外伝01-1ಬೆಂಗಳೂರು 【7日目】ハイデラバード

 5時45分,ハイデラバードの東駅カチェグダー着。15分しか遅れなかった。どうなっとんだ!最近のインドはなっとらん!
 中央駅のナンパリ駅(正式には単にハイデラバード駅だけど,市民には地名のナンパリと呼んだ方が通じるみたい)前にリクシャ(三輪タクシー)で移動して宿にブッキング。
 ラージマータ(「死んじまった」に似てる)という中級宿。朝はぬるいけどお湯が出るし,出ない時間でもボーイに言えば持ってきてくれる(こっちはホントに熱々でした!)。明後日の空港行きタクシーも手配可能とのこと。管理もガチガチにしっかりしててテレビ付きの10畳位の広い部屋が590Rsはいいんじゃないスか?
 10時まで少し休憩。ベンガルールでもだけど,結構テレビ局番にAnimaxが入ってる。歌以外は英語吹き替え,らんまも桜木君も英語で絶叫してんのが新鮮でよろしい。
 とりあえずお目当ての旧市街へ。チャールミナール(4本の塔の意)という巨大な建造物を中心に東西南北に道が伸びてる。植民地時代にインド最大だったハイデラバード王国の城下町です。
 インドで一番イスラムの匂いが強い町として以前から興味があったんだけど,確かにパキスタン南部やイランとかのバザールにそっくり。果物や衣類が山のよに積まれた古い石造家屋がビッチリ並んでる。それも区画毎に女物とか履物とか同種の商店群に分かれてる。
 ただ,今回どしてもテーマになってしまう食の分野では,ちょっと不満。イランから中国西域までイスラムベルトでは必ず見られるシシカバブ(羊の焼き串)屋台がなぜか見当たらない。アラブ文字までは頻繁に見かけるのにイスラム料理店があまり見つからない。ヴェジの料理店が主流なのです。なんで?
 考えてみりゃイスラム教は肉食を推奨する宗教じゃない。豚肉以外は許容してるだけ。だから,元々ヴェジの文化圏だったインドではそんなに肉食を促進する結果にならなかったってことなのかな?
 シシカバを食う気になってたんでちょいショックだったけど,この曲がりくねった道だらけの町はかなりイケてる。
 ただ…だから歩いてるとホント全く分からなくなる!交通渋滞も凄まじい。
 Big6の中ではやはり最もインフラは遅れてるようです。経済レベルも旧態依然としてて,かつてのインドに一番近い感じ。客引きのしつこさや物乞いの多さもそうだ。
 ネットカフェは何軒かあったけど,端末の数や接続はかなりレベル低い。日本語ATOKも当然なし。

 突然だけど,知っとくと長い人生できっと役に立つハイデラバードのインド人の渋滞道路の渡り方。──歩行者がある程度の人数で通行車両に圧力をかけながら一歩ずつジリジリ前進。そうやって車の通行エリアを狭めてスピードを落とさざるを得なくしといて,ある瞬間に歩行者全員があうんの呼吸でワッと一気に道を塞いじゃう。…それでもリクシャとかは突っ込んでくるから,そこは生き抜くための個人の反射神経が要求されるけどね。
 交通警察が整理してる交差点でもこんな状態だから,それが常識なんでしょね。1週間でもう慣れちまったい。

 (後日談:チェンナイに着いばかりの日に同じ感覚で車道を横断してたら,走ってきたオートバイの兄ちゃんが信号を指差しながら走り去って行かれまして…恥ずかしい思いをいたしました。バンコクやコルカタでも似たよな光景は見られるけど,インド全般じゃなくて,交通インフラの悪い都会特有の技能みたい)