Range(荃湾&元朗).Activate Category:香港十次(31) Phaze:瑞記和大栄華

 

再訪した上水
TVの上水に見入る市民
youtube中のその夜の上水
[前日日計]
支出1400/収入1610▼14[52]
負債 145/
利益 65/
[前日累計]
利益 65/
§
→七月十三日(六)
0804瑞記茶楼
水仙
艇仔粥みたいな粥
鶏の毛羽立った皮みたいなの280
1023大榮華酒楼
ソーメイ
榮華白蓮蓉飽
明火白果粥280
1807生龍清湯腩
金牌咖哩安格斯牛腩飯(大辣)750
[前日日計]
支出1400/収入1310▼14[53]
     /負債 25
     /利益 65
[前日累計]
     /負債 25
§
→七月十四日(天)

 

瑞記:ブツブツ臓物煮込

629,荃湾線で中環へ移動。
 常宿・謎你酒店に荷を置くや,そのまま荃湾へ折り返す。
 登って降りる中環の坂。今日も朝から暑い。絶好調に汗が吹き出る。
 0741,荃湾駅に降りて兆和街の屈曲点,80番川龍村行きミニバスに乗車,この行程は体が覚えてしまった。
 意外に客は少ない。
 まだ目覚めていない荃湾の町。でも変化をあまり感じない。
 0746,開車。
 山上は少し煙っているように見える。

▲瑞記のベランダ飲茶

804瑞記茶楼
水仙
艇仔粥みたいな粥
鶏の毛羽立った皮みたいなの280
 毎度書くけど,水仙の一煎毎の変化!その美しさには目を見張る。
 鶏皮──なのかどうか実はよく分からない。鳥肌が立ったようなブツブツの臓物が煮込んである。後でスープだけ啜ってみると,これも凄い出汁。
 ニンジンとピーマンがわずかに入ってる。調味としては生姜が効いてる。感じ取れるのはその位なのに,白飯があったらかけたくなるような旨味ある出汁です。

瑞記:チリッチリッと刺すお粥

▲飲茶:粥

。ここの粥の丁度良い深みと複雑さ。
 過去に食べた記憶はあるけれど,久しぶりだと思う。
 貝,トコブシみたいなのに加え,豚肉はレバーに近い部位のものが入ってる。この店自前らしきザーサイみたいな漬物の細切れとチップスみたいなのも効いてる。
 意外だったのは,レバーとザーサイの中に,相当な唐辛子辛さが隠れてたこと。先味でも後味でもなく,チリッチリッと舌を刺してくるような嫌らしい辛味です。
 瑞記の品はシンプルなものほど旨い,とはもう認識してはいるけれど,改めて。もう何度来てるのか分からないけれど改めて,でした。

910,荃湾から西へ折り返す。
 今さらだけど……「不戴客列車」(客に(乗って)戴けない列車)という車両表示は,日本語の「回送」という意味らしい。
 0921,美孚で西鉄に乗換。今回,この「美孚」なる駅名についても少し調べて納得できました。
 そして朝飲茶第二段!──この二軒の梯子は最近,黄金のカップリングになりつつあります。
1023大榮華酒楼
ソーメイ
榮華白蓮蓉飽
明火白果粥280

大栄華:美味いが簡単ではない明火白果

▲飲茶:再び粥

石に大栄華!という二品でした。
 粥は,「明火白果」という漢字の意味が全然分からない。
 第一印象は「豆乳?」あるいはミルクのそれでした。ふくよかな甘味がありながらさらりとしてる。明らかに白く濁ってる粥です。
 出汁というより香りで作られた粥。インドのミルク粥を連想してしまう。でも一方で非常に淡い味覚です。何をどうしたらこんな味になる?

▲粥どアップ

国後にやっと分かった。単純にこの五文字で検索しないとダメでした。全体で料理名なのです。

制作材料有大米、白果、腐竹、麦片、盐、油等。(略)
明火的意思就是整个煲粥过程都用大火,所以一定要注意不要糊锅,这样煲出来的粥才香滑。

※百度百科/明火白果粥
 ええっ??白果:(いちょう)銀杏×腐竹:ゆば×麦片:オートミール?!そうか「ゆば粥」なのか!
※ exiteプログ/腐竹白果粥 : きょうの香港的養生ごはん ※このレシピではオートミールは入らない。
 と納得しかけたんだけど,どうやらもっと本質的に「明火」という粥製法にもポイントがあるようです。「米花が開いた」段階と「粥の底が黃色に変色した」段階で火の加減を絞っていきながら3時間をかけるそうな。

明火白粥,火愈大,米先容易開花。但米花開咗,要將火候調到文火同武火之間,保持粥滾但唔瀉。火太大,米油會焦化,粥底變黃,米味會走;火太小,煲唔到糊化。

※ 古早好粥【美味不簡單 明火白粥】

大栄華:地味でじんわり鶯あん

▲飲茶:あんまん

華」の名を冠する白蓮蓉飽。
 包のあんは美しい鶯色。この中から金色の黄身のようなものが飛び出してくる。鶯あんもこの黄身も理解不能な味覚でした。
 ただただ途方もなく旨い。

▲鶯あんどアップ

めて地味でじんわりとした甘味なのに,舌を捉えて離さない。蓮の白いあんは入ってるとしても,残りの部分が見当もつかない。
 でも依然としてじんわりと甘く舌をからめとってくる。

ホントは危険だった元朗→上水バスチョイス

▲1139元朗の賑わい

港・パキスタンカレーを最初に見つけたのはこの元朗でした。
 1132,そのカレー屋が消滅!してるのを確認する。香港の店舗の入れ替わりは速い。今は銅鑼湾のみしかなくなった……のだろうか?

▲1143青山公路のバス乗り場

しとぼとぼと歩いてると,青山公路のバス停に上水行きの大型バスのバス停を見つけた。
 バス停名・元朗同楽街。路線は276路。
 よし。今日は逆方向で乗ってみよう。1152,バスが来た。乗車。
 後からすると,それはホントはとんでもなく危険な選択だったんですけど。

▲1145元朗にあって学習塾の集合体みたいなビル

■小レポ:美「孚」なる地名の沿革

「孚」というのは難しい漢字です。
 北京語での読みはやはり美Mei 孚Fooでいい。いいんだけどその意味となると──
 非常に多様。というのは,偏を付けた漢字の略としての語義も含むかららしい。
 単独でも,まこと,信じる,あう,授ける,覆う,育むなどの意味を持つ上に,
①「孵」と通じて:卵を孵す,という意味
②「俘」と通じて:虜囚,囚えるの意味
③「稃」と通じて:穀物の外皮の意味
④「莩」と通じて:新芽の意味
⑤「浮」と通じて:浮かぶの意味
 というわけで,自力で字義から考えるのは不可能に近い。

▲美「孚」な光景

真相編:モービルの音訳

 じゃあなんでそんな漢字を?それが「美しい」とは?
 結局,これは意訳と想定すると訳分かんなくなる。単に音訳らしい。

団地の命名が1920年代より、この不毛の地を石油倉庫にした『モービル』 (Mobil)の社名,香港では『美孚石油公司』という名称の企業が由来でした。

※ 香港魂/香港最大級の住宅団地~美孚新邨
 つまりエクソンモービル,通称モービルの漢字訳が「美孚」。1920年代にここに石油倉庫が出来るまではほぼ何もなかった土地だったから,その会社名がそのまま地名になって現在に至ってる,という,それはそれで考えたらとんでもなくシンプルな経緯の沿革みたい。
「不毛の」といっても農地位はあって,元の地名とか祠とかあったんじゃないかと思うんだけど……そういうのは一切見つからない。
 ある意味,非常に香港的な,純粋なる企業城下町なのである。

美孚新邨にはなんと99棟もの高層住宅が建っており、述べ1万3千5百戸のアパートがあり、総人口7〜8万人を有する、世界最多規模の団地街といわれています。

※ 香港2LDK/元祖・住みたい街 No.1/Mei Foo 散策 2

さらにその後の赤面の気付き

 しばらく経って,饒宗頤文化館という建物の情報にこんな記述を見つけました。→
GM.(位置)

文化館がある場所は、その昔、美孚、荔枝角一帯が埋め立てられる前、海に面していました。
歴史的に見ると、この場所には19世紀末には清政府が税関出張所を設立、20世紀初めにはイギリス人が中国人労働者の宿舎を建て、その建物を幾度か修復立て直しをして検疫所、監獄、伝染病病院、精神病療養院として使われました。

※ 4travel/香港★荔枝角に行こう 美孚駅から行く歴史芸術文化さんぽ ~饒宗頤文化館・銀龍茶餐廳~
 だから現・美孚は,「不毛の」土地だったのではない。元々,つまり19世紀までは海だった場所らしい。
 地図で改めて見るとこんな感じです。

 GM.マークの場所が文化館=昔の海岸線,人差し指の場所が現・美孚駅です。
 そうなると,より赤面の事実も浮かんできます。荃湾から元朗に行くなら,そもそもここで話題にしてる美孚を経由する必要はなく,西鉄線荃湾西站(親指マークの位置)にバスで行けばいいことに──。

「Range(荃湾&元朗).Activate Category:香港十次(31) Phaze:瑞記和大栄華」への3件のフィードバック

  1. Reading your article has greatly helped me, and I agree with you. But I still have some questions. Can you help me? I will pay attention to your answer. thank you.

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