外伝06@明潭@(@_49_@) 初日 (@_49_@)

 木柵鉄観音。
 ――前回,半減開始後三度目の台湾を一言で言えば,この茶だったと言えましょう。
 生々しい硬質というのか,ともかくあの味覚の国へ。
 再四ってことになる。絶対に行き過ぎなんだけど,この島は,噛めば噛むだけ味が出るのもまた絶対に確かで。
 昔,台湾の観光広告でこんなんがあったけど,じわじわ真実味を帯びてます。
志村ケン:ふふふ,人は私を台湾の達人と呼ぶ。
金城武:いやいや,台湾の奥はもっと深いです。

 福岡空港イミグレ内Travelex。
 ここんとこ,こちらで両替することが多くなった。2万246円が5300台湾元。円が台湾元×4か。台湾元が強くなってるな。
 少し鼻炎気味です。三重苦の福岡※ゆえか?

※この冬の福岡について,ニュース等で使われた語。黄砂,花粉,PM2.5。

▲ちなみに台湾の両替所。「りょうがえ」を平仮名で書く必然性や如何?

 チャイナエアラインCI111便。10時10分発。
 機中,音楽チャートをチェック。レイニー何とかって人もすごいけど,キンバリーという女流の声が素晴らしい。中でも「so good」という曲をお気に入りに入れて,機内ワインと併せて酔ってました。
 空港から12時20分発の台中行きに乗る。前回に習って,素直に台北市内じゃないルートを取りました。
 バスは建明汽車客運飛狗巴士。240元。3列の高級2階建てです。千元の高雄行きほどじゃないけど,機能はほとんど同じで大満足。
 この町は2度目。初回以来です。この街から日月潭という少し前に開発されたリゾートを回って台北入りしてみるか…。
 というのが,機中でさっき決めた旅程プラン。
 前回の台南と違い,食い物的には何が出るか完全に未知数な旅程になります。
 台南が京都,高雄が大阪なら,台湾第三の商業都市・台中は…名古屋か福岡というとこか。印象は福岡が近いなあ。
 15時ちょうどになりました。台中火車[立占]前集賢大旅社にチェックイン。780元。
 例によって完全に通りすがりですけど…まあまあ良さそうな宿です。7階部屋,窓付き。熱水ポットは無料で用意してくれた。
 灰皿もある。室内禁煙の喧しいのは台北だけなんだろか?

 さて,まずは日月潭行きバスをまずチェックしとこうか。
 緑川北という場所にカウンターというか,看板がありました。
「※800 ※910 1030 1230 ※1430 ※1530」
 …「※」が何なのか書いてないんですけど?その辺が,すごく不安なんですけど!!?
 しかもカウンターには誰もいなくて,それどころか荒れ放題で切符を売る場所にはとても見えないし。
 まあいーか。この時間に何かが日月澤へ出るんでしょう。何が出るかは明日のお楽しみということで。最悪行けなきゃ何かまた考えましょう。
 てことで,散策開始…するも,すぐに「春不老」という看板を見つける。「はるわかい」と日本語訳が付いてるのに笑ったついでに,マッサージで癒やされてしまう。
足湯養行館 足湯+60分900元

▲春不老 はるわかい の看板。平仮名だけなら完全に謎の掲示です。

 さらに北へずんずん歩く。
 台中の繁華街は,駅から北へ小一時間歩いた辺りと聞いた。前回デブってた時分には到底無理だったけど,今回はたどり着けました。
 中港路と健行路の交差点周辺。かなりハイセンスなエリアになってます。廣三SOGOデパート近辺と併せ,そのままSOGO商圏と呼ばれる繁華街。
 中華やエスニックのレストランが並ぶ,台北の忠敦界隈みたいな空気。オープンカフェもあるけど,どこも高そうやな。
 実はこの辺りのグルメ情報を少し集めて来てた。その中で程良い雰囲気の張家館に寄ってみる。精明路39号。20時閉店と調べてたから大丈夫のはずだが──。
 あった。東興路と精明路の交差点近く,永豊桟酒店という大ホテルそばだけど,まさに街の麺館という雰囲気。いーじゃん!

▲張家館のエビ饅頭麺 100元と小点(ピーナッツとイカナゴの辛炒めみたいなの)30元

 そこだけ異様な熱気の店で高鳴る期待とともに…麺が来た。
 ものすごい歯応え!!!
 硬いとかコシがあるとかじゃない。木訥で硬質な,刀削麺に似た手工麺の逸品です。
 麺ってもっと自由だったんじゃないか?そんな思いを導く麺です。
 汁はうどんに近い。あくまで麺を主役に静かな味わいを添えてます。美味い!というより上手い!と表現しくなる。
 う~ん。こんなありきたりの感想でいいのかと思える言葉が浮かんできてしまった。
 こんな美味い麺は食ったことがない。
 ピーナッツとイカナゴも素晴らしいマッチングです。唐辛子の軽い刺激がピタッとはまるんである。
 この辺り…ちゃんと細かく回ったら大変な味に出会えるんじゃないか?こりゃ2泊した方がいいのか?──思わず本気で迷ったほどの麺だったんでした。

▲しかしまあ,何だ。ウマかったからいーんだけど,看板に「蛯肉達人」と写真入りで掲げるセンスって,どうよ!?

 そごうでCDとガイド本を買いまして。
 何か高揚してきた気分のまま,南行するらしいバスに乗ってみる。83路。
 え?皆さんカードで乗降しとるがな?カードがない人はどう降りるの?
 最後まで分からないまま第二目的地の中華路に着いてしまう。慌てて降りたら,バスは行ってしまった。…えーとこれはまあ,やむを得ないタダ乗りと言えるだろう。
 ただし,中華路夜市は完全にスカった。何でこれが四大夜市なんだ?バンバン車走ってて夜市も何もないだろ?
 途中,ステーキ屋がエラい数並んでる通りがあったけど…昔はハマってた時期もあったが,台湾でステーキもなあ。
 新月に近い月が天で笑っております。

 結局そばしか食ってないがな。
 敗色が濃くなってきたところを挽回しようと,自由路と中正路の交差点にあった九個太陽という店に入る。──太陽が九つ?死んでまうがな!?
麦芽太陽餅
抹茶太陽餅
ポリス 68元
 この太陽餅というのが台中名物らしい。店頭で試し食いすると──確かにいい!何層にも重ねられたウェハースみたいな中華菓子です。皮は粉っぽいんだけど,中からもちもちの餡が顔を出す。これがスゴく…淡くて,かつ複雑な甘味を出して来ます。
 調べると,原材料は小麦粉・砂糖・麦芽糖・ラード・蜂蜜・練乳など。皮だけじゃなく,甘味も薄く積み重ねられ,粉自体の自然な甘さも交わった実に絶妙なものです。
 例によって宿で中国茶のアテにしたわけですが…困るのは皮のボロボロさ。うかつに食べるとどんどん剥がれてしまい,時には口に入らないままバラバラになって落ちちゃうことさえある。
 このボロボロさがいーんだけど,難しい食いものです。
 すぐ前に魏清海太陽餅老店という店もあった。どうも,台中は太陽餅だらけの街らしい。駅前の観光エリアは特に,なんだろか?
 一番有名らしい太陽堂も見つけたんで麦芽太陽餅の5個パック(120元)も買ってみた。でも,わし的には九個太陽のがお気に入りでした。

 薬局にカイロが有りました。
「暖暖包」というらしい。小白兎というのが10個入95元。
 清玉 手調原味茶なる飲料チェーンで
檸檬紅茶 40元
を頂いてみる。表にレモンが野積みにされてるレンガ作りの人気店らしかったけど,味がどうこういうもんじゃない。けど,まあレモンは新鮮でいーかな。

 翌朝,日月澤行きバス乗り場脇にあった永和豆[将/水]で朝ご飯。
豆[将/水]
[舌甘]餅 25元
御尊影
 紙コップに入ってる豆乳だったんだけど…久しぶり飲むからか…染みるなあ。ジーンと胃に震撼するぞ。
 餅は昨日の太陽餅と紙一重。これもまた,ポロポロ食感がたまりません。
 さて!?日月澤行きのバスには乗れるんかいな?

▲はるわかいの施術後のお茶。これが意外にうまかった!ローズティーのアレンジみたいな香り高い一服でした。

レポ キンバリー
オーストラリア・メルボルン出身の18歳。幼い頃から歌や演技が好きで、子役としてテレビ番組で活躍。
13歳で現在の芸能事務所と契約し、本格デビューに向けてニューヨークでレッスンを積んだという。
ドラマ『シュガーケーキガーデン~翻糖花園~』のエンディングテーマ曲「愛イ尓」が話題となるなど、今年最も注目される新人シンガー。

同ドラマの挿入歌「So Good」や、アイリーン・ダイ(戴愛玲)とフィーチャリングした「星際旅行」、
キンバリーみずから作詞に挑戦した「Never Change」など、6曲の中国語ナンバーと5曲の英語ナンバーを収録!

01. 愛イ尓 ※ドラマ『シュガーケーキガーデン~翻糖花園~』エンディング曲
02. 星際旅行 (feat. 戴愛玲) ※『唯舞獨尊臉書版』推薦曲
03. Satellite
04. Wonderland
05. 沒有法沒有イ尓
06. 不可以沒有我
07. Friday
08. Nike Air
09. GPS
10. So Good ※ドラマ『シュガーケーキガーデン~翻糖花園~』挿入曲
11. Never Change  (※作詞:キンバリー・チェン)
【発売日】2012年5月4日
【発売元】Sony (TW)
【言語】中国語(繁体字