GM.(地点):486-484 Hennessy Rd, Causeway Bay
この章は,とりあえず政治的な主張を意図しない。
香港人がどういうスタンスで自らの社会を覆すものに対決しようとしているか,それを銅鑼湾のある一点の情景から,出来うる限り淡々と記録しておこうとするものです。
二日目の陸橋:不能絶望
初日に足が止まってしまった銅鑼湾の陸橋。
西側向きのガラスを覆う付箋の向こうは金鐘。つまり議会棟の方向です。
この通りこそ,この月の初旬までデモ隊が議会までを埋めた場所。
▲右下青「就算失望 不能絶望」──失望しても絶望するな,という語感でしょうか?
2日目の陸橋2:前方有星
誰かが付箋とマジックを置いただけなんでしょう。その誰かも,どこかの意図で情宣として置いたとは思えない。
これらの写真を撮った時も,横で付箋に書いてる人々が左右におり,ためにガラスはどんどん覆われていく。
▲「此夜無光 但憑前方有星」──この夜に光無し 但し前方のみに星が有る
脅威を感じる人には脅威でしょう。ある朝見たらキレイに剥ぎとられてる,という展開は予想されましたけど──
早くもその夜には,ニュースで警官が根こそぎ剥ぎ取ってる画像が流されてました。
翌日,他のテレビ報道でも,付箋を剥がしに回ってる警察当局のニュースが流れてました。銅鑼湾だけじゃなく相当あちこちに多発してるらしい。
三日目の陸橋:有暴徒有暴政
書いてあるのは,3割が対象政治勢力への呪詛ですけど,それは意外に少ない。3割は雪辱の戦略です。次の普通選挙──制度を知らないけれど2020と書かれてるのが多かった──で!と理性的な解決を呼びかける,というより意識合わせを促すもの。
でもさらに多かったのは残り4割,「加油」とか「冷静」とか書かれた,何というか覚醒を促すものでした。いわば「Be Cool!」という自身の内心への鎮静・覚醒の呼びかけ。
▲背後の香港島の象徴たるビル群が,やや過激さを帯びた付箋に隠れていく。
▲「在邪悪面前保持品(格?)」──邪悪なるものの前で品(格?)を保持せよ
次回への表示:7月14日沙田見
この,何の注釈もない地名と日付だけの表示が何なのか,初め,よく分からないなかった。
集会告知を,SNSで匿名にするか,あるいはこういう超アナログにするかにすることで,発信元の把握とそれに基づく情報遮断や一斉摘発を防ごうとしてるらしい。
この年の瀬の李文亮(→一次資料集)の新感染症初報もSNSでした。もっとも李文亮は市公安にすぐ摘発されており,SNSも厳重な監視下にあることは疑いないけれど。
この写真群から,香港人の「独立心」とか「自由主義」を読むならあなたは既に誰かの政治的誘導の虜です。でも「逞しさ」を感じるのもニッポン的な感性過ぎる。……と自分が痺れた理由がしばらく言葉にできなかったけれどおそらく──メティスの知性(※ことばぐすい/レンマ学by中澤新一)なんだと思う。
航海民,華人の知恵です。
彼らの柔らかな知性は,この事態に相当,ニッポン的な硬い知性からは過敏に見えるほど激しく,けれど知的な静けさの内に反応しました。そう考えるともう一押しされたら,という際の反応も想像がつく。
彼らはさらにクールな面構えで,あっさり東アジアを背にするでしょう。
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