本伝01章ステップ10 今ならもれなく15%オフ!

のラインが早くも70日目で見えてきたぜ!136kgの体重が20kg落ちて,多少鈍ったけど1日当たり1/4kgの超高速スピード!
 算術的には合ってる。136kg時代の食生活をカロリー計算すると1日当たり3000以上食ってたらしい。脂肪1kgは7000kcal相当だから,△1500(=3000‐1500)減量すると体は脂肪を約1/4kg放出してエネルギーの発生量を維持しなきゃならん。
 残る問題は,どう痩せるかなんであります。つまり前章の続き──米か肉か!?

 結論的にゃ肉を選びました!
 米食賛美論を否定するつもりは全くないよ。当方文系でござんして,科学の先端でまだ論争の続いてるよな「人類(米食賛美論の場合は日本人)全般に好ましい栄養食」なんて難問を解き明かし,ノーベル賞受賞でお茶の間の話題を総ナメ!する気はない。
 大学でのわしの専攻は社会学と文化人類学。いずれも個体としての人間の合理性をトコトン疑うひねくれ者の学問。そんな門外漢の見地から,自分の頭でよく考えてみます。
 まず,既存の議論に感じている違和感を文字にしてみよう。
 「全ての人体が同じものを食べたら同じ反応を示すものなのか?」
 イスラム教徒に豚肉食わしたら吐くし,ニッポン人観光客は羊の脳みそ料理で血を引く。居住地の生態系だけでなく宗教観やモラルなどの文化によって,人間集団の食文化はいくらでも多様化する。日本国内だって,わしら広島人にはもんじゃ焼きはゲロ以外の何物でもないし,たいていのニッポン人は長野のザザ虫の佃煮を敬遠しちゃうッしょ?
 わしは文化の諸相のうち食文化ほど多様化しやすいものはないと思ってます。前に日本のカレーのルーツに触れたけど,こんなに自在に変化していく文化ってない。文化は動態を本質とする。それを最も体現する相が食文化です。
 宮廷料理と現代の食文化は除いて,全ての大衆食文化──平たく言えばB級グルメは栄養的に優れてる。体がおかしくなる食文化を持ってた集団は,滅ぶか,その前に他の食文化に乗り換えてるからです。その動態ゆえに食文化は厳しい適者生存の競合をくぐり抜けてきてる。
 一方,生物としての人間はそれなりにシブとい。小松左京は追放地の受刑者が鉄食って生きてく日本アパッチ族を描いたけど,こういう食文化以外じゃ死んじゃう!ってほど選択肢の少ない生物じゃない。
 つまり,人間に好ましい食文化は1つのはずがない!

 次に,ライフスタイルの問題です──「その食生活をこの先一生続けていけるの?」
 肉食で痩せるにしても米食でにしても,それで減量した後で止めてしまえば,絶対リバウンドする。
 だから,減量の方法を選ぶなら,原則一生続けていく気で選ばんと意味はない。どんなにダイエット法として効果的でも食生活として定着しなきゃ,それは「リバウンド法」でしかないのです。
 ──答えは出た。わしは日本食が嫌いなのだ。この先,米食と和食の副食で生活していける自信が全くない。
 大体,これだけ多様な食文化のエキスパートが街に軒を連ねる時代に,日本食の食文化スタイルに固執し続けるなんて偏狭過ぎるっしょ?
 肉食うぞ!

 朝は高質の極・低カロリー食(野菜ジュースと納豆か豆乳),昼は好きな外食を適量,そして夜は残りのカロリーに合ったものを自炊。このパターンがほぼ固定化してきました。
 昨日の夕食は回鍋肉。レシピは,
 豚モモ肉300g(474kcal)
 キャベツ半個(32kcal)
 ネギ1本(20kcal)
 各々同じ大きさの小口に切ってテンメンジャンと胡椒で炒める。(調味料のカロリーデータはない。胡椒はごく低カロリーなので未算入)
 炒めに油は必要ない。前に触れたように,マーブルの鍋を使えば最初に弱火で炒める豚肉から野菜を炒める程度の油は出してくれる。それに,キャベツ半個の小口切りは生の状態では鍋からあふれるくらいの量。そこから出る水分でまず焦げつきは防げる。
 豚肉300gだ。丼に大盛の回鍋肉,526kcal也。ボリュームゆえにご飯はなくて十分だ。
 この類の,肉を使った炒めものをしばらく開発する予定。炒め油がどうしても必要な場合でも,中鎖脂肪酸の油を使えばカロリーは食うけど減量に悪影響が出るとは思えない。
 こうして,減量のために食い倒れする生活からは離脱できる目処が立ってきました。

 肉食とウォーキングが固定化してくると,前に触れた体重グラフに明らかな変化が現れた。
 減り続けていた筋肉等重量は横ばいから微増のベクトルに転じた。筋肉が脂肪に流れなくなったってことね。その分脂肪重量は大人しく下降線を示してきました。
 脂肪重量はまだ42kgある。目標ラインの体重70kgで体脂肪率10%の状態なら脂肪重量7kg。あと35kgカット可能。内蔵脂肪分を加えると目標体重までの▲47kgとほぼ符合します。
 まだタップリ旅は楽しめそう!

おまけ京都・錦市場いけまさ亭の4月の昼定食・加茂ナス田楽