外伝07(≧∇≦)やまももゼリーの7月

 7月26日日曜日朝8時の高知市追手筋。
 この時間帯がかなり微妙なんである。大体1時間半弱は市をうろつくんだけど,7時からだとまだろくに店が開いてない。7時半か8時開店のとこが大半なのね。かと言って8時に行くと凱旋が9時を回るから,10時のチェックアウトぎりぎりになるんでゆっくり味わえない。
 11時チェックアウトの宿は近場に見つかんないし,高知の昼飯も捨てがたくなってきたんで11時出発じゃ開店すぐの空いてる時間に飛び込めない。
 てことは7時半スタート厳守なわけだ。土曜深夜のケータイ大喜利ファンには,ちょっと寝過ごし易いタイムテーブルなわけよ。
 要は…ケータイ大喜利さえ見なきゃいいんじゃん!って!?
 うッ!ううう~。

 「太陽を盗んだ男」は沢田研二扮する理科教師が自宅で原爆作っちゃう映画だけど,彼は9番目の核保有国って意味で警視庁に「9番」を名乗る。
 高知日曜市の店番号9番は(それだけのための前フリかい!)1丁目南の桑尾さん。販売品種は漬物,餅,赤飯,あん餅,いももちで,沢田研二はいない。
 キャッチコピーは「あんもちには特にあんに注意して」と高知朝市定番の外しまくった(しかも誰に言ってんのか意味不明の)キャッチ。
 高知市朝倉丁だからやっぱりほん近郊から出店です。
山で取れたみょうが(100円)
手作りジャム(200円)
を購入。
 「山で取れたみょうが」ってのは売り文句じゃなく,そーゆー立て札がかかってた。


▲みょうが

 恥ずかしながら…このみょうがって,半減後まで知らんかった食材。
 広島の「なな川」で刺身の付け合わせによく出てきてた。ひらめとか白身魚に抜群に合うから気にするよにしたらコレだったんだけど,付け合わせじゃあそんな量を食うことはない。
 高知朝市では百円硬貨でがっぽり買った後,ついに食いきれず腐らせてしまった。味も香りも最高だったのに超残念!
 (注 実はこのみょうがの話は次回に続きます!)
 こうして惜しまれつつも不幸な運命を辿ったみょうがに比べますと,手作りジャムは次の週のパンの友として重宝しました。
 愛媛や高知のジャムや蜂蜜ってホントに美味いのが多い。関西のよに洗練されてはないけど,ほとんど果実そのものの旨味が花開いてる感じ。

 あ~!店番号メモるの忘れた!!
 とにかく一丁目辺りの2桁台の店で買ったのは,
ほしきとあずきの煮たもの(200円)
えん豆ご飯(小100円)
 えん豆ご飯は「エンドウ豆入り炊き込みご飯」らしいが…そーゆー略し方あんの?
 ちなみに大は200円でした。
 「ほしき」と小豆の煮物はスイーツとしてグッドでした。複雑な甘味が宜しいかと…ところで「ほしき」って何ですかあ?
 検索検索…漫画家。くぼやすひととのコンビでの「久保マシン」でも活動。
 それは…「ほしきら」じゃあ!
 結局「ほしき」の正体は分からず仕舞です。方言なのか?誰か知らない?

 大分ええ加減に書いちゃってます…ちゃんとせんかい!ちゃんと!ってことで──36番,1丁目南,岡本さんの店。販売品種:文旦,東山芋餅,ゆず皮の甘煮,田舎寿司,田舎饅頭。
 これまでも東山やゆず皮甘煮がウマかった店ですが,今月は
期間限定すももゼリー(300円)
がいつもの文旦ゼリーに並んで出てたんで慌てて購入。あと,ついでにいつもの
干し芋の芋餅(300円)
も買ってみよかね。


▲やまももゼリー

 やまももももも…(それ前回もやったど!)失礼,やまもももイケます!か弱い食感で油断させといて,果肉が味蕾に到達した途端に弾ける野趣な酸味。この狡猾さには「ヤラレタッ!」って爽快感がある。
 既に食った文旦ゼリー,今回のやまももゼリーの他,トマトゼリーも「新作!」として置いてました。いずれも同じ戦略なんだけど,ヤッテくれるぜ岡本さん!

 斎藤敦夫のガンバ三部作のうち最もマイナーな第三部「ガンバとカワウソの冒険」は,地名は隠してあるけどまさに高知が舞台。
 ガンバたちはカワウソの姉弟を守って四万十川を走り抜くんだけど,その姉弟の母親の名前が「やまもも」でした。
 読んだ時は「変な名前?」って思ったけど,まさか果物だったとはねえ!
 ヤマモモ:ヤマモモ科。常緑高木。日本では関東から西に生育,公園樹としても多く植えられる。中国・朝鮮が原産。
 3月から4月に開花し,5月から6月に実をつける。雌雄異株なので,雄株と雌株が近隣にあって初めて結実する。出荷は6月下旬から7月上旬が一般的。
 初夏には赤く熟し,独特の歯触りと甘酸っぱい味覚を持つよになって,ジャムとか果実酒に使われる。秋には狙いたいね!
 ただし,やまももは樹の上で真っ赤に熟れるのを待って一粒一粒丁寧に摘み採られるんだそうで,熟した実は柔らかく傷みやすいために,生の風味を損なわずに味わえるのはほんの数日なんだって。デリケートな果物なのね。
 高知県の県花で徳島県の「県の木」。何かマイナーな争いの種らしいが,栽培では徳島が全国一。産地として一番有名なのは小松島市らしい。
 一部では「幻のフルーツ」扱いもされてて,京阪神や関東方面へも出荷されているそーです。
 …ってのは後で知ったから,わし自身は「ウンメ~!!」っていう感じでムシャムシャ食っただけでしたが…次食う時はもーちょい有り難くいただきたいと思います…。

 そろそろ既に書いたかどーか分かんなくなってきちゃいました。122番(2丁目北)の谷本さんは初めてだっけ?
 販売品はらっきょう,かぼちゃ,なす,薬草,榊。
キャベツ漬けちょっとすいくち(100円)
をゲット。
 こぶし大で百円硬貨たった一つって…月幾ら儲けてんだろ!?
 「すいくち」じゃないのは200円もする。…って今月も金銭感覚ズタズタですが。
 「すいくち」って西日本以外からの観光客に理解できるんだろか?「酸っぱい味」って意味ね。つまり「古漬け」なわけで,要は売れ残りだから安いってことで…おいおいそんなん売るなよ!
 ってゆー前に,そんなん買うなよ~!

 でもこれが美味いんだ!味覚のラインは違えどほとんどザウアークラウトなのよ!ご飯以上にパンにぴったり。
 和風漬け物に洋風パンのマッチング。京都で覚えたこの食法,どんどんハマり込んでます…。

 177番(3丁目南)は山菜,若梅,餅,よもぎ餅とか,八百屋プラス餅屋って店で寄り付きにくかったんだけど,軒先にちょっとだけ並んでた
茄子の辛子漬け(250円)
の小瓶に今回手を出してみました。
 広島で2週間は持ちました。大阪の南インド料理店「チョウク」でいつも買うニンジンの唐辛子漬けと真っ向勝負。
 お子様立入禁止の大人の味!辛子のツーンが情け容赦なく鼻腔を直撃します。まさにのけぞる辛さ!
 けどこの辛味に…ナスの上品な野菜味が絡み合ってるから始末が悪い。辛味が引くにつれ,あの朴訥だけど心打つ香りが口中を満たす。これがまた高知近郊で採れたピチピチのナスだからヤバい。豪雨の過ぎた町の空に涼風が吹き抜けるがごとく──
 そして気付けば次の一口を既に箸が運んでる。中毒性のある一品なんで気をつけられたい!

 既に定番の朝トマト。今回は275番(4丁目北)の麻岡さんとこで買いました。
 Webの販売品種もまさにフルーツトマトから始まる。新高梨,文旦,小夏,ポンカン。土佐市高岡町からのご出店。
フルーツトマト500円
と朝市的には少し高額を投入。


▲フルーツトマト

 やっぱり最高。そろそろ旬は過ぎたからこのレベルも今月までかな。
 糖度が低かったトマトは桃太郎トマトとして300円で売ってるとのこと。

 鏡の梅干しをまた購入しちゃったのは289番(4丁目北)の杉本さんとこ。販売品はわさび漬け,梅干,イタドリの塩漬け,カリンのはちみつ漬け,つがに汁ってこと。カリンのはちみつ漬けとつがに汁が出てきたら買いたいけど,今は
鏡の梅(500円)
でしょう!?
 「冷蔵庫入れとってください!」と注意がつきました。「塩分10%位に抑えてるから」
 なるほど。塩の量で持ちが変わってくるわけね。漬けこみが浅いと本来の味覚が強い分,保存がきかなくなる。野菜の味覚を覚えるには新鮮なものの食体験の積み重ねが必要って道理。
 ここの梅干しもまさにフルーツ。塩の具合が丁度良く果肉の旨味を引き立てて,甘味さえ感じるほど。引き立てがいのある梅の果肉の力を感じざるを得ない。このレベルだと,サラダに合わせても十分イケます。

 ここはもう定番。ゆずみその254番(4丁目南),山本日出子さんのお店。
 オーソドックスに
ゆずみそ(200円)
いりこみそ(200円)
で行くことに。
 やっぱりここの味噌,サラダで食うのが最高!後で思いついたのは,この朝市の新鮮ピチピチの野菜に,ゆずみそつけて食ったら?…ああッ何で今頃思いついくんだあ~!!

 306番(4丁目北)の筒井さんとこでは,冬に東山を買った記憶がある。
 販売品種は季節の野菜のほか,東山,田舎味噌,田舎寿司,鯖寿司。
 キャッチコピー:「こんにゃく,たけのこ,みょうが,りゅうきゅう,しいたけ芋,奥土佐の風味が豊かな味を満載した田舎ずし,昔ながらの手造りで,素朴な味の田舎みそ,新鮮でおいしい季節の野菜,どれも,これも,こじゃんとうまい!」ってゆうか国語的には読点を入れなさい読点を!
 高知の田舎寿司は野菜だけのが面白みがあって,りゅうきゅうとかみょうがとかばっか買ってたけど,今回はあえて普通に
田舎ずし サバ入(350円)
を購入してみた。
 うん!?これはこれでいーぞ!
 錦市場の洗練された鯖寿司も最高だけど,この田舎臭い地味地味したマッタリ酢飯に潮の香ムンムンの鯖!!これはこれでとっても高知でいーぞお!!


▲田舎ずし さば入