Range(旺角・油麻地).Activate Category:香港九次 Phaze:名都花園

未だ謎多き香港「围」。
それを前回
地図上で見つけた
『粉嶺』なるエリアへ──


[前日日計]
支出1500/収入1100
     /負債 400
[前日累計]
    /負債1755
§
→二月九日(六)
0818倫敦大酒楼
ポーレイ茶
ピータン痩肉粥
腸粉370
0925花園酒家
ソーメイ茶
[魚章]魚肉餅飯
発財兼就手370
1717叻沙
秘製咖喱猪頸肉飯58HK$500
1939栄園麺家
ワンタン麺300
2000凱旋餅屋
鶏尾包
ロールケーキ400
ミセスフィールドクッキー250
[前日日計]
支出1500/収入2190
負債 690/
[前日累計]
    /負債 1060
§
→二月十日(天)


仮パスのナンバーを教えるから

▲エレベーターを倉庫にしとる。誰かがスイッチを入れないことを祈る。

通SIMで行くことにしたんで,Wifiの有無が重要になってくる。
 けど古い世代の香港MRTの駅間では,公用Wifiはない模様。だから接続のない状態の中国同様,スタンドアローンのアプリと百度地図の離線地図(香港のをDLできた)で行くことにしました。

▲0726地下鉄に乗り込む

角駅に着いたのは0737。
 アゴダでここしか空いてなかったので,新しい宿です。えーと?亞皆老街52-54號,建興大廈2樓A室──あ,ここだ。
 0756,中港裕家酒店到着。
 ドアが閉まってる。呼鈴にも反応なし。
 荷物を置かなきゃならん。──香港の地下鉄駅には,盗難を恐れてかコインロッカーがほぼない。──隣にあった付属の電話に架電。

▲旺角の宿

も電話に出ない。
 受話器を置く。さてどーする?と考えあぐねてると,今度は電話が鳴り始めた。出ると,オーナーからの電話だったんで,荷物だけ置きたいと伝える。すると,仮パスのナンバーを教えるからそれでメインのドアを開き,カウンター内に荷物だけ置いておけ,午後2時以降に改めてチェックインしろとのこと。

▲宿のロックと電話

は左様に。──内部は,メインドアから入って個別の部屋のドアがある構造で,いずれのドアも電子式。基本的にはカードタッチ式だけど,メインだけはナンバー併用。オーナー側は,これだけを仮に開けさせれば,もし侵入者が悪意でも個々の部屋には被害は出ない。「侵入者」側にとってはそういう共用エリアに荷を置くのは全く安全とは言えないけれど,この程度に管理されてるならリスクはそう高率ではない。
 規模や人員はともかく,システムはうまくできたホテルっぽい。

名都:やはり紛れもなく美しい味覚

▲名都で朝飲茶

飲茶と言いながら遅くなったので,とりあえず近い,そして一番足しげく通ってるであろうこちらへ。
0818倫敦大酒楼
ポーレイ茶
ピータン痩肉粥
腸粉370
 ここは,香港の飲茶の中では濃厚と定評がある。濃厚ゆえに初食には向いてるんだろうか?
 粥には呆然とした。…ここまでの旨さだったか?
 痩肉の出汁が豊かに染みて,しかもそれが食べるにつれて深く,ある種の苦味を伴って変化していく。繊細な味覚の筆づかいです。
 香菜(パクチー)や,少しだけかかってる白胡椒も微妙だけど欠かせないアクセントになってる。

▲名都飲茶の腸粉

粉は,海老が入ってるだけ。それだけなのに,このシンプルな美味というのはどうなってるものなのか。
 粉のQQさはもちろん,舌に淡く絡みついてくる海老の香りの緩やかさ。香港の味覚は,やはり紛れもなく美しい。

▲0912バスの壁

足感だけでもう腹がくちたけど──やはりあの店に行きたくなった。
 0901,倫敦道を南行。
 予想通りに春節の中国人,三連休の日本人,この両者の人の流れが有名店に列を成してる。本日は観光地を避けて一つマイナーの名店を回るつもりで…。
印有り度々に咲く姫小松
 ほら,やはりここは──

▲花園で飲茶

花園:タコと筍とXO醤

いてる!
 そして…やはり独特の落ち着きです。ここはホントにゆったり飲茶できる貴重な空間です。
0925花園酒家
ソーメイ茶
[魚章]魚肉餅飯
発財兼就手370
 飯もマイナー,何とか手に至っては見当もつかないのを探してしまった。果たして何が来るものやら?
 茶はやはりこのソーメイのもんです。中国茶の硬さに連なる味覚の中からフワリと鼻腔に立ち上って来る,昔は凄く嫌いだったこの発酵香。舌に残る辛味のような後味も次の一口を誘って止まない。

▲花園の[魚章]魚肉餅飯

てやってきた二盈は──何れも想像を絶してた。
 [魚章]魚肉餅飯──この一文字目の漢字は確かタコだよな?──最初はタコを核とする味覚と連想しにくいほどの濃厚さです。飯粒に,淡く甘いタコの出汁が染み渡ってて,この上に筍らしき細切れのコリコリしたものが混ざる。この両者に,XO醤と思われる調味料が嫌というほど染みてる。
 豚肉の肉肉しさとも,白身魚の歯触りとも違う,ユルい旨味。
 これがインディカ米の硬質な香とともに口中に充満する。

▲花園の発財兼就手

」は,ああそうか,日本語の豚足です。
 発財兼就手。この場合の「発財」は「贅沢な」「スペシャル」みたいな意味でしょうけど,「兼就手」は多数のヒットがあるのによく分からない。豚足煮込みたいなもんと捉えておきましょう。
 これが謎のグレイビーソースみたいなものにマミれ,かつピーナッツで煮てあるらしい。コクで食べさせる沖縄テビチではなく,香りとコラーゲンに酔わせる味覚。
 何にも例えがたい。分析も評価も不能な超絶味。だけど──とにかく美味い!素晴らしい!
 この花園の厨房は,裏の手をどこまで秘めてるんだろう?

▲東鉄線で北へ

麻地駅からMRTに乗車。1042。4駅,九龍塘で東鉄線に乗り換える。
 目指すは国境出前,粉嶺駅。ここでいいはずなんだけど?
染み込みて神慮訊きたる油かな
 1055,羅湖行きに乗る。7駅,太和の次,上水の前。地図で見つけた「围」地名がある,というだけの未知の土地です。

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