※ 和訳:一休み
▲那覇の,あるカフェの便所の窓にあったポエムの一節。カフェでアルバイトしてる内地からの移住者とかが貼ったんだと思う。あるいは,このカフェのオーナー自身がそうなのかも。
沖縄といふところ
一見
何もなさそうでいて
中に入ると
本当に何もなくて
それでいてなぜかしら
心安らぐというのが
この島の不思議なところで
※ ワシ個人についていえば,その一見何もないところにあるものを見つけれるようになってしまったことが,ある意味の不幸でした。それが旅行の方法論そのものを転換させてしまったのでした。
それはともかく――確かにあのシマはそういう場所です。だから――
▲京都で「日本に京都があってよかった」というポスターがあったけど,同じ意味のポスターに見えた。
日本に沖縄がある。素晴らしいことだ。
日本をあれほど濃縮した場所として京都が「あってよかった」のと同じくらい,国内にこれほどの他者が,これほどの矛盾を抱えつつもこれほど元気で,これほど愛されてるのは。
沖縄のある日本でよかった。それがコモンセンスになるほど,均質化の迷妄から解かれた日本人であり得たなら。
▲行った方にはややお馴染みですが――国際通りで,ジョーが灰になってます。
沖縄で何があったんだ?
躍進するアジア諸国と世界情勢の再編の渦中にあって,今のウチナーの一面がこんな感じかも…ってのが前回受けた印象。
▲国際通りのある店舗,遠景。松尾交差点辺り
元々コンクリートむき出しの間奏な住宅ビルに,今風のオシャレでカラフルな店舗がボコボコ増築されて…。
国際通りではこんな店舗が多いみたい。と同時に,沖縄を象徴するよな構造だよな…と思えてきます。なかんずく文化構造を。
▲さて,そんなニライカナイの情景を,もう少しお届けしていきます。
以下のお話は,あれから2年後の沖縄です。
~~~~~(m–)m
エメラルド。
ちょうど前回の旅行の直前頃,拒食症で倒れたCocco,2年振りのアルバム。
1曲目。三村エレジー。
「小禄 豊見城 垣花 三村
小禄 豊見城 垣花 三村
三村の婦女達が揃って布織り話
三村の婦女達が揃って布織り話
夢の間に乗っちゃいな
先に倒れた阿呆の勝ち
正常な脳に麻酔銃
据えた灸 熱々(あちこーこ)
綾間違ぐなよ 元かんじゅんどう※
綾間違ぐなよ 元かんじゅんどう
綾間違ぐなよ 元かんじゅんどう
※ (英訳:Don’t mistake the weave,or you won’t get your money worth)
上泊 泊 元泊 三村
上泊 泊 元泊 三村
三村の二才達が揃って塩立ち話
三村の二才達が揃って塩立ち話
ヘソで沸かした茶も冷える
綾間違ぐなよ 元かんじゅんどう
綾間違ぐなよ 元かんじゅんどう
綾間違ぐなよ 元かんじゅんどう
行逢えば兄弟 信じて開けたら
根こそぎ盗られて裸
肝さーに容貌買いんってたって
I can do nothing
慶良間見しが 睫毛見らん
ラインも引けずに
首ちり友にも 首斬られるから
I can do nothing」
藤原新也曰く――時代に花を盛るのか,それとも唾を吐くのか。
Coccoは唾を吐いていた。