[前日日計]
支出1500/収入1540
負債 40/
[前日累計]
/負債 694
§
6月11日(土)
0824 ソンウン ヘジュミョンウク
特カルビタン500
1157 Yonjakarugukusu ヨンジャ麺屋 ソンカルグクス
(5)カルクッス+マンドゥ4千KRW 400
1338ペックダン@中央洞
§Gift from the Heavens
チーズケーキみたいなの250
アメリカーノ
1401Jeonju Sikdang
全州食堂
トルソッパブ550
[前日日計]
支出1500/収入1700
負債 200/
[前日累計]
/負債 494
§
→6月13日(日) ▲ソンウン ヘジュミョンウクの特カルビタン
朝は,宿の近くで24時間営業のお店を見つけてた。まずまずの高級店めいた雰囲気。8時24 分,ソンウン ヘジュミョンウク。
特カルビタン500
とにかく前回感激したカルビタンを再び──という衝動を抑えがたく,チェツクアウトした足でバックパック背負って入店したのであります。サービス的にデキてるのか,あんまり嫌がられもしなかった…ように思う。
肉はソルロンタン的に煮込み抜いてある。骨から箸でホロリと剥がせるほどでした。その分スープがキラキラ光るが如く絶品。
昨夜のソコギと同じく,先味は調味料の胡椒のみなのに,後味の伸びが凄い。牛肉の純粋な肉汁の他にも,汁に浮いて来てから理解できたんだけれど…杏その他の漢方的な根菜系の重いスープが隠れてるらしい。この滋味深さは尋常ではありません。さながらサムゲタンのようです。
そうだ,サムゲタンか!
ひょっとしたら,今の韓国でこのカルビタンって新しい料理は,サムゲタンのように扱われつつあるんじゃないだろか?
つまり漢方使いがどうもサムゲタン的なんである。美食ではあるけれども,それよりも薬食としてのイメージを強く持ってきてるんじゃないだろうか?
というようなことはガイトブックのどこにも書いてはないから,単に旅行者の妄想かもしれないのですが──しばらく見守りたい一品がまた1つ増えてしまったのでした。
温泉場へ。
泉一温泉ホテルに無事荷をほどく。5万KRW。絶対4位のがあると思う。今回も「サーマ…」まで言ってから訂正するから突っ込んでみたけど変わらず。絶対外国人料金だろ?まあしかし──部屋で温泉入れるんだからわし的に妥当なんで値切らんけどね。
▲Yonjakarugukusu ヨンジャ麺屋のソンカルグクス
西門まで動いて11時57分。
北側の市場の中へ潜ると,結構呆気なく見つかりましたYonjakarugukusu ヨンジャ麺屋 ソンカルグクス。
(5)カルクッス+マンドゥ4千KRW 400
安い!まさに市場の食堂!カルクッスだけだと2.5千KRW?それはほとんど尼崎価格ではないか?
では安くて不味いかというと…これがきちんとしてる。それどころか!なのであった。
カルクッスそのものもいい粉モンです。香りもだけど,粘着性というか歯に絡み付くようです。いわゆるコシはなくて,あくまで大陸うどん系。日本的に言えば博多うどんです。
あっと思ったのは汁。一見薄くて海苔の香りだけなんですが,徐々に底に隠れてたニンニクの辛味が喉の底から涌き出てきます。そうすると薄味なんてとんでもない。十分に濃い出汁になる。これはニンニクの辛味に慣れてないからだと思われますから,韓国の皆さんは最初からこの濃い味を認識してるはずです。
マンドゥがまた…蕩ける旨さ!包の歯応えもですが,韓国風のこの具──春雨みたいに思えるのだけど未だによく分からんこれがモチモチと口に残って味の尾を引く。いーわ,このマンドゥ!てゆーかこれも韓国中華の一種だろけど,これこそ韓国じやなきゃ食べられんぞ!
釜田市場…は全く恥ずかしいことに──初めて訪れました。
いいですね,ここ。
東大門なんかよりはるかに市場臭い。いかにも釜山っぽい市場です。
というか,ソウルと釜山では市場の泥臭さも市民の情深さももう一つ次元が違ってしまってると思う。まあ,大阪と東京の関係と同じといえばそうですが。
13時38分。ペックダン@中央洞は,探すまでもなく駅から上がるとすぐ目に入ってきたのでした。
店のサブタイトルは「Gift from the Heavens」。
チーズケーキみたいなの250
アメリカーノ
釜山3大パン屋の2軒目です。
働いてる人たちは丸っきり…普通のオバチャンです。おそらく3軒中最後発,つまり有名になりたての店みたい。
店内のイートインコーナーも落ち着いた雰囲気。
そして──ここも非常に独特の解釈を持った,非常に韓国らしいパン屋さんです。
チーズケーキと言っても…これは菓子パンに近い。パイでもケーキでもなくて,チーズの乗ったロールパンというのが妥当。本格派かどうかという意味ではハテナ?というとこではある。あるんだけれども,チーズはマスカルポーネみたいなフレッシュ感があるし,パンにはそれなりの硬さがあるのにホロリととろける不思議な食感のものを使ってて,奇妙なことに…いわばゼロベースで食べれば,確実に旨い!
これだけ欧米各地で作られて来てて,そういう独自感をなお保つパンってそうは出会えないものです。おそらくは韓国か香港以外では。
14時を回った頃,同じ中央洞のJeonju Sikdang 全州食堂を訪れる。こちらも初めての店でした。
トルソッパブ550
おお!これは順徳で食べれなかった釜飯ではないかあああ!
と,来た時に思ったのでその広東釜飯イメージで食ってしまった。
確かに石焼き土鍋(トルソッ)で炊かれた飯は旨い!米の香りとお焦げとが交互に鼻腔を刺激する。これにおかずが魚,キムチ3種,汁2種と付いてるんだから箸が止まらない。生卵と醤油みたいな汁も付いてたので,感性の赴くままに卵ご飯にしてしまった。
…旨い!この絶品のご飯を卵ご飯になぞしたら旨いに決まってるが,それにしても旨い!炊きたてご飯の香りに生卵の円やかさが加わった上に,米のお焦げがアクセントに効いてて醤油すら要らないほどです。さらにそのうち米に吸収された卵がトルソッの余熱で固まってとろみを帯びていく。これもまた最良のアクセント!
しかし?器がもう二つ余ってるぞ?広東飲茶で洗茶した湯を捨てるようなボールとやかんと一緒にでてきた湯呑み?これは何に使うのでしょう? というか,このやかんに入った白濁水は何?飲み水はまた別にあるんですけど?
それに?いちおうおこげが取れやすいようにトルソッの外周に黒い汁を回し入れといたけど,インディカとジヤポニカの違いなのか,そんなんではあんまり簡単に取れそうなお焦げじゃないぞ?
旨かったので,どうやら他の皆さんと食べ方が違うという重要な事実に気づいたのは──もうちょっとで食べ終わる頃になってしまったのでした。オフィス街で混むと聞いてたので昼時を避けたため,あまり客もおらず,参考にチラ見する模範が前の席でやや管をまいてるオジイ2人組しかいなかったのもありますが。
えっ?わしはトルソッから直接に最後までご飯食べてるけど──皆様は?ボールから食べてるぞ?いや,トルソッから食べてる人もいるけど,あれは何かスプーンで啜ってるぞ?
おかしい。
何か間違えてる。
そう思いながら,いくらスプーンですくっても取れなくなってしまったお焦げを恨めしげに見やりつつ店を後にしたのでした。
帰路,スマホで調べていくにつれ…どうも悲しい食べ方しちゃったことに段々気付かされまして。
「トルソッパッの正しい食べ方は、まずはじめにお釜のご飯を一緒に出てくる小さな器に入れてしまいます。そして、ご飯がうっすら張り付いた石釜に、やかんに入って出てくるおこげの汁を流し、ふたをして置いておきます。食事を一通りし終えた頃に、ふたを開けると石釜の熱であたたくなったおこげ汁を食べることができます。」←プサンナビ
ええ~!卵ご飯にするんじゃないの?それじゃあの生卵はどうすればよかったの※?黒い汁は?トルソッに蓋ってあったっけ?──と謎は謎を呼ぶのですが…。
※取り分けたパブをビビンバブにするときに用いるのが普通らしい。
「地元の人たちの食べ方を見ていると、トルソからご飯類をお皿に掻き出して、トルソに残ったお焦げに冷たいお茶を注いでヌルンジにして食べている。」
あ?
ああ~っ!
やかんの謎は解けた!あれをお焦げにかけるのか!ということは,わしはまんまと一番たべたいお焦げを見逃したのかあああ!しかも,お焦げの食方「ヌルンジ」ってもの自体をそもそも知らなかったとはあああ!
死んでからの医者話。人生には悔いても遅いことがある。もう少し勉強して出直しましょう。
夜,地下鉄から2年振りのチャガルチに上がると,郷愁が込み上げた。
この街はノスタルジックです。
観光経済特区の成功なのか,PIFFの広場の賑わいは完全に復活してる。人や店の数だけでなく,その種類も凄まじく多様化してるようで,明日狙ってるモーテルの界隈に牛丼屋も見つけた。インドやトルコ系の店も増えた。それにあちこちにやたらアートな建造物も出現してる。
プログには──市場の辺りには,かつて一人旅ではほぼ不可能だった焼肉(最初の韓国の最後の日に一人焼肉を無理矢理やったのを思い出す)や活け魚の料理屋のお一人様専門店が出来てるという。間違いなく観光用だから味に期待しようもないので行く気にはならんが,そういう沖縄の公設市場二階みたいな観光特化ゾーンが形成されつつあるわけです。
韓国はハイエナのようにクレバーです。死にゆく金持ちの島人たちを骨の髄までしゃぶる計画らしいですね。
そういえば,このPIFFにもだし海雲台にも,中国の店が増えました。増えましたがあんまり客足はないようです。ひょっとして…韓国中華という分野を固着させようとしてるように見えます。どうやってるのか分からないんですが…漢人のディズニーランドと化しつつある島国とは違い,何らかの防衛策が取られてるみたい。
ただ,「チャイニーズだ」と偽った時にきちんと中国語に切り替えて来る商売人が増えたのを実感します。確実に客は増えてる。今日釜田の朝鮮人参市場を通った時には中国語で最後まで対応されて,最後には「再来下次」でお別れしました。
チャガルチの将来プランを検索してみると,近くこんなプランが用意されてるようでした。長いですが,なかなか壮大なんで(自分のためにも)引用しときます。──「干物市場、南浦洞、中区から宝水川までの(830m)チャガルチ市場エリアが、過去・現在・未来が調和した場所として生まれ変わる。チャガルチのウォーターフロントエリア(1万8,000㎡)は、エコゾーン・ショッピングゾーン・カルチャーゾーンの3つのゾーンに分けられる。3つの各ゾーンはそれぞれ特徴のあるデザインがなされ、生態文化観光団地・環境に優しいエリア・水と親しむエリア、などが作られる。
エコゾーン(宝水川から新東亜市場まで)には、海を見渡せる遊歩道ならびに市民が休憩できる空間として、遊歩道デッキ・平面噴水・造形樹木がデザインされる。
ショッピングゾーン(チャガルチ市場一円、別名 ”ウナギ通り”)は、市場の商店街の歴史性を生かしたテーマ市場を作るため、消費と経済・保存というテーマで、コンテナを活用した露天商・排水施設・遊歩道・街路樹をデザインする。
カルチャーゾーン(南浦洞 干物市場から ”ウナギ通り” の入り口まで)には、ギャラリー・祭り・公演をテーマとして、食べ歩き市場・広場・野外公園施設・水に親しむ空間(噴水)などをデザインする予定だ。
チャガルチ市場は、2020年に完成予定のチャガルチ総合水産観光団地開発事業と連携し、国際都市・釜山にふさわしい空間に生まれ変わる予定だ。」※出典:hamazo
2020年ということは、今からちょうど10年後。その頃には、現在建設中の光復洞のロッテタウンも完成して数年が経っている予定だし、あの辺り一帯が大きく変わっていることだろう。
その頃にも,やはりニッポン人は,やはりゴキブリホイホイよろしくおびき寄せられているのだろうか?あるいはニッポン人以上に漢人が押し寄せて,ニッポン人が目立たなくなってたりするんだろうか?