外伝02-3진주&대구:《第三次2日目》写真集

▲バス・ターミナル近くだったと思う。通りの光景。
 掲げてあるのは何かの大会みたいのの広報っぽい。国策に裏打ちされたイベント都市,ってのが大邱の色彩らしい。

▲半月堂(バロンダン)地下のパティオ。
 よく出来たスペースだ。町の中心部,交差点の地下2層に渡る大きな空間。
 地下一階はサークル状の飲食エリア。本家マッチュク,Isak(アイザック),Cafeとんげれすともこのレベルの取り巻き部にある。
 写真にあるパティオの地面,歩行者が歩くショッピングエリアのレベルは地下2階。この外側へ迷って出たら,駐車場になってました。
 さらに下のレベルに地下鉄が乗り入れてる。しかも2ラインが交差してる。
 ニューヨークみたいに継ぎ接ぎで作ったら,とてもできる構造じゃない。――明らかに緻密に設計された都市計画の賜物!
 とかいー気になって褒め称えてたら,帰り道の地下鉄を逆方向のホームに入ってた。
 ニューヨークだとこれだけで「ブブーッ,ハイお終い,一度改札出てからまた入りやがれ」的な展開となる。が,大邱では?
 見渡すと,地面の赤いラインを見つける。「安心」と白抜きの文字。
 そーかこれで安心じゃの,って駄洒落じゃなくて東大邱は安心行きでいいはず。それで,その赤いラインをずっと辿って行ってみる。なるほど,ずっと続いてます。改札前を通り過ぎて一度降りてグリーンラインのホームを抜けてまた登り…え!?これは単に,正しい改札までホームを一周させて,グリーンラインからの乗り換え客と同じルートを導いとるだけ?
 全ての元凶は最新の完全機械改札。有人みたいに「駅員さんゴメンナサイ」で通れないわけで…こんな風に一種の罰ゲーム状態になってしまうわけです。

▲西門市場界隈の風景。なぜか教会の尖塔が目につく。大邱で最も伝統的なエリアなんだが…。
 韓国は宗教人の国としての一面を持つ。韓国統計庁の2005年発表では,総人口の53.1%が宗旨を持つ。うち仏教22.8%,プロテスタント18.3%,カトリック10.9%。国民の約3割,人口にして約千3百万人の国内最大宗派がキリスト教徒。

▲西門(セオムン)市場の屋内。平日の昼間でこの人出。
 しかし人数以上に,湯気を上げる屋台,その商品配列の雑然ぶり,昔の空気を留める市場でした。施設自体は近代的なのに。
 この辺が,古くて新しい町・大邱の不思議な触感です。

▲西門市場外側の路上の野菜売り。
 日本ならそんなとこに並べてるのを誰が買うねん!?ってとこなんだけど,見てると結構売れてる。品の良さを優先する価値観ゆえなのか,単に衛生観念がないのか…いずれにせよ,市場を失った日本の社会と,ここら辺りのセンスは全く違うと感じる。

 宿でこの日の収穫品を頂く。
 あっけに取られた――。
 駅買いのマンドゥ。これ,以前韓国で食ったのと同じく中華や和食感覚じゃ大した水準じゃないけど――違う。根本的に中華と違う。米か小麦の粒か,とにかく丸っこい穀物的な何かが具に入ってて,穀物の二重奏的なものが韓国解釈の餃子らしい。そんで,これはこれでイケるんである。
 トーストも,やはり博多港の喫茶店の感じに共通してて…何か甘い。日本のサンドイッチとも欧米のとも違う。アイザックも以前と同じく冴えてたが,屋台のケラントーストはさらに特徴的でした。具そのものが甘やかってゆーか…砂糖とか調味料がどうこうじゃなくて自然な味の複雑さが甘く感じさせる。ファーストフード的なのに,ちゃんとおかず感覚というか――伝統的なコリアン飯じゃ絶対ないのに,どこかが共通してる感触なんだが。
 分からん。
 韓国ポップ飯のこの,跳躍力みたいなもの,これは一体何だ?既成の飯,というかヨーロッパやそのコピーとして日本を含む全世界にある味覚と,微妙に違い過ってて,どうにも例えようがない,韓国ポップとしか捉えようのない何か!
 混濁してきた。この土地にあるこの味覚って…一体何だ?

 おまけ。
 駅の中にあった木曽屋ってゆー,日本食を気取った居酒屋みたいな店が,外向けに表示してたメニュー。ちなみに誤字ではない。
おにぎり
木曽屋うどん
冷しそば
とんこつラメン
キムチ鍋うどん
おでん串うどん
魚子丼
鍋とんかつ
「ラメン」まではまあええがな。おでん串うどんも…全然日本食じゃないが,まあ串が入っとんか?と想像はつくとしよう。
 しかし…魚子丼は誰なんだ魚子丼は!?親子丼の間違いか,あるいはダジャレか?
 魚の子供って誰なんだ?つーか,そもそも親は誰よ?
 結構盛況の店だっただけに――気になってならん!