[紹介]写真の多い同ビーチ記載サイト:ameba インド、初ビーチ! | ★チェンナイ駐在記★
18時半,マリーナビーチに座り込み日没を見る。
この空気。これを呼吸するためにチェンナイに来たよなもんッス!
数km続く長い浜。日本なら台風時並みのベンガル湾の高波が押し寄せる。何千という人々が浜に出て,じっと海に意識を投げていく。
チェンナイ市民はここを大きなガート(もく浴場)とイメージしてるんだと思う。ここがあることは彼らにとって非常に幸せなことだろう。凄く原初的な祈りの空間。それは10年経っても変わりなかった。
新月だ。引潮なので遠浅の浜は大球場規模の広さ。ここに縁日が出,海辺への参道が出来てる。
19時半,すっかり暮れ落ちてから帰路へ。MRTのSChepauk駅が近くにあるはず。
MRTSは歩き方で「都市高速交通」と訳される,高架を使った交通システム。海岸線の町チェンナイでいきなり地下鉄は無理だろから,東西に運行する郊外電車(通常の鉄道利用。空港
も接続)プラス南北へのMRTSっていう交通政策は選択として誤りではない。飛び乗り当然のバスしかなかったインドではかなり有用で,実際利用者は多い。
しかし!実際使ってみて愕然!──切符売り場はカウンターが1つしか稼働してなくて,発券を普通のパソコンとプリンターでやってる。当然長蛇の列。自動販売機もあるけど,SmartCard専用でほぼ使われてない。値段は最短で5Rs,やや高めか。1階には他の施設は皆無。そこから3階までは階段で上がる。2階は完全に施設無し。エスカレーターとエレベーターも設置されてるのに止まってる。で,ホームに入ってきたのは,両サイドに3人掛けの席がある普通のインド列車。要は,ラッシュ対応や安全性から当然なすべき線路幅の検討もしてないんです!
これだけ大掛かりな交通システムです。同じ金でうまくやればシンガポールや香港の地下鉄までは行かなくてもバンコクのBTS位のもんは作れるでしょ?なのに,この運用は…愚か過ぎない?
これは共産主義国の施設の典型的な状況に近い。いや,一昔前の北京でもまだまし。ルーマニアの地下鉄が一番似てる!
はっきり言おう。インドの個人はフラット化のトップランナーになったけど,社会システムの運用思想は「アジアの病人」のまんま!これだけ豊かになって,アメリカ帰りのインド人がこれだけUターンしてきても共産国並みだ!
恐らく,個人の変化から組織風土が取り残されてる。それはまだ変わってない!
まっさらの土地にイチから作れば,今のインドはラジブ・ガンディー・エアポートのよな高水準の機能空間も作れる。けど,過去の非効率システムの名残が余りに重たくのしかかってる。
下車したChintadripetも全く同じ状態でした。(次の日に行った他の駅も同じ)
宿への帰り道,エグモア駅東側に10階建て位のアパートが一際目立って建ってんのを見かける。日本なら普通の郊外住宅だし,シンガポールやバンコクにニョキニョキ建ってるタイプ。それがランドマークになるほど,インドの都市基盤もまだまだ低レベル。
中国以上に,インドの本格的経済発展への道は険しい。そこを彼らは必死に登ってる。