この百日はさらにトライアルに過ごそう。週の平日５日中最低１日は初めての店を開拓したい。
既に定番で通う店は，減量前と全店入れ変わった。15年間常連だった中華の店にも先週から足を向けてない。──おかずはともかくご飯の量が多過ぎ！でもって…量が多いだけでやっぱり不味いのよ！
とても悲しい別れなんだけど…仕方ない。もう遅い。不味さに気付いてしまう舌になっちまったんだから。
昼飯の今の常連店は──まず中華２店。大陸系と台湾系の各１店です。
韓国料理２店。チゲの美味い店とスンドゥブ専門店です。
タイ料理店。グリーンカレーやクイッティアオの味は完璧に本国並み！
インド料理の定番店が先月閉店したんで，今はスープカレー屋。
役者は揃った。ポイントはどう食うかだけど…紙が尽きた！さらに続くぞ。