外伝17-021 あかあかと冥海に彼の息づかい/市場まで

半日だけのソウル滞在なのに,初手から大層な迷子。
※本歌:あかあかと夜空や蛇の息づかい (洛南A)
[前日日計]
支出1500/収入1320
     /負債 80
[前日累計]
     /負債 669
§
→九月十五日(六)
1038ヒラカルチ
カンチジョリム8千w550
1208名も無き店
スジェビ4千w300
1332一味食堂 イルミシッタン
チョングッチャン7千w400
[前日日計]
支出1500/収入1250
     /負債 250
[前日累計]
     /負債 919
§
→九月十六日(天)

知らなかった…旧ソウル駅舎

-GHをチェックアウトしたのは流石に遅くなって9時を回った。
 半日だけ与えられたソウル時間。天に雲はあるけど晴れている。
 宿の対面に大きな岩塊。それの西半分を切り取る形で車道が南北に走る。──今Googleマップの航空写真で見ても,異様な地形です。単なる切通しではなくて,地形を無理やりねじ曲げたように歪曲してますけど…正体は不明のままです。ただ,最近までこの辺りにあった米軍駐留基地のことも聞きます。経緯的に複雑なものがあっても不思議はありません。

夜も見つけてました。ソウル駅東側にも数店の食堂が連なって営業してます。夜間営業は確実にやってて,雰囲気的には24h営業っぽい。食べるだけなら無理に西側に出ることもなかったようです。
 誰が捨てたのか,それとも置いたのか,カップに入ったインスタントラーメンをついばむ鳩の群れ。
 ソウル駅のコインロッカーに荷を預ける。指紋登録式で,開ける時にトラブると面倒そうですけど…。2千w。

▲現ソウル駅の北側にある旧駅舎。まさにあの駅そっくり!

ウル駅から北へ進む気でした。
 歩を進めると──え?ええっ!?
 赤レンガの壁,空緑色の丸天井の建物。
 この後の無茶苦茶な迷走をした後なら,本気で道に迷って東京駅に着いたのかと思ったかもしれない。瓜二つの外観です。近づくと「Former Seoul Railway Station」と表示。
 中はAutumn-Station-Sprollというイベントに使われてる。少なくとも鉄道業をやってる現役の建物じゃない。
 明らかに日帝時代のものです。調べると,意図的に同じ建物にしたようです。
「1922年,辰野金吾に学んだ塚本靖の設計による新駅舎の建設工事が始まった。1923年1月1日には『京城(けいじょう)駅]と改称され,1925年,現在も残る赤レンガの駅舎が竣工した。当時,辰野金吾設計の東京駅に次ぐ東洋第2の規模の駅舎であった。」
※ wiki/ソウル駅
 それまで「南大門駅」だったこの場所は,満州方面の国際列車の発車駅として大拡張され,現在のソウル駅の原型になったわけです。
 つまり現ソウル駅の場所は,日帝時代に「南大門のそば」から交通の要衝に変貌した。
 路上生活者が散見されます。

▲旧駅舎前のやや控えめな往来

あの南大門市場なのに…どんどん迷っていって…

雑な交差点を地下から潜って北東角へ。モーテルや小商店。食事場所も少しあるけど全般的に寂れてる。
 ──この辺りで既に方向感覚を失ってる。
 交差点。東に古い石門が見えるが…おや?あれが崇禮門?南大門の古称です。
 西には鉄道を越える高架?あらら?

▲間違って渡りかかったチルパエロの交差点。

きすぎてる。南へ戻る。
 ソウルからシティホール(市庁)への方向は一気に眺望が開ける。こっちじゃないはずです。
 中華料理店の雅敍園というのがある通りへ東行して入る。だから迷ってるのに路地に入るなって思うけど,この時点ではまだ慣れ切ったソウル,と強気でした。

▲セジョン・ダエル1ギルに入る。

の途中で折れる路地もなかなかいい感じに寂れて雰囲気よかったなあ。
 でも…ない。
 ソネンジという24h営業の店を朝飯の目当てにしてたんですけど。
 セブンイレブンの角を北へ左折。大きな車道に出る。セジョン・ダエル(おそらく世宗大路のハングル)。
 Sungnyemunとあるバス停。これは…崇禮門のハングルか?…この辺だったと思うけど。→GM.
 だめだ!ソネンジ見つからず!

▲セジョン・ダエルの裏道,セチョンデロ5ギルをさ迷ってもみましたけど…。

ワシはどっちに向かってるんだ?

へ車道を渡る。
 一気に店が増えました。このまま南大門市場なのかな?と思ってましたけど,どうもそう簡単な地勢ではありませんでした。
 0956,門のすぐ南面に出てました。うーん,どこをどう歩いてるんだ?

▲セジョン・ダエルの2ギルか4ギルか…分からない辺り。

▲崇禮門を南から。

かしい!
 現在地は分かるのにどこをどう歩いてるのか分からない!
 新しい道が出来てるか,ここの地勢に自分の感覚が追い付いてないか──ただ,このアップダウンは非常に面白い。頭も状況も逼迫してるのに,足だけが熱狂してる感じで,結構ズンズン歩いてしまってました。

▲崇禮門の東辺り

▲これは…どこをどう行ったものか,眼下にさっきの旧ソウル駅舎が見えてます。

だらけになってきた。市場はこの東のはず…だけど,もう全然確証が持てない。
 0957,東へ…向かったはずでした。南山公園880mの標識。その先に高架。上を越えていきましたけど──高架??
 おいおい!ソウル駅が見えてるぞ??全然方向ちがうぞ!今越えた高架下の道沿いに東へ転進。
 きっとこの辺りだったんじゃないかと思う…。→

▲このニコニコマークの絵柄はよく覚えてます。どこなんだ?

の路地に入ると,レンガの民家が突如広がり始めました。
 どうやら今度こそ南大門周辺の空気です。
 ──というわけで,今回最初の歩きは,ここまでGoogleマップの経路にも落とせません。純粋に迷子でした。幸先のいいスタートです。