[前日累計]
支出1650/収入2050
負債 400/
[前日累計]
/負債 490
§
11月2日(月)
0945 Dutch & Bean
Dutch & Bean Lungo W3300
1020 チョンウォンスンドゥブ本店
デジクギ スウドゥブ(スタンダード)W7000 400
1130 Cafe Yega
エスプレッソ W2000
1400 チンジュチブ(南大門)
コリトマク W5000 650
1430 ピラクカルチ
カルチジョリム(一人前)W8000 550
1500 Manjo Hana150
1750 September
エスプレッソ
Dacquoise100
1705マル(仁寺洞)
テチュケピチャ(ナツメとシナモン茶)W7500
[前日累計]
支出1650/収入1850
負債 200/
[前日累計]
/負債 290
§
→11月3日(火)
▲Manjo Hanaのホットック。
この日のお茶うけ。ほとんど地下鉄全駅といっていいくらい定番の品で,チェーン店も乱立する中で,ここんとこ増殖したチェーン。ソウルナビの評価は低いけど,まあこれは暖かい出来立てのパンケーキ感がいいわけで,あんまりどのチェーンがと騒ぐ気にはなれまへん。
鐘閣6番出口に着いたのは9時半。
ここまでを宿のあるインサドンから歩いてみた。ソウル屈指のオフィス街…の裏手道といったとこですが,これが素晴らし過ぎて震えてる。
東京のオフィス街にも,時にこういう渋い道なりが残ってる。一時働いてた虎ノ門の一本入った辺りにはマニアックに楽しめる道はないではなかったけど,それにしてもこ)ほどじゃなかった。何でこれまでのソウルで感じ入ったことがなかったのか不思議なほどのバイブレーションを感じました。
具体的には──というと,これ何て言うんだろうな?寺院や古道の曲がりくねりに加え,スポットごとにセンスがさりげなく光るカフェとか,通勤客の溜まり場になってる立ち食い屋とかが,ホントに何気なく現れてくるんである。[特集:ソウルのオフィス街]
嫉ましい都市です。
と見ていると,一軒くらい立ち寄りたくなってもきます。
Dutch & Beanというカウンターのみの店に雰囲気で寄る。9時45分。
Dutch & Bean Lungo W3300
やっぱりダメ!大層っぽいネーミングのコーヒー屋だったんだけどなあ。何でこのくらいのコーヒーで満足してんだ,世界に冠たるコリアンビジネスマンよ!──やっぱエスプレッソ系だけだな,韓国で飲めるコーヒーは…。
といっても折角なんでレポっとこう。パンも供してくれて,バターやジャム付け放題というコーナーあり。
W-Coffeeという店にも並んでみたけど待ち時間が長過ぎて挫折。オフィス街の住民の争奪戦はかなり激しい模様。
鐘閣のラインの南を流れる川の,もう一つ南の路地の猥雑な賑わいがどうも気に入っている。この雰囲気のベルトがかなり長く続いてるみたい。
▲チョンウォンスンドゥブ本店のデジクギ スウドゥブ(スタンダード)
市庁まで歩いて,目標にしてた店,チョンウォンスンドゥブ本店に至る。10時20分。
デジクギ スウドゥブ(スタンダード)W7000 400
開店直後で,まだ客はわし一人…というより従業員のお食事タイム真っ最中でした。
感想を一言で言おう。
辛い!
辛さレベルはスリランカカレーのリアルレッドというところだけど,辛さの質が…生の青唐辛子のみじん切りなんだろうと思うけど,まさにカミソリのような鋭角の辛さで,スパッと舌を切り裂く辛さなんであります。辛さに自信のない人ならナマスになってしまう辛さ。
とはいえ豆腐自体は順当な味わいです。ふくよかで大豆本来の甘味を感じる上質さがあるけど,それはおそらく本質ではない。本質は…このスンドゥブとコチュジャンが織りなす韓国的な素晴らしい甘さを,あの青唐辛子の刃がスプラッター的にクリアカットする美しさにあるのであります。
久しぶりにお膳マップを書いてみます。
①②
③④⑤
④の大きな器に入って出たのは甘味溢れるコチュジャンと海苔,コンナムル。これでビビンバブを作れという事だと思われたので③のトゥッペギに入ったパブを半量ほど混ぜくちゃにすると,確かに上質な甘いビビンバブが出来上がります。
この甘さが…ヤバい!
残り半量を投入した⑤のスンドゥブ入りトゥッペギと交互に食すと,甘さ×甘さのビビンバブと甘さ×激辛のスンドゥブクッパブとが天地激動(?)のコントラストを織り成しまして,狂おしい美味に飲み込まれてしまうのであります。
凄い!辛い!甘い!
①はゴマの葉。甘いコチュジャンが塗りたくられた凄い美味。あんまり旨いと思ったことなかったゴマの葉ですが,これは素晴らしかった。
②はほうれん草のコチュジャンお浸し。流れるように葉野菜に染みた甘さが,これもまた巧し。
そして①②ともが,やはり派手なコントラストでスンドゥブの甘さ×激辛を盛り立てるんであります。
辛い!
素晴らしく綿密にしてエグいお膳でした。
例によってCafe Yegaでカップを手に綴る。
エスプレッソ W2000
南大門を巡ってみるうち,チンジュチブという店に立ち寄る。14時ジャスト。
コリトマク W21000 650
以前入ったのって,ここだったっけ?何か違う気がする…。
食って分かったけど,違いました。初来店の店だと思います。
要はテール。テールなんだけど…確かに肉は旨い。とろけるような舌触りと滑るような脂。ただしスープとしてはテールスープと言うにはあまりに薄く,洋食としても韓国食としてもクオリティは…。単に旨い肉ってだけだと思いますよ。
大統領がナニしたとしても…コレで2万は詐欺の匂いがします。
特殊詐欺テールの通りは「カルチジョリム通り」と呼ばれるらしい。さっきまで行列が出来てた店が少しすいたので,空振りついでに一応食っとかないとと入ってみた。店名はピラクカルチ。14時半。
カルチジョリム(一人前)W8000 550
「カルチジョリム」というメニューがない!麗水で覚えた「…グイ」という名しか表示がないが,これは焼き魚のはず。表に並んでた赤黒い汁の鍋は何て言うんだ?
アジュマが来たんで今回始めてだけどムチャクチャ上から目線戦法で。「カルチジョリム…タン,ハンゲ!!」いかにも常連っぽい粋な注文に圧倒されたアジュマが「分かった分かった。カルチジョリムを一人分にして持ってきてあげるね(ハート)」と微笑む(テキトー)。「焼き魚じゃないぞ!鍋だぞ!分かってるな」との意をこめて,わしが手で丸い形を示すと,アジュマはヘラヘラ笑いながら去って行きました。ふっ,さしもの図太いアジュマもビビったようだな。
そんな半分白昼夢な成り行きはともかく,無事に鍋が来ました。
一口。
ううっ!?美味い!
太刀魚と聞いたんだが…これは鰻なんじゃないか?この肉厚であっさりとした白身,それでいて脂の乗ったプリプリしたこの味わいはどうだ?
旨味の根源はおそらく,煮汁になってるこの甘辛いコチュジャンです。塩辛く,醤油味にも近しいこの汁が,鰻の蒲焼きに似た白身とタレとのスーパーなカップリングを実現してる。
もしこのタレを鰻やアナゴに使ってみたらどうなるだろう?…恐らくあまり良縁ではないはず。少なくとも日本の鰻だと魚肉がむっちりし過ぎてタレのしつこさとカブるだろう。太刀魚のサバサバした味わい故にこそ良縁なんだと想像できる。
しかしこのタレは…コチュジャンベースで甘いのに醤油辛くて華やか。一口目を口に含んだ時に刮目してしまったほどです。ちょっと食ったことのない美味さです。太刀魚の最下部には大根が一層入って(上げ底とも言う)ましたが,このコチュジャンひたひた大根も最高でした。挙げ句の果てに,ナクチポックムみたくこのタレの一番煮詰まった部分とパブを混ぜてみましたが,この上ない下品な美味でした!(ナクチみたいにみんながやってるかどうか微妙ですが…)
しかし,こういう事情なので次にどう頼めばいいのかさっぱりです。どうしましょう?
あと,みんながどうしてるんだろ?とキョロキョロしてしまったのが──この太刀魚って,日本より肉厚なのに日本より小骨が多い。 メチャクチャに多い。
最初は日本のように箸先で骨から身を離してましたけども,元々太刀魚って骨付きが複雑だし,え~いもう,と歯ですりつぶして食べてしまうと,まあ食べれないこともないしイギイギしさもオツだったのでそのままジャリジャリと行きました。
皆さん小骨を並べたりもしてないみたいだし,どうされてるんでしょう?やっぱりジャリジャリ派なでしょうか?
以前はハマってた(というか初めてのソウルがこの辺りだった流れをくんで)新村をちょいと再訪。かなり雰囲気は変わったと思う。
帰路。
安国で地上に出ると知らない場所にいた。慣れた気でいたので多少面食らい,違う駅だったかなとまで思ってうろうろしたところ,どうも東側出口に着いたらしい。6番出口しか使ってなかったから全く分からなかった。
こういう歩きは有り難い。今回のソウルは謎に満ちている。素晴らしい。
さてと,謎ッ気が高まったとこで,最後まで置いておいた北村散策に出掛けましょう。