本伝後記18[1年経過:総論-1]体系・減量段階

2009-08-17 08:03
[[1年経過:総論-1]
体系・減量段階]

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▲梅雨明け 京都の空(以下同じ)

 昨日9月16日で,体重半減後1年が経過しました。
 体重は68kgの半減水準を維持。ひとまずリバ危険空域は離脱したと思われ,ワシントン・ポストの統計上は2百人に1人の男として正史にその名を刻まれた…つーことは微塵もないんだけど。
 い…いえい!
 今のが何かってえと,ささやかな勝利宣言であるのである。

 何でそんなに覚めてるかってーと。
 今まだ2100kcalの栄養管理はしてんだけど,2000kcal以上,つまり1日分の残高が溜まってしまってる。
 つまり。もう普通に食うと太るはずがない生活になってしまってる。むしろ,体重維持のために無理にたくさん食ってる感じ。
 ここに至って,最後にも一度減量って行為が何だったのかを振り返ってみたい。今や,半減段階とは全く違う観点にたどり着いてしまってるからです。
 要は――もしも,今からもっかい痩せるとしたらどーする?
 二度とやりたくないとか全然思ってない。それどこか,極めて楽勝でした。そしてそれ以上に,学ぶことがムチャクチャ多い,非常に有意義な旅だったと思います。
 2段階で各4つ毎の目標設定を考えて,以下論じてみましょう。今現在のドライさで。

FASE1 減量段階
1-1 栄養管理
1-2 代謝促進
1-3 食感育成
1-4 習慣化
FASE2 維持段階
2-1 減量継続
2-2 習慣化
2-3 体調管理
2-4 無理解対応

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FASE1 減量段階
1-1 栄養管理
〇 理想体重を決め,減量すべきkg数を求めて,1か月4kg以下のスピードを前提に減量スケジュールを立てる。
〇 理想体重の維持に必要なカロリー数を求め,そのカロリー数内に収まるように食生活する。(カロリーノート活用)
【ポイント】
 それだけだ。これをやれば間違いなく痩せる。収入がなきゃ貯金が減ってくのは当たり前。
 痩せ始めること自体は当たり前なんです。問題は次の2点。
 痩せ続けられるか?
 痩せ終わった後,止まれるか?
 その鍵を握るのは,快感原理。全ての過程に通ずるけど,辛いと感じることはしてはいけない。まして精神主義的になると,ほぼ間違いなくリバウンドの原因になる。
 痩せ続けるためには,身体的には新陳代謝の維持が必要。
 精神的には,食感育成が必要。
 止まるためには,その2つが減量終了までに完成されてることが必要。つまり,新陳代謝と食感育成を快感と感じれるようになってないといけない。
 カロリー管理は,その2つの過程のためのスタートボタン。その覚悟なしに安易に入れるべからず。(わしは安易に入れちゃって,結果的に何とかなっただけ)

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1-2 代謝促進
〇 以下の行為を無理のない範囲で行う。
・ 軽い運動(ウォーキングが楽)
・ ぬるめの湯で長く入浴(半身浴又は足浴がベター)
・ 水分の大量補給(1日2リットル以上)
・ マッサージ又は整体の施術
〇 体調を維持するため,上記の行為のほかに次の行為で補完
・ 体内外の清潔を維持(酢の飲用,歯磨き,うがいによる口内衛生,垢すり,尊馬油のすり込みによる外皮衛生など)
・ 排泄行為を頻繁に行う。
【ポイント】
 これらの行為を体に「気持ちいい」と覚えこませることが最終目的。単純に行っても気持ちよさは感じられるはずだけど,出来れるだけ快感に意識を集中させ,同じ行為から少しでも多く快感を感じとるようにすると,脳が快感を覚えやすくなる。
 例えば,小便一つでも尿と一緒に「不安」や「苛立ち」が出て行くイメージを持って行う(PHPの記事より)。

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1-3 食感育成
〇 食事の時間をたっぷり確保する。
〇 安さ・速さの単一尺度ではなく,初めは満足感/カロリーの比で食べ物を選ぶ。
〇 油,砂糖,塩分を必要以上に避けない。
〇 よく噛んで食う。(時間的には一口30秒以上。完全にゲル状になってから飲み込む)
〇 胃に落ちた後までよく味わう。
【ポイント】
 ダイエットの核心はここだと思います。
 簡単に言えば,食べる時間を大切にする。
 究極的には「食禅」の感覚を目指して。カロリー管理なしでよく噛むだけのダイエット法もあるくらいだけど,カロリー管理するとどうしても野菜や穀物,魚などファーストフードに少なかった食材がメインになってくる。
 大抵の肥満者には未知の味だから,それらの美味さを味覚に覚えさせる。
 味覚がこれを覚えれば,食卓は以前よりはるかに快感の場になる。この食の快感こそ,減量後の安定化の最大の鍵になる。
 逆にこれがないと,減量後「いつまでも我慢しなきゃいけない」という感覚から抜け出せないから,何年経とうとリバウンドの恐れがつきまとう。
 一般的な情報で惑わされやすいのが,いわゆる健康志向の言説。ベジタリアンにも和食主義にもならなくていいし,中国製品を恐れたり有機野菜ばかり食べる必要はない。
 特に「余分三兄弟」を避けるのは,明らかな誤り。油も糖分も塩も,カロリーを高めるデメリットより食事を美味くするメリットの方がはるかに大きい。むしろこれらの本当の旨味を覚えるべき。鋭敏な味覚は,ちゃんとした品質のオリーブ油やゴマ油,和三盆や黒糖,深海水塩や岩塩を適量使った味を好むようになる。
 カロリーが高いからと米や小麦を減らすのも,最終的には止めた方がいい。ご飯やパンの本当の味は,スローフードや伝統食の味わいの基礎になってる。つまり,食事の安定化に欠かせない。

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1-4 習慣化
〇 カロリー管理のカロリー水準を少しずつ増やし,体重の減少が止まっめる。
〇 その水準を味覚に覚えさせてから,カロリー管理を止める。
〇 新陳代謝のための諸行為を習慣になってしまったものだけに絞る。
〇 美味さ/所要金額の比で食べ物を選ぶ。
【ポイント】
 減量を止めるための手続きです。
 減量なんて自然界的には有り得ない変化の後のカラダほど不安定なものはない。慎重の上にも慎重に。
 特に10~20kgの小減量の場合,ここで「痩せたから終わり」的な感覚になるとリバウンドの危険が非常に高い。目標体重を維持できる率は1割だって数字を忘れないこと。
 いつまでもビビってるわけにもいかないけど,わしの場合,カロリーの増には4か月かけた。カロリー管理を止めたのは,目標体重到達から1年後。
 安定化は,金をかけない状態に持ってくことでもある。減量には,ヘルスメーター,テフロン加工鍋,飲料用酢,マッサージ料金とか,大したことはないけど出費は伴う。新陳代謝にせよ食感育成にせよ,一生続けられないものは必要性を考えた上で止める。
 これは結構勇気が要る。不安感を伴うからで,その不安が減量で体調を改善されたカラダの「本当に止めていーの?」って感性から来てるから,根深い。この感性を裏切って失敗したら,安定のよすがになる平行感覚みたいなのを失いかねない。
 だから気をつけることは,カラダの感性の顔色を卑屈なほどに窺うこと。止めるのは一つずつ止める。カラダが本当に続けたがるものは,一生続けることを覚悟して,止めない。
 わしの場合は,新陳代謝策ではウォーキングと半身浴は止められてない。金のかかるものとしては,ウォーキング中の水分補給も止められない。あと,食感育成策ではもう必要はないのに,大量のサラダ食いは止められない。

 さて,安定後の体重維持段階については,次章に譲ってちゃんと書こう。
 FASE1は取り組んだ人は多いから,例えば書店にはダイエット本のコーナーがある。でも(見かけの)ダイエット成功後のケアは,本がない。本当にない。途方に暮れるほど手探りなんです。

FASE2 維持段階
2-1 減量継続
2-2 習慣化
2-3 体調管理
2-4 無理解対応

終章 アフターケア総論