外伝01-3மதுரை【Crazy for Meals Fase-2】Second day:マドゥライ滞留

▲マドゥライに曙光差すべし沈丁花

[前日累計]
    /負債 803
[日計]
消費1800/収益1950
負債 150/
[本日累計]
    /負債 653

 朝起きた段階では南京虫の気配なし。シャワーは水だけど蛇口には湯が出る。すぐに移るべき宿でもないかな?
 と思ったんだが,旅行神の御心は移り気にして不可解なるもの。「もう一泊するわ」とカウンターで言うと「今日はフル」と冷たく追い出された。
 少し離れた場所のHotel Empeeという宿に千Rs.の部屋を確保。きっちりしたホテルです。清潔だしレセプションの雰囲気もいい。

「ミルス レディ」
という看板を最初に見つけた店に入る。11時半,GEETHA CAFE VEG.。ほとんど宿の向かい。
Limit Meals 550(55Rs.)
 種類はカレー3種(カリー2種+サンバル),付合せ4種(アチャール,赤い芋炒め,オレンジ色のカリー,黄色の芋煮),ほかにライタ(サラダ風ヨーグルト),スイーツ
サンバルが飛び上がる旨さ。ヴェジなのに妙なコクがある。
 アチャールの酸味もナイスだけど,赤い芋炒めが最初豆かと思ったほどクリスピーに食わせる。
 スイーツは,去年も覚えがある素麺みたいな形状の甘い麺に,やや色の濃い何かのシード。これも驚くほどナチュラルに美味。
 この店,昼はほぼ満席に客が入ってたのに,午前中はわしが最初の客みたいでした。

▲牛が邪魔で通れません。──昔のインドでは当たり前でしたが,今はなかなか珍しい懐かしき状況。

 実は,午前中は少しショッキングな記憶※からパニクったけどもそれはもう置こう。旅自体は何とかなるはずだし。
※後日談:クレジットカードをATMに置き忘れたんである。幸い被害額ゼロ。

 13時45分,HOTEL GOWRI。 GANGA Veg(本店)
LIMIT MILES 550(55Rs.)
 ついに発見!何と昨日のスリクリスナの隣でした!間違いない!前回入り浸ったあの店!
 手洗い場の配置で確信しました。とすると?昨夜の感激の店は…偶然2号店を見つけ出してたことになる。後からだけど,我ながら素晴らしいラッキーな展開だったんだなあ。
 カリー3種,ババル,付け合わせ3種,まあ昨夜と同じなんだけど──やはり作り手が違うんだろか?カリーもなんだけど,付け合わせのアルカリーとサンバルが死ぬほど美味い!
 向かいの相席に爺さんが来たので,観察しつつ学びます。ライスはやはり3分割するイメージでカリー,サンバル,ダヒに充てるみたい。アチャールはアクセントに時々つまむ。福新漬感覚ね。あと,最後は自分でバナナの葉っぱを手前に折るのはマナーらしい。
 忙しく立ち働く給仕は,それでも常に客の目線を気にしてて「サンバル!」と言えば係にきちんと伝達してすぐに注ぎに来る。──ここは本物のミルス専門店です。
 途中から女の子連れの夫婦が入って来る。ハイセンスなファッションなのに…きちんと手で食しておられます。
 うーん…ドラヴィダだなあ!
 ここはまさにその心臓部の土地。
 リミットの意味が分からないが…限定50食とか何か基準があるんだろか!?別に「フルミルス」というメニューも有。
▲ Cake Conerの緑色のケーキ,ミタイ

 14時半。何度か通りすぎたCake Conerという店でスイーツ類を買ってみる。
緑色のケーキ
ミタイ4つ 300
 豆菓子,洋菓子,ミタイの3区画のガラスケースを持つお店。
 緑色のケーキはメロン味だったけど…小学生が作ったようなケーキです。インドのスイーツ感覚がぶっ飛んでるのは分かるけど,何とかならんのか!?
 しかしその分ミルスには…震撼する旨さでした!
 お寺のお供えにするオーソドックスな味,これはココナッツにシナモンか?奔放な感じの前者の甘味を後者がピシッと刺激性ある閉め上げ方をしていく,この美しい味わい。ミタイの原則的な美しい味覚曲線を忠実に守った口溶けに酔いました。
 もう一種買ったのは,この上に奇しくもさっきの「小学生ケーキ」のメロン味が付いたもの。なるほどそういう発想か!こちらは美しい正統派ミタイに,いかにも俗っぽいメロン味で果敢に冒険したなかなかの意欲作。旨さというより冒険心と面白さに拍手したい二口でした。
 この2泊目の宿は,ボイルドウォーターを用意してくれるので,今まんまとセイロン紅茶で頂いてます。
 こちら…やはり本格派。帰路には是非逸品を狙いたい。勉強しとこ。

▲市内のショットバー…めいたジュース立ち飲み場

 今日はミナクシを都合2周しました。
 夕方の2周目では,北門から中にも入ってみてます。久しぶりに入るインド古刹のヴァイブレーション。この土地の聖は本当の濃厚さを持つ。
 ただ,入り口のチェックはムチャクチャに厳しくなってて,特にカメラは(前は充分隠せたけど)X線で完璧に見破られる体制を取ってる。パスポートベルトの中までチェックされます。困った時代だなあ…。

 18時になつた。
 High Class Vegetarian SREE VARI BRAVANという大層な店名を掲げたところに伺ってみました。
Mini Tiffin550(60Rs.)
 駅前の立ち食い人気店。初日の昨日から気になってたんで,ついに立ち寄ってみました。
 盆に9種。カリー,主食系4種(プリ,イドリ(蒸しパン),ヴァーダ(揚げパン),おからみたいなの),ダヒ,緑又は赤の調味料系2種,ミタイ。
「Tiffin」というのはミルスと同じく定食に近い意味ながら…何が違うんだろ?少なしこの店は,どうも朝昼晩と内容が違う。その意味で,時間に関わらず内容を同じくするミルスと少し違う…みたい。
 しかしこの…ドラヴィダにおける主食系の豊富さは何だろう?今必死で歩き方をひっくり返して名前を見つけ出してますが,おからみたいなのは…それでも名前が分からない。隣のオヤジに習ってカリーをまぶしてミタイ感覚で食べたら美味でしたが,自分的にはカリーの食い方として初めての感覚でした。 あえて言えば…チベットの手ごねパンに似てるかな?

 この味覚の軽さと薄さは…何だ?
つまり,ミタイに典型的な「体全体で食う」ような,大げさに言えば性行為じみた食感覚と,軽やかで酸味さえ湛えるイドリとサンバル,アチャールというライトな食感覚,これがいずれも南インドの感覚であるという並列が…なぜ可能なんだろう?
ミルスとティフィン。一体,この土地って本当はどんな感覚を持ってるんだ?どうも分からなくなってきた。
 この店の朝食と昼食を食い繋いでみたい。

 ホテル内 Empee Restaurant…には高そうだから行かなかったんだけど,そこのメニューはこんな感じでした。
Menu/Break Fast
Sweet kesari 15Rs.
Vadai 10
Curd vadai 20
Idly(2) 18
Sambar Idly 20
Pongal 25
Sambar vadai 25
Poori 30
Cholla poori 45
Plain oothappam 30
Onion oothappam 35
Tomato oothappam 35
Ghee oothappam 35
Veg oothappam 35
Cashew oothappam 40
Plain dosai 30
Rava dosai 35
Butter dosai 35
Spl dosai 40
Masala dosai 35
Onion dosai 35
Butter masal dosai 40
Paper roast 40
Ghee roast 40
Butter onion oothappam 40
Spl rava dosai 40
Onion rava dosai 40
Family roast 90
 訳が分からん!でもこんな感じのがどうやらドラヴィダの食であるらしいのです。
▲南門から伸びる城壁みたいなもの。工事中なのか遺物なのかすら分からない謎の構築物でした。