外伝08〓’inserire 2’Gelarrt!! 補稿:ジェラート


▲ローマにて イチゴとヨーグルト

 最初の到着地ローマを歩き始めて2時間程。辺り一帯が気味が悪いほどジェラート屋だらけになってきたんで,キョロキョロ見回すとスペイン広場の階段下でした。
 こんなとこでジェラート舐めてたら…ジョーにベスパでさらわれて行っちゃった~になりそうで(ローマの休日×赤い靴ヴァージョン)超げんなり。
 けっ…たかがアイスクリームやろ?
 でも。チャールズ皇太子が挙げた世界一美味い3つの食い物の一つらしい。(あと2つはトスカーナパンとジェノベーゼのパスタ)
 なもんで早くもその同じ日の午後,ピアッツァ・トリルッサで2杯目のジェラートを食ってました。
 このピアッツァ脇の人だかりの出来てたジェラテリア(ジェラート専門店)のこのカップですっかり開眼!当日の感想──「アイスクリンのあっさりさとトルコアイスのまったり感を合わせ持つ!」
 アイスクリンって,沖縄とか高知にあるかき氷的なさっぱりアイス。トルコアイスは今は製品化もされてるからご存知の,餅みたいにねっとり粘るアイスですよね。何をどーしてんのか…あの両極にありそうな2つのさっぱり感とまったり感が同居してる!恐らく…砂糖じゃなくミルク(山羊か水牛かも?)由来の甘みをきめ細かい粒子で作り出してるんだと思います。
 以後,毎日平均2つは食い続けました。この章で紹介するのは,そのごく一部です。


▲シエナにて ノキオーラとバニラクレマ

 シエナで食ったこいつも震える旨さでした!
 1つは何とかcremaでまあ少し変わったバニラだったけど,もう一つ適当に頼んだnocioraってのが,何か凄かった。カカオの甘味抜きで豆の香りだけが渋々になってるみたいな?
 ノキアって…わしが知らんだけなのか?そう思ってネット検索してみたら,意外にも!!フィンランドの食材なの!?──「フィンランドにある世界最大手の携帯電話機メーカー」
 ってわけで(何が?)謎は謎を呼んだまま,食い続けたノキアでした…。


▲ルッカ北側バス停 ヨーグルトマニアのヨーグルト

 ルッカでの当時のメモより。
「教会前ジェラテリア
spagnola con cullegie
nocciola gran gusuto
stracciatella capricosa
3種入りカップを食う。やはり全ての店のnocciolaが旨いわけじゃないらしい…。それとも大分口が奢ってきたか?
stracciatellaはクッキー入りの何かってことみたい。」
 …とか言ってた直後,ヨーグルテリアのヨーグルトにハマってしまったのは前述の通り。
 このヨーグルトとジェラート,どちらもがどちらもに近くて日本的な感覚ほどの距離感はない。
 ジェラートもヨーグルト的な酸味とまろやかさを持つ一方,ヨーグルトもジェラートのようにキリリと冷えてシャリシャリ感がある。店の数ではヨーグルテリアはジェラテリアよりマイナーだけど,ルッカのヨーグルトマニア以降は,どっちかってえとヨーグルテリアに飛びついてた感じ。


▲パルマにて ヨーグルト(スコーン入り)

 ボローニャのPizza Treeの向かい近く,斜塔直下辺りの店。白い店内で清潔感がある。店名はGelateria gianni。
 ε2.20カップで頂いたFroze bologna+Nokkia。
 ノキアはともかくこの「ボローニャ」…アイスにあるまじきキチャナイ色使い。なんせ群青,ど赤,茶色の混成なんだわ!
 でもこれが超意外にも…旨い!群青と赤は何なんだ?鉄か?牛の血か?とにかくかつて食ったことのない味だけど,見た目の暴力的破壊性は全然ない。


▲ボローニャにて フローゼ・ボローニャとノキア

 クレモナの夜のコンサートはなかなかの腕とヴァリエーションでした。すっかりハイになってピアッツァ辺りを徘徊。

 イタリアの夜は闇が多い。少ない街灯が白熱灯とかで薄ぼんやり。


▲クレモナ 夜のジェラテリア

 その闇にジェラテリアの灯りが浮いてる。かなりの人だかりだったんで,ハイになってた勢いでジェラートに手を出す。夜甘いもん食うと太るよ!
 今日はMeringa di caffeとBacio。
 例によって知らんのを適当に頼んだだけ。でも考えたら前者は「コーヒーの泡立てた奴」だろか,まあ普通のコーヒーアイス。
 でもBacioが素晴らしかった!カカオに似た渋い甘味。でもノキアと微妙に渋みのタイプが違う。両者とも正体分からんまんまですが…。


▲クレモナにて 夜のジェラート(ノキア&ココア)

 ジェノバ・ブリニョーレ駅前からセッテンブレの一つ北側,路地裏に入った三叉路の突き当たり。
 すごい人通りの中でさらにわんさか人が群れてたBaay yogurtって店。小さい店だけど可愛いロゴの看板が出てます。
 …確かにイケてました!爽やかな魔性の酸味に震えが来ます!
 ジェノバ2泊の間に2回行きまして,どっちも店の前で立ち食い。タイプ的には特に柑橘系がいーみたいで,2日目のベリーとレモンの華やかな酸味は忘れられません…。


▲ジェノヴァにて ココアヨーグルト


▲ジェノヴァ・ブリニョーレ ベイビーヨーグルト店頭


▲ジェノヴァにて ベイビーヨーグルト(ベリーとレモン)

 ミラノ・チェントラル駅前,宿近く。
 最後に食ったお別れジェラート!
 スタンダードにラムレーズンにしてみましたら,これがまた…。
 最終日にドルチェで狂ったけど,このジェラート食いを通じて甘味ってもののヴァリエーションを思い知ると同時に,舌がワンランク深く甘味を味わえるよになったと実感します。
 いやあウマかったなあ…イタリアンジェラート。


▲ミラノにてラスト・ジェラート(ラムレーズンとバニラ)