外伝09♪~θ(^3^ )再々入国編 初日(香港編)

▲博多の天神中央公園ラーメンバーガー。初日国内の徘徊中の話で本文とは全くないけど…しかし,小麦を小麦で挟んで楽しいか?

 現地時間17時55分,台北桃園国際空港のターミナル1行モノレール乗車。
 てゆーか,香港行きのボーディングタイムは17時50分と切符には書いてあるけど…!?
 この辺りは,さすがは中華航空である。
 18時05分,香港行CI923にたどり着く。ガラガラ。
 うーむ,いかにも中華航空。
 さて,機は無事に離陸した。任意選択式の映画のシステムがある。音楽やゲームのコンテンツも充実してて,売り出し中のシンガーもチェックできてなかなかイイんだけども。
「ドラゴンタトゥーの女」のラストシーン手前で着陸。どうなったんだ猿ぐつわのミカエル?リスベットは間に合うのか!?
 20時10分,香港空港の喫煙室でプカ~。
 日本人が帰国連絡中「また遊ぼーねえ」と甘いお声。隣には香港男2人?と思ったら一人は女らしい。中国には確かに多いけど,その中でも抜きん出て完全にオヤジ面の女!あまりのオヤジっぷりに激写してしまった画像がこれだ→御写真
 20時20分,イミグレの長蛇の列の…まだ半分まで来てない。
 昨日(今朝)は当たり前だけど風呂入ってない。また汗かいてしまって…自分で自分が臭いぞ!とにかく風呂に入りたいぞ!
 しかし…今気付いた。今日の宿はネット予約してきたけども,バウチャーの紙出力を忘れてきてるみたい。住所は分かるけど,ちょっと不安。さてさてどうなっちゃうんだ,今夜のわし?
 なんて状況ながらも,すごく,本質的に落ち着きを覚えます。列には肌の色も言葉も容姿も服装も信仰もバラバラな人間のまだら模様。ああ――地球に帰ってきたんだなあと,それがすごく落ち着くんですね。
 ニッポンの均一性への苛立ちが,一気に解きほぐされていくわけで。

▲大阪賓館 osaka guest house。同じ美麗都大厦の中にあったホテル。ひっ迫する財政事情を打破しようと当時の橋本知事が開設した施設で…はない,きっと。
 美麗都,重慶などの安宿雑居マンションは大体こんな雰囲気。全店制覇とかするのはもの凄く大変だと思う。

 イミグレを突破してバゲッジのコーナーに着くと既に9時近くなってます。
 だってこの空港ムチャクチャ広い!今は目の前にバゲッジのフロアが見渡す限り続いてます。こんなとこで,しかも中華航空でロストバゲッジとかになったら出てきゃあしねえだろな,ははは…。
 20時35分。
 荷物が出てこない。
 というか,コンベアは回ってるけど,荷物類は全く載ってないぞ?いや…正確に言えば…回ってるのは,何か紙を貼り付けたプラスチックケースだけだぞ?
 暇なので一応読んでみたら…2つの日本人の名前が書かれてる。ふうん…って片方はわしの名前じゃないか!!
 スタッフに連絡しろ?と書いてあるっぽいので,「行李訊問所」という看板のカウンターに行ってみる。するとしばらく何か色々見たのちに「積みきれなかったから次の便で来る」との公式回答。
 何ちゅう見え見えの嘘やねん…客,ガラガラだったやんけ!人間正直じゃなきゃいかんよ。「忘れてきた」と言えよ!
 指定された待合スペースで待ちながら気付く。――通常,こういう事態をロストバゲッジと言うんじゃないか?
 つまりこれは,というかこれこそが先ほどモノの例えにいたしましたところの「出てきゃあしねえ」事態なんじゃないか?

 ボーン!時刻は21時30分を回りました。
 特に呼ばれない。呼ばれないから尋ねてみる。係員の,NHK大河に秀吉役で出てきそうな如才ない雰囲気の小男,しばらく視線をさまよわせて――「今着いた」とニッコリ。
 あ,着いたのか,良かった良かった…という安心感はまるでない。マニュアル通りってゆーか…非常に嘘っぽいぞ,秀吉。
 21時45分。やっぱり依然としてコールなし。コンベア上にも物件なし。1時間待ったという実績を作ったところで,ブチ切れモードに切り替えてみる。――このモード,海外では必須のツールであることが多い。
 What’s happen どーなっとんじゃワリャア!Must get hold of ariving or not 着いたんか着いてないんか,そんくらい分かるんじゃなーんか,おおっわれえ!?――と,こうゆう用途で同モードを使う際には,必要最小限以外は日本語そのものの方が効果的ですね。
 というか…我知らず徹夜明けで溜まってたストレスを込め過ぎてしまって…秀吉の態度が激変。慌ててあちこちに電話をかけた後「5番ベルトに出ます!こちらです!」と案内までされる。
 Can not cheat ごまかされんどワリャア,One minete ago,you say 7 lane,you don’t? さっきまで7番言うとったじゃろーが!!! Is this China airline? 中華航空はこんなんかい!!…とさらに広島弁でプレッシャーかける必要は既になく,別の秀吉がリュックを抱えてお持ち下さってました。
 すみません,ヤリ過ぎちゃいました…。ごめんね秀吉。
 なお,本文中,特定企業に対する批判とも取れる記述については,当時の社会風俗や旅行者の率直な感情を表したものであるため訂正していません。
 わずかなプレッシャーでこんなにも対応が激変する辺り,いやあ中華圏だなあ。実に素晴らしいぞCI!

 21時55分,やっと空港施設を脱出してエキスプレス駅に入る。
 オクトパスに200HK$のチャージ。
 エキスプレス乗車。24時間際まで動いてることは確認済。ただ明日のために早く寝ときたいのと…できれば今夜もう一つアクションしときたい!
 22時15分,「青き衣」の駅を過ぎると町明かりが見えてきた。22時35分,[竹/全]湾線中環駅から地下鉄乗車。
 なかなか地上に出ないんでタバコが吸えないな。
 22時40分,尖沙[ロ且]駅下車。地上に出るまで空港着から2時間40分経過!

 重慶マンションは色んな意味で下の根の香港を商品化した場所と言えます。
 それだけに覗くのは面白いけど,それだけに実際の居住環境は最悪。まあこの手の雑居ホテルは「最悪」で売ってるよなもんだけど,わし的にはエレベーターの行列だけは勘弁してほしい。
 なので最近気に入ってるのはその隣の美麗都大厦。ネット予約してた5階の百合賓館は,ちゃんとプッキングされててタイ人の女の子がすんなり部屋に案内してくれました。
 23時10分,無事入居。無事っつうても夜11時過ぎちゃいましたけど。ね,CIさん。とまだ引きずっとる。

▲錐記 潮州麺食
肉三宝麺

 遅くなったんだから寝てりゃいいよなもんを,即時再出撃。
 一応,陳盛記を確認してみたけど,早朝から営業の健全なあの店はやっぱり閉まってました。ただしさすがに香港中心部,街はまだまだ眠っちゃいません。
 眠っちゃいませんけど,明朝を考えると付き合って起きてるわけにもいかん。近場で賑わってそうな,けれど全く知らない店に入る。
錐記 潮州麺食
肉三宝麺 36HK$
 全くの割にはかなりのもんでした。まあ広東だからそんなだけど,日本から来たての感覚で言えば――国内で食えば感動ものクラスだぎゃあ。
 麺はきっちりした縮れ卵麺だし,汁とお肉は牛[イ十]そのもの。漢方スパイスの複雑さも十分過ぎるほど。屋台のレベルまでは濃ゆくはなくて,湯麺として味わえる淡さに調整してあって,その淡さが絶妙。出汁としても奥深いようです。
 ただ――ガイドに載ってる店なんだろか,観光客が多い。で観光客と見た客は,オヤジがいじるいじる!わしの横に来た日本人のカップルなんか…海外だからってチップを渡したりするもんだから,店のオヤジ,舐めきって怒鳴る怒鳴る!店中が覗き込むほどの餌食になってるんだけど,ご本人がたは「素敵な触れ合い」とでも思ってるのか何か満足げで…その反応を見てオヤジのイジリはさらに高揚しちゃってます。酒が少し入ってるのかもしれんが…この手の街の無法者オヤジ,香港ではホントは近付かないほうが安全…なんだけどなあ。でも他人ごととしてはもう少し見てたいおいしいイベントだしなあ。
▲翌日早朝,順徳行きジェットフォイルの座席より

 セブンイレブン買いの
瑞士巻 朱古力(香港山崎麺飽有限公司,大[土甫]工業村大盛街17号)
 ひどく実体感ある甘味です。小倉のシロヤのロールケーキに似て,安っぽいのに柔らかい,パンチ力でごり押ししない味で,いかにも香港らしい。
 …を口に運んでやっとこの土地に来た実感を得,眠りにつきました香港第一夜でした。さて明日はついに目的地・順徳入りの巻!

▲初日,九龍。順徳行の港前にて

 …さすがに,そんな写真は撮ってまへんがな。