外伝09♪~θ(^6^ )第六次香港
第七天 瑞記に出軌して龍を彩る

[前期累計]
消費1800/収入2450
負債 650/
[前期累計]
    /負債 722
§
5月8日(金)
0830 楽斯茶餐庁
[酉星][日/辰]早餐
C麦皮餐 27HK$,370
1030 瑞記茶楼
水仙
黄色い皮の焼売
馬来カオ300
1117 彩龍酒楼
水仙
排骨飯
豆花 300
1650 大[女馬]東北水餃
芹菜猪肉餃38
家郷酸辣湯10HK$,400
2220三洋餐廳
[火局]飯套餐58
1.鮮[サ/加][火局]猪[テヘン+八]飯或意粉(飯)58HK$,750
[今期累計]
消費1800/収入2120
負債 320/
[今期累計]
    /負債 402
§
→5月9日(土)

▲楽斯茶餐庁の外観

 クリーニング屋開店まで少し間がある。タイミングを外して出発してしまった8時半。
 宿(百楽)の斜め前で前から目には入ってたけど,入店候補に考えたことはなかったこの店,楽斯茶餐庁に,何の気紛れだったのか,ふと入ってみる気になったんでした。
[酉星][日/辰]早餐
C麦皮餐 27HK$,370
 木目調のコンパートメント形式。かなりきちんとした内装で,日本でファミレスやっててもおかしくない店構え。
 早餐(朝食)は街頭で5種類表示。店内のメニューにはもう少し選択肢があります。香港定番マカロニスープから麺まで多岐に渡る。
 で,よくわからないでいたこの「麦皮」を試してみました。
 その実態は麦焦がしのミルク・ポリッジ。
 しかも…これ結構イケます。麦の生々しい焼き香がミルクに溶けてる。まあただそれだけですが,異様にパワフルな腹持ちです。これをスープにトーストと[女乃]茶…イギリスのポリッジ文化をよく知らんので評価しにくい。ですが,いずれも旧宗主国の料理をきれいに現地化してしまってると言えそうです。
 トーストは粉っぽいタイプで,カリカリに焼いてます。このタイプに冷たいバターはたまりません。[女乃]茶はミルキータイプ。
 地鉄[立占]までの道すがら似た茶餐亭を覗きこんでみると,3番目くらいのチョイスで「麦皮」または「牛[女乃]麦皮」との表記で提供してる店は結構あるみたい。
 少なくとも日本じゃ食えない逸品です。
 あと,もう一本先の路上奥にはロンドン麺粥店。その先(北)には結構大きな規模のスタバあり。通りを隔てた屋台街には洗濯屋は少なく,佐敦道を渡った屋台両サイドに数軒。屋台街の跡には朝から出没する黒服に注意。足裏中心のマッサージ屋も激増中。…このエリアの深みはなかなか侮り難いです。

▲楽斯茶餐庁の[酉星][日/辰]早餐 C麦皮餐

 と書いてる間に,チェンワン着。9時50分。
 流れよく,9時53分には川龍村行きミニバス車上の人となりました。行列はなし。やはり観光客だらけなのは土日らしい。平日狙いが当たりみたいです──と油断したのですが。

▲瑞記茶楼の水仙,黄色い皮の焼売,馬来カオ

  瑞記茶楼。10時半。
水仙
黄色い皮の焼売
馬来カオ
 今日は雲の具合で,左手東側上方から右手西側下方へ着陸体制に入っていく飛行機の機影がよく見えています。茶楼2階席テラス。
 水仙の変化の面白さ。香り,コク,苦みの順に味が醸されていきます。
 馬来カオは低発酵の臭みも売りなのか?苦みは薄い。
 焼売は可も不可もない。
 道路脇に「瑞記」という案内看板が出てました。客のほとんどは観光客,ますますここは遊園地になりつつある模様。段々来るのが苦になってきたなあ…。
 ジェット機がまた,右手へ下降していきます。

▲彩龍酒楼の水仙,排骨飯,豆花

  彩龍酒楼。11時17分。
水仙
排骨飯
豆ジャン 300
 ここの地名は「馬[土唐]」。つまり峠越の道の馬替か馬の休憩場かだったのでしょう。
 前回は瑞記が閉まってた時に仕方なく訪れましたが,今回は確信犯。正味で比べてみる気になりました。
 今の瑞記は本当に美味いのか?
 こちらの排骨飯はやはり良い!飯粒が立ってて最初に香りが立つとともに,中間以降はインディカにはあまり感じにくい甘味が生まれて,最後にはパサパサしたインディカの飯の歯触りと穀物臭が味わえます。水だけじゃないんじゃないか?ご飯の類の蒸篭を見せてもらった時,[保/火][イ子]もどきの大きなアルミのボウルが出てきました。ここの飯はかなり名物なのでは?
 いつもバス停でタバコを吹かす時に見えてた通り,この彩龍にも2階テラス席があります。瑞記と違って場末っぽいたゆたうような空気があり,思わず長々と佇んでしまいました。
「短い歴史」を傍らにめくりながら花生をすくって口に運ぶ。至福のひとときです。
 川龍村のこれらの飲茶店,どうやら大差がない。優劣つけがたい良店揃いみたいです。ならばわざわざ遊園地化した瑞記まで降りてく必要はないんでは?という疑い,というな確信がふつふつと胸の中に。
 隣の女性数人のグループが「台湾人か?」と訝しげに噂してるようでした。

 チェンワンののどかさに酔う,昼下がり。公園の昼寝でやや寝過ごした。うん,これぞ香港普通街。
 一気に中還に帰り,マッサージに蕩けた後,Capo”s Esppressoという店に入ってみました。16時。
Long Black(Americano,Small)30HK$
 普通のコーヒーもなかなかイケます。どーなっとるんだろう?このコーヒー砂漠の中華圏で…。

 佐淳の大[女馬]東北水餃という小店が気になってた。16時50分。
芹菜猪肉餃38
家郷酸辣湯10HK$,400
 普通においしい東北餃子。普通だったけど久しぶりに ──西安とか上海とかでよく食ってたなあ,4両とか8両とかの専門的で餃子のみのドカ食い(というか,大陸感覚だと慶時に大鍋で茹でて喰うもの)。
 ただ,そういう文革中みたいな感覚はあまり親しみがないのか,あんまりこの店もウケてないみたい。佐淳のこの界隈には,中国国内のチェーン店がいくつか進出してますが,いずれもあまり成功してない雰囲気です。

▲三洋餐廳の[火局]飯套餐

 三洋餐廳再訪。22時20分。
[火局]飯套餐58
1.鮮[サ/加][火局]猪[テヘン+八]飯或意粉(飯)58HK$,550
 [火局]の部の他のメニューは
2.芝士[火局]海鮮飯或意粉
3.[火局]萄国鶏飯或意粉
4.椰汁[火局]葡国牛[月南]飯
 24時間営業で常に客が入ってる。クリーニング屋の行き来にどうも気になってた店でした。
 完全な勘違いである。特に[火局]の字義から全く別のイメージをしてました。
 ポルトガル料理なんである。マカオであれほど探したあの料理を,本場というよりおそらくマカオ風だろけど,どうやら田舎の「和洋中」の一軒家洋食屋みたいな何でも美味い屋さんらしい。
 言うなれば,デミグラスソースがけのチャーハン。
 鹿児島のスパニッシュライスに似てるかも?
 とにかくこの時には,予想もしてなかったものが出たので,ただただ衝撃的でした。チーズの香,濃いソース,むちむちの米粒…。しかしこれも,紛れもなく香港マカオ圏の料理であることを次回以降に納得していく,その初食となったのでありました。 →この時点で考えた由来