外伝10 弗 $Before 6 weeks$ Vegitarian and new trends

「肉や魚を一切食べない菜食主義者」というのですが,それが,乳製品や卵を食べるか食べないかで呼び方がかわり,乳製品を食べる人は、(普通の)ベジタリアン,卵を食べる人はヴィーガンというそうです。
 肉は食べないが魚などのシーフードを食べる人を、セミ・ベジタリアンと呼ぶこともあるそうですが,厳密な意味でのベジタリアンではないようです。
 ところが,本題のように疑問をもったのは,ベジタリアンの4人にひとりは,太り過ぎか肥満だったそうです。
 「アメリカのベジタリアンはなぜ太っているのか?」
 何故?
 答えは簡単でした。
 ベジタリアン・ジャンクフード・ジャンキーという人達が多いということです。これは,肉を食べなくても,アイスクリームやクッキー,パイ,ケーキ,ポテトフライ,ポテトチップ,キャンディ,ミルクセーキ,ソフトドリンク等を沢山,飲食しているからです。
 それだけ,アメリカ人という人達は,自制がきかないということでしょうか。そして,安易な方法に走りたがる…
 著者は,2006年10月に,ベジタリアンのパーティをのぞいています。そして,かつてベジタリアンという人に取材をし,
「ベジタリアンになることで肥満問題が解決しないこと」
「ベジタリアンは,心やさしい人達かも」
と述べているのです。
 ベジタリアンは,心やさしい人達かもには裏があってベジタリアン情報グループ(VRG)の方によると,ベジタリアンになる第一の理由が,動物虐待の中止を訴えていて(牛,鶏,豚等の家畜は工場のような大農場でひどい飼育がなされているというのです。)減量とは関係ないと述べているのです。
(プログ「アメリカのベジタリアンはなぜ太っているのか?」(著者 矢部武、出版社 株式会社あさ出版、発行年月 2007年7月)書評)

 北アメリカは,日本よりベジタリアン人口が多いと思いますよ。
 アメリカの大都市NYには,はっきりいって,ベジタリアンのレストラン,CAFEなどは,豊富にありますし,普通のレストランにでも,何品かのベジタリアン料理が用意されているのが,普通です。
 殆どのレストランの前に,メニューが用意されているので,レストランに入る前にチェックされたらいいですよ。
 特にNYのような大都市には,インテリの口の肥えたベジタリアンが沢山いて,レストランの質も素晴らしいでしょう。
 但しこれは,アメリカの都会だけで,田舎にいくとまた話はちがっていますが。
(提供 バンクーバー在住 美香さん)

 現在はNYに限らず恐らく南部を除くほぼ全域において,特に西海岸はベジ天国ではないかと思われます。
 と言うのはベジタリアンレストランがあるのは勿論,マクドナルドには実は入ってないのですが,ハンバーガー屋さんにはガーデンバーガー等の名前でライスバーガーの様なものを売っているし,どのレストランでもベジメニューがある(又は解ってくれる)し,スーパーに行けばベジチーズとか色々食材も豊富です。
(袋が無いかもしれないので何か入れ物を持って行こう。)
 スナック菓子等も全て内容が明記されていて,オイルでも添加物でも”from vegetables”と書いてありました。
 ちなみにポテトチップスのプリングルス(王様の顔みたいなやつ)のマイルドソルトはベジokだとか。
 …添加物がだめな方はやめた方が良いと思いますが。後は…まぁ定番ですがインド料理屋さん等に行けば大丈夫だと思います。
 アメリカはインドとか東南アジアって言うんでしょうか?その方のレストランとか多いです。お持ち帰りも出来るし。そうそう,もし食べ残してしまってもお店の人に言えば残りを包んでくれます。
 それで一食分はうきます。
 お試しあれ!!。
 特にブリトー(メキシコ・サンフランシスコ料理?)は大きいので無理しないで持ち帰りましょう…。
(提供 仁子さん)

日本では「私はベジタリアンです」というような人はあまり見かけたことはない。しかしアメリカという国ではびっくりするほどベジタリアンが存在する。たとえば,飛行機等にのっていると,機内食をベジタリアン専門につくってくれたり,ニューヨークにはベジタリアン専門のハンバーガーショップがあったり。
 私の学校の売店にもベジタリアンとかかれたコーナーもあるくらいである。
(プログより)

 私の友人(?)に厳格なベジタリアンがいます。去年来日した時,本人も大変だったようですが,周りも苦労し不愉快な思いをしました。家では料理の材料を全部確認する(食品のパッケージに書いてある原材料を全部英訳させる等。分からないなら食べてもいいんじゃん?と思いますが)。
 外食をした時も、ウエイトレスに材料を質問する(下のサイトのベジタリアンと同じです)。どのレストランでも答えられる人はいませんでした。答えられないことに文句をいうので,不満なら出て行ってくれと言われたこともありました。
 またベジタリアンの友人を連れて日本に遊びに来たい,と言ってきているのですが,ベジタリアンというものは皆そのように食べるものを他の人の迷惑も顧みずに確認するものなのでしょうか?
 そうならば断ろうと思っているのですが,ベジタリアンの知り合いのいる方,ご意見や経験をお聞かせ下さい。
(プログより)

<ケイジャン料理>
(略)
 今では,ケイジャン料理は全米各地で食べることができます。
 シアトルの,あるシーフード・レストラン(※1)では,近海でとれたハリバット(オヒョウ)をケイジャン風に焼いたものが定番メニューでしたが,ピリ辛好きの僕はそれを目当てによく通ったものです。
※1「McCormick & Schmick’s」
(略)

<メキシコ料理>
 メキシコ料理は,今では「アメリカの代表的な料理」だと言えなくもありません。
 その証拠に,歴代大統領の好物はメキシコ料理です。
(註:「アメリカ食通信 Vol1 大統領の食卓」)
 メキシコ料理は,アメリカに入ってきただけではさほど変化することはありませんでしたが,アメリカで活躍するフランス料理やイタリア料理などのシェフと出会ったことにより,急速に洗練されていきます。
 バラエティも広がっています。
Tex-Mex(テクスメクス料理。主にテキサス州で見られるアメリカ風メキシコ料理。肉,チェダーチーズ、カイエンペッパーやクミンを使う)
New Mexican(ニューメキシコ州で見られるアメリカ風メキシコ料理。グリーンチリを使う)
Cali-Mex(キャリメックス料理:カリフォルニア州で見られるアメリカ風メキシコ料理。野菜や果物をふんだんに使う)
などなど。
 ちなみに僕のもっとも好きなTex-Mex料理の店(略)の1つはなんとアラスカにありました。
 じつはアラスカにはメキシコ人が多い。
 その証拠に,アラスカ・エアラインという航空会社は,毎日メキシコとアラスカのあいだを飛んでいます。

<日本料理>
 日本料理もずいぶんアメリカに普及しました。
 昨年、ニューヨークの「MASA(※3)」という日本料理店がミシュランで三ツ星をとり、話題になりましたね。
 客単価400ドルという店です。
 日本食の模倣も増えました。
 日本食は人気があるからというので,昨日まで中華料理店だったところが,看板を変えて今日から日本料理店を名乗り始めた,という例も少なからず起きています。
 そういう店にいわゆるグルメな人々が入ることはあまりないようですが。
 アメリカでの日本料理は,フランス料理がケイジャン料理になったような「変貌」をしているようでもなく,メキシコ料理のように地域別のバラエティが生まれたようでもありません。
 (カリフォルニア・ロールのようなものが発明されたのは特筆すべきことですが)
 日本料理の場合,そうした進化が起きるのはこれからなのかもしれません。
 しかし,進化が始まるのはもう目前に迫っているような気がします。
 その兆候を1つ,発見しました。
 ふつう,高級日本食店をアメリカの大都市でオープンさせるのは,たいがいが日本人(日系人含む)です。
 そういう店がオープンすると,その情報は日本人のネットワークを伝わり,最初に客としてやってくるのは例えば現地に駐在している日本の商社マンの方々で,彼らがその店を気に入ったら,取引先や友人のアメリカ人を連れてくる。
 次にそのアメリカ人が友人のアメリカ人を連れてきて,だんだん賑わってくる,といった流れです。
 ところが,2005年(だったと思います)にニューヨークにオープンしたある日本料理店は,客単価も300ドル以上という堂々とした高級店でしたが,店名も英語風,オーナーもアメリカ人(フレンチの店を経営していました),板前さんもアメリカ人,客もアメリカ人ばかりという店でした。
 グルメなアメリカ人で連賑わっていたにも関わらず,その店の存在を,当初,日本人は誰も知らなかったというのです。
 高級日本料理店がオープンする,という情報が,日本人のネットワークでないところで,流れたのでした。
 「日本人の知らないところで,高級日本料理店(※4)がオープンする」
 このことは,アメリカ人がついに日本料理を自家薬籠中のものにしたことの,現れなのかもしれません。
 だとすれば,これから新しい料理が創造されてくるのではないでしょうか。
(アメリカ食通信yol.3 多民族国家の料理創造力)

 オバマ新大統領は,グルメであることが知られています。
 ということは,彼こそは「いいもの」を食べるのでしょうか?
 ここでもう一度「いいもの」について考えてみましょう。
 日本人のいう「いいもの」とは,「贅沢なもの」とほぼ同じ意味でした。
 さらには
「美味だけど,毎日そんな食事をしていると、そのうち痛風になる」
ものを指していたわけです。
 つまり,「贅沢だけど,健康には良くない」
ものでした。
 結論からいうと,オバマ大統領はグルメで有名なのにも関わらず,「いいもの食い」ではありません。
 グルメなのに「いいもの」を食べない。
 とういうことなのでしょうか?
 じつは,「グルメ」のありかた自体が,この10~20年で変化してきているのです。
 かつての「グルメ」は,美味なものを食べること=「美食」を意味していました。
 美味ですが,カロリーが高かったり悪玉コレステロールが多かったりするものでした。
 いまの「グルメ」は,だんだん健康的なものになってきています。
 「ホールフーズ・マーケットやワイルド・オーツといった自然食品店に置いてあるような、オーガニックの食材を食べること」「ジャンクフードは食べないこと」「ホールグレイン(全粒粉)のパンを食べること」
といった概念に変わりつつあるのです。
 すなわち,オバマ大統領は「いいもの」を食べるわけではありません。
 しかし健康に気を使ったグルメです。
 日本風にいうと「食育的な食事」をする大統領というわけです。
◆◆◆
 アメリカ合衆国大統領の好きな食べものを調べていて,ひとつ発見がありました。
 メキシコ料理の人気が,高いのです。
 さきほど紹介したなかでは,
* レーガン大統領はメキシコ料理が好き。
* クリントン大統領は,チキンのメキシコ風(enchiladas)がお好み。
* ブッシュ大統領も,メキシコ料理を好んでいます。
 新たに大統領に就任したオバマ大統領も,じつは自宅のあるシカゴにお気に入りのメキシコ料理店があります。しかしそこはグルメのオバマ大統領。
 ただのメキシコ料理店を選んでいるわけではありません。
 「アメリカ料理界のアカデミー賞」といわれる「ジェームズ・ビアード財団アワード(賞)」を受賞している,ハイレベルなメキシコ料理店です。
オバマ大統領御用達メキシコ料理店
「Topolobampo」
445 North Clark Street, Chicago, IL 60610
 世界のさまざまな料理を取り入れ,新たな味を創造し,大統領が好んで口にするほどのレベルに昇華させる…。
 融通無碍(ゆうずうむげ)な精神を持つアメリカのお家芸であるように思います。
 Topolobampoで出されるメキシコ料理はまさにその象徴だと言えるのではないでしょうか。
(アメリカ食通信 Vol1 大統領の食卓)

§アメリカ食通信

 「食」のムーブメントで言えば,「オーガニック」や「ヘルシー」というキーワードもニューヨークを語る上では外せません。
 ベジタリアンやビーガン(乳製品など動物性のものを生活に取り入れない)の食生活を送る人も多いので,ベジタリアン/ビーガンをメニューに取り入れるレストラン,専門のレストランも沢山見られます。
(「食」の新しいトレンドが生まれる街 New York- 【ニューヨーク支局レポート#1】2007.05.28up)

 昨年は,米国版「流行語大賞(Oxford Word of the Year)」に「Locavore(ローカヴォア)」という「地元で採れた食物を食べる人」という意味の造語が選ばれるなど,N.Y.をはじめ米国の各地で「地産地消」が広まっているのだ。
(今N.Y.女性が注目する食のトレンドは「地産地消」2008年7月28日ニューヨーク(USA)太田あや/ライター)

 デザートを待つ間,レストランの裏庭の池で散歩しようかと思ったら,ウエーターから阻止された。彼曰く「そこへ行ったら,お客さん自身がデザートになるだろう。その池にはワニがいる。ワニは地産地消など分からないから,日本人でも食うはずだ」
(2010/06/18 08:06アメリカの食文化の影響)