m066m第六波m鬼城忌の尖塔 メッカの心嗅ぐm太平天国侍王府

~(m–)m 本編の行程 m(–m)~
GM.(経路)

龍眼营,北行

▲再掲:趙他・街路別地図(龍眼营ブロック拡大)

市場と表示された博愛路北裏手の小路は,上の地図では龍眼营一巷と書かれている道だったでしょう。
 1556,これを西行。
 やっとブロックに入れました。現れたのは龍眼营という道。
 好い!北行。

▲1602漳州通元庙前から北を見る。

太平天国は夢の跡

「”眼营”漳州最古老的街名」と案内板にある。「太平天国 侍王府」とも??
 額は「通元廟」「廣恵聖王」。下記「隨意窩」によると匾額は「威鎮南漳」。對聯には「德澤攸垂鹹傳固始,顯靈如在永庇通元」とある。
 ここの写真は,破損したのか忘れたのか,一切ない。ただここの風情には,飲まれました。見てはならないもの感というか,幽玄さが半端なもんじゃなかった。

▲記憶にある漳州通元庙……と同じ風情の転載画像

の場所は,真剣に,全く分かりません。
 明代創建。王謝安,謝玄,そして前章巻末で触れた陳元光が祀ってある。
「侍王府」というのは,太平天国の将,侍王・李世贤が指揮所を置いたということらしいけれど,敗色濃くなった頃のことらしくこれも正史に位置付けられるものではない。
 そういう場所から,北を向いたのでした。
來去漳州(一一) 龍眼營 通元廟 @ 時 空 旅 人 :: 隨意窩 Xuite日誌
※ 藏在漳州古巷里的太平军指挥部——通元庙 – 每日头条
※ wiki/李世賢
※ 世界史の窓 太平天国/太平天国の乱

華やいだ廃墟

▲1604龍眼營②。晴れ渡る青空

の静寂は何だろう。
 はっきりと生活感はあるのに,人の姿が見えない。撮影を止める,あるいは気が咎めるような気配もない。華やいだ廃墟,とでも言うべき空気です。

▲1605龍眼營③。このバイクは一体どこから入ってきたんだろう?

屋は趙さん他の研究もあるとおり,伝統的なものであるのは素人でも分かる。
 植木も手入れされてる。上の写真にはバイクまで写ってる。
 なのに人の影は相変わらず見えない。

▲1606龍眼營④。文廟前の出口付近

龍眼营93

廟南に出れた。1606。
 龍眼營は,南入口は意味不明なほど曲がりくねって入れる気がしないのに,北はスパッとこの広場に出てて,バイク溜まりまでできてます。
 明らかに含意のありそうな地名なのに,やはり,完全に分からない。
 諦め悪く北縁を再度辿る。すると?

▲1608北縁道の扉

両は行けないようにガードが作られてた。なぜこうも厳重に包囲してあるんだろう?
 歩きなら行けそうです。かなりの確率で私道っぽいけれど……好奇心に勝てず進んでみる。
 小路はやはり直角に折れてくねり,そして──

▲1609北縁道の最南端

眼营93,という住所表示の場所で袋小路になって途切れてた。
 趙さん他の地図では,おそらくこの地点だったのでしょう。

▲北縁道の位置

き返してきた出口西隣に新しい建物が建つ。「漳州古城林语堂,许地山,杨骚文学馆」と表札。文化博物館のようですけど,あまり来客はありません。
 外に表示された解説に「漳州民間習俗。台湾供奉的四大神明中,有关帝,开漳圣五,保生大帝等三大神明来自漳州」とある。
「四大神明」ははっきりしたものがヒットしない。ただ確かに漳州は,移民の率の割合を超えて,台湾に祀られる神々の由緒が多いとは感じます。

画像はたっぷりあるけれど

▲1625マスコット?

れはそうと,この文廟脇のマスコットの微妙な怖さは凄いぞ。そのつぶらな瞳から垂れてるのは何だ?血なのか?目やになのか?いずれにしても何か怖いぞ?
 それにどこか高知県の誇る「べろべろの神様」に似てるぞ?

▲べろべろの神様by高知。前のモノを隠す発想が考案時に浮かばなかったのも凄い。

廟西の始兴南路は文廟前より明らかな登り坂になってる。東はそうでもなかったのに?
 1624。歩いてみる。
 ワンブロックだけだけどガタガタの石畳。そう古くはない。でもここは今回の開発とは関係のない石畳みたいです。

▲1627始兴南路を自転車が……よく漕げるなあ,この石畳を!

 でもここも,唐代城域時に始まる通りらしい,という位で詳しい史料はありません。中国にしてこの空白感がむしろ特殊な手応えに感じられます。
 次のサイトに画像はたっぷりあるんですけど。
※ 【文明•小巷】漳州市区始兴路:昼与夜跃动异样风情_学习园地_中国文明联盟网站漳州站

香港にまさかの……??

▲1629破損してるけど対聨だらけの煉瓦の家屋

い。これは,他のどの老城とも違う手応えです。
 全く町並みが読めない。
 なので台湾路まで北行して少し途方にくれました。1634。迷ったけれど,一度西門まで台湾路を辿ってみることにします。

▲1635始兴南路の北の角地。これも凄い家屋だし,よく崩れないよなとも思うけど……何屋なんだ?

?思ったけど?
 1637,南北に香港路??台湾の次はそれか?
 かなり人の流れがある。何の人影だろう?少し歩いてみるか。左折南行。
 ええっ!まさかのツアー客?

■メモ:台湾郷土神簡表

 台湾四神明を調べてみて,中国語wikiにこんな凄い情報があるのに気付きました。自分でも迷うことの多い情報なので,転載しておきます。
 台湾にある各種信仰の,出身地別一覧です。
※ 維基百科/台湾民间信仰/乡土神简表(中国語) 丸つき番号は引用者追記
①漳州府籍移民:开漳圣王、三山国王、广惠尊王、助顺将军、辅信将军、武德尊侯、倪府总管、古公三王、保生大帝(主要为泉州同安县信仰,少数漳州人信仰之)
②漳州府漳浦县籍移民:古公三王、三山国王(原为广东潮州信仰,漳浦县曾属潮州管辖)
③漳州府平和县籍移民:三山国王(原为广东潮州信仰,平和县曾属潮州管辖)
④漳州府南靖县籍移民:关圣帝君(不分地域,广泛信仰的神灵,南靖视为乡土神)、三山国王(原为广东潮州信仰,南靖县曾属潮州管辖)
⑤漳州府诏安县籍移民:三官大帝(不分地域,广泛信仰的神灵,诏安视为乡土神)、五显大帝、三山国王(原为广东潮州信仰,诏安县曾属潮州管辖)
⑥泉州府三邑籍移民:观音菩萨(不分地域,广泛信仰的神灵,晋江视为乡土神,晋江,又称泉安)、助顺将军(晋江)、青山王(惠安)、广泽尊王(南安)、惠泽尊王(南安)、武惠尊王(又称顺正大王、俗称红祖公,晋江青阳移民)
⑦泉州府安溪、永春直隶州籍移民:清水祖师、显应祖师、法主真君、双忠尊王(尪公)、董公祖师、安溪城隍
泉州府同安籍移民:保生大帝、霞海城隍
⑧泉州府同安金门移民:开浯恩主、苏府王爷[3][4]
⑨泉州府德化籍移民:三代祖师
⑩兴化府籍移民:天上圣母(即妈祖,不分闽、客,汉人普遍信奉妈祖,视为海神。兴化人视为乡土神)、水部尚书
福州府籍移民:照天君、董真人、裴真人、扣冰祖师、开闽圣王、白马尊王、五福王爷、临水夫人、懿德夫人、威武将军
⑪福州府马祖移民:妈祖[5]、威武将军[6]、铁甲元帅[7]、五灵公
⑫汀州府籍移民:定光古佛、伏虎禅师
⑬潮州府籍移民:三山国王(潮汕福佬人和潮汕客家视为乡土神)、惭愧祖师
⑭客家籍移民:福德伯公(汉人普遍信奉土地伯公,客家人更视为乡土神)、三官大帝(汉人普遍信奉三界公,客家人亦视为乡土神)、三山国王(潮汕、惠州和梅县(部分地区)客家人的信仰)、定光古佛(汀州客家)、开漳圣王(漳州客家)、民主公王(汀州客家)[8]、五显大帝(漳州客家)、义民爷(台湾本土产生,非由原乡携入)
⑮浙江台州籍移民(大陈人):威武陈将军[9]、杨府元帅[10]、阮弼真君、渔师大神、三官大帝(汉人普遍信奉三界公,台州大陈人亦视为乡土神)

 これに加えて日付別,地域別,職業別と凄い情報量ではあります。
 海域アジア編ですので,職業別の次の項だけ特に転載しておきます。

海神信仰

天上圣母(妈祖庙)
玄天上帝(北帝庙)
水仙尊王(笨港水仙宫)
临水夫人
四海龙王
水部尚书(马祖)
巡海大神:一说为三宝太监郑和。
普庵禅师
温府千岁(东港镇地区)
懿德夫人
海晏公