義命の存するところ@ことばぐすい

大臣「このギメイノソンスルトコロという箇所は意味不明だから、時運の赴くところに変えたらどうだ」 
迫水(内閣書記官長)「詔書を書いて頂いた安岡先生は、戦争に負けたから、あるいは負けそうだから終戦にするんじゃあなく、今戦争を終結させるのは正しい筋道であるという見地に立たなければいけない。たから義命の存するところであると……」
大臣「辞書にもないような熟語を使っても国民には何のことか分からんだろう。時運でいいじゃないか」
迫水「時運じゃダメなんです」
大臣「何がダメなんだ」
迫水「時の運びでそうなったから仕方ない。つまり行き当たりばったりですよ。戦後の政治が理想も筋道もないものになってしまう。

『時運』派の政治家が量産されることになります。

我々は『義命』派の政治家を産む筋道をつけるへきなんです。」(略)
総理大臣「それでは(略)時運の赴くところにしましょう。」

井田中佐「ソ連は1941年6月21日のドイツ軍奇襲開始で二千万人の犠牲を払って本土決戦を敢行しドイツ軍を撃退しました!そのドイツも総統ヒットラーの死まで本土決戦を継続しドイツ国家と民族の名誉を守りました!今、陛下のご安否と日本の運命は──」

〔映画「日本の一番長い日」〕

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