本伝09章[Step83]痩せる町に住もう!

 303日目 
▲62.0kg(半減+6.0kg)
半減まで▲6kg

と言っても住民票の異動理由に「ダイエット」って欄はない。ハイ終わり。

 何じゃそりゃあ~!
 いやつまりね…この日本国には大多数の太る町と,ごく一部の痩せる町があるってお話ッス。
 一応憲法で居住の自由は保証されてんだから,痩せたきゃ痩せる町に住もうやないか,えっ亜希子よ!
 忌野清志郎は「昼間のパパは男だぜ!」と歌ったが,土日のわしは広島人ではない。──二箇所居住は今の世の中ごく普通の暮らし方!
 だから,せめて心理的に痩せる町の市民になっちゃえ!
 さて問題は──この痩せる町の選別方法ね。

 痩せる町ってんのは,つまりメシの美味い町。なぜなら、本当に美味い食事はヘビーな調味料や食材に頼らないライトな食事が多いから。
 ただし,一般的にはいわゆるラーメン通りやお好み焼きビル,競馬場なんかの焼き肉門前町みいたな「太るけど美味い町」ってのもあるよね。そん中には確かに結構美味い店があったりもする。難波なんかが典型的ね。──で一般には,そっちの方が多いと認識されてる。
 現実には,「太るけど美味い」ってのは個別の店にはあっても町全体としてはない。理屈としてもあり得ないのよ。
 ちょっと考えたら分かるよね?生活者の大多数が毎日太る食事を出す店で食べてたら,相撲取りだらけになっちゃって両国と間違えてまう。週イチ位の通いを狙う繁華街の店はそれで良くても,毎日来る常連狙いの店にそんなのあり得ないっしょ?
 町全体でレベルアップしてくのは,常連客が多く付いてる店が集中してるエリア。
 だからそれは,必然的に繁華街じゃなく住宅街かオフィス街。それも一定の歴史を積み重ねた町。毎日×歴史と週イチ×最近じゃあ評価の深みが違う。
 それと。生活者っても堅実な層が集住するエリア。経済的豊かさとも相関するけどそれだけじゃない。住宅街なら古くから住み継がれた誇り高い住民,オフィス街ならある程度の味覚と食のリスク管理意識を持つ良識派が確実な評価者になる。
 …っつー完全に必然的な事実なわけよ。そういう町の食いもんが不味い確率はかなり低い。ほんでもってそれが太る食いもんである確率も限りなく低い。
 何度でも言うけど食の世界は最も古くからの完全無欠な民主主義。食いもんは店じゃなく町で選ぶべきなのです!逆に太る町で店を選ぶなら相当に注意して選んだ方がいい。
 アナタは太る町に住んでませんか?それがアナタの体型の原因では?
 だから!痩せる町の準・住民になろう!
 変なダイエット食品よりはるかに確実な減量法かもよ?

 じゃあアンタみたいに毎週博多へ行かんとあかんのかいって?
 それが,そんな必要はないみたいなのよ!
 確かに博多の警固は典型的なエリアだと思うよ。でも,警固をイメージしながら色んな町歩いてると似たよな町はあちこちあるみたい。
 考えてみりゃ当たり前。自己完結してる普通の町なら生活者はいる。
 町の規模は一定規模以上は必要。そうじゃないと住宅街やオフィス街は形成されない。それでも,松山や高知位の地方都市なら十分要件を満たす。
 むしろデカ過ぎる都市は不利だと思う。「自己完結してる」って限定したのはそういう意味。自己完結してない町の食生活は確実に偏る。
 自己完結ってのは,住宅街とオフィス街が分化せず,少なくとも隣接してること。住むエリアから働くエリアへ電車に乗らにゃ行けんようだと健全な「選挙民」は育たない。昼休みのストレス解消食いとか夜の家族サービス専用のお子様大好き食とか,食生活のタイプが偏るから。いくら堅実な良識派がいてもダメ。
 霞ヶ関の某官庁で働いてた時期がある。完全なオフィス街ね。昼飯の店は相当数あって結構イケるとこもあるから,当時は食いまくってたけど──思い返せば濃厚味の肥満食だらけ。食材が悪い以上に,安く手っ取り早く満足したいってニーズに特化し過ぎてる。
 結論として──①人口20~150万の中小都市で②25年(1世代)以上続いてきた③住宅街とオフィスが隣接若しくは融合した町。これが痩せる町の絶対条件。
 申し訳ないけど…東京のにはないかな?近畿はまだ健全だし,特に京都には京野菜と錦市場なんてスゴい生活感のある食のマーケットまである。
 だから,東京の中心部と相当な過疎地以外なら──てことはほとんどの日本人は1時間圏内にアナタだけの痩せる町を持つことは可能なはず。
 わしの場合?そりゃいっぱいありまっせ。博多警固,松山大街道,広島中の棚…