▲ヴッヘン市場 Wochen marlctで収穫の瓶詰め3品
8時,U2で南行。Gleisdreieckへ。
目的地Nollendorfpl.駅(pl.はプラッツの略だろう)にはU2でそのまま行けるはずだったが,工事中。U12という,おそらく臨時路線らしきものに乗換える。
Nollendorfpl.駅から徒歩10分ほど,Winterfeldplazへ。
朝一番の静けさ。ほとんど人通りもない広々とした道路。あまり特徴のない小ぎれいな住宅街…だぞ?
どこで仕入れた情報だったか忘れたけど,水曜と土曜にここで市場が開かれると聞いて来たんだけど…?
緑の豊かな公園の中に…あっ!!やってるやってる!「Wochen marlct」と横断幕もかかってます。ただ,店は開店直後の雰囲気で,まだ客足もまばら。
ベルリンでは3泊した。出国前日。今日午後には,この静かにしてエキサイティングな街を発つ。
さてお買い物であります。
●Heischerei Wrich
Reberwurst 2.5ε
典型的な肉屋さん。例のキャンピングカーみたいな車の店。レバーのソーセージ…としか読めない商品名だけど,モノは明らかにレバーペースト。ドイツ語のヴルストってのは単にソーセージと考えるべきじゃないのか?
●Angebot
Saurekraut 0.29ε/100g
惣菜屋さんにて。今回来るまでドイツと言えばザウアークラウトって感覚だったんだけど…そんなにメジャーなもんじゃない。家庭で作るものなのかも知れないが…。で,お味もボツボツでした。
●Heidelbeeren 250g2.50ε
店名は分からん。公園脇の教会南西角に隠れたよな,辺鄙なロケーション。オバチャン一人が楚々と立つ。でも早いうちから行列の出来てる…?でも商品は,黒ずんだ内容物の小瓶が数十あるだけ?
名店臭い!名店臭ぷんぷんと言ってもいい!
その日の宿で食うと…ブルーベリーでした。レアレアのコンポート,ほとんど添加物を感じさせない果実の実力むき出しの――ムチャクチャ端正な味覚!
しかし,これに行列作るベルリナーの舌。日本で考えると…かなり鋭敏な食文化地域でしかありえないと思う。
余りは日本に持ち帰ってヨーグルトに投入。感涙したのは言うまでもない。
●Oma Emma’s
Konral Mundlein
Honig 4.5ε
Honigは「ホーニッヒ」と読むのか?とにかく蜂蜜をドイツ語でこう書くらしい。
モノはどう見ても自家製。蜂とか花が違うんだろか――とんでもなく深遠な,一種苦味とも思えるような超絶ハニー。レベルは想像を超えてましたが,方向性としてはまさにヨーロッパの蜂蜜でした。
「どこから来た?」とオヤジが聴く。偽るメリットに乏しいから日本人だと返すと,オヤジ,途端にギョッとして曰く「日本人が旅行してて大丈夫なのか?」
どうもこの男の頭の中では,ニッポン国は敗戦直後のベルリンとかと重なってるらしく,滅亡瀬戸際無政府状態イメージみたい。
…ゴメンナサイ。国が滅びかけても旅行しとります。
その後,何か慰められた。まくし立てられたんで分からんけど,英語だったんで…大体こんなことだったらしいです。
「いやあ…日本は今や,政治も災害もムチャクチャでんなあ!」海外でもそういう報道なのか?災害はともかく政治も?「けどまあ,新しい民主主義が始まるチャンスは今でっせ今!気張らなあきまへんでえ,お父ちゃん!!!」(関西弁は過大演出)
喋ってるうちに自分で興に入ってしまったらしい。「何より!!日本人は核の怖さを知ってまっしゃろ?そして今回,その感覚をもっと強めはった!こりゃもお兄さん,パワーになりまっせ,パワーに!!」
と段々高揚してきはったんで「そう,実はワシ広島人で」とつい話を合わせちゃうと1時間半ほどの聴講になりそうだからとりあえず「I hope so」と控え目,悲し目に笑い返すことにしちゃったの。
▲Bagdad Restaurantのドネルケバブ Doner Kebaa
UバーンでSchiesischestor.まで戻る。既にU1かU12か分からんくなってますが,昨日チャリで通ったアラブ人街辺り。
目的の店の開店時間まで間があったんで,古めかしい橋を渡ってベルリンの壁跡へ。
記念写真の観光客御一行様だらけ。まあそんなもんか。一応来ましたよってことで。
船をホステルにした2軒。値段は結構高い。
壁が肩すかしだったんで時間が余った。折角トルコ系のエリアなんで,ケバブにも手を出しとこう。
界隈に並んでるケバブ屋から,Bagdad Restaurantという店をチョイス。まだ開きたてホヤホヤだから,大抵テイクアウト向けになってる外向け厨房にいるアラブ人料理人の顔で判定。
真摯そうかどうか――なんだけど彼ら大抵ニヤツイてるんだよね。
Doner Kebaa 3ε
おお!?濃ゆい!
東アジアで出してるケバブとパンチが違う。
ただ,味が強いだけじゃない。唐辛子と香辛料でギタギタなんだけど,薄切り肉が染みる旨さ!野菜もトマト,レタス,赤玉ねぎと盛りだくさん。ほでもって生地のチャパティの焼け焦げたようなのに少し汁が染みて,このグニュッとなった食感もまたポイントで…これいーわ!
道端に出されたビーチパラソルみたいな席で頂きました。30席ほど,客も入れ替わり立ち替わり結構姿が見えます。日本のマック代わりみたいなとこ?
さてもう開いたか?
Salon schmuck。閑散たる大通りの道端ながら,一歩店内に入れば――ウォーンツィンマーに似た奥に2間の古めかしいカフェ。古めかしいってより,程よく雑然としてる。
ツィンマーと違うのは。「カフェスタイル」が書いてたけど,まさに温泉旅館のまったりオーラが漂う。ドイツ人の御家庭の居間にいるような(入ったことないけどきっと)ユルさがいい!
スタッフの気軽さも雰囲気いいし,なぜか一番奥の部屋では古着も売ってたり訳分からんとこもあるけど,その辺も含めて奇妙な気安さが何とも心地よいんです。
さて御飯です。
Espressoo 1.50ε
Mini-Fruhstuche mit Schrippe und Beiay Duzu gibt’s Butter & Obst oder Gemuse 2.50ε
運ばれて参りました。何を頼んだのか全然分かってなく,今まで頼んでないようなのをと…位だったんだけど。
大成功。
(写真重複につきカット)▲Salon schmuckのEspressooでブランチ
皿にはパケットの丸い奴(何てゆーんだっけ?)とチーズ2種が各2枚,それと例の昇天バターとルッコラのサラダ!各少量ずつでちょっと女子向きだけど…サンプルとしては最高!
小丸パケット,美味い!焦げ味が中まで染みてたまらん!これに昇天バターをチロリと塗れば…そりゃもうブッ飛ぶ旨さです!
ドイツではあんまり手を出さなかったチーズは白い穴だらけのとオレンジのもの。オレンジは食べ慣れた味だけど,ポロポロと崩れるよな歯ごたえがいい。
さらにこの白い奴。硬質な味わいで塩もふくよかさも,一口目には乏しくて日本人には難解な味わいだけど,これパンと合わせて食ったら結構美味いんやね。特にハードパンとメチャクチャ合う味。
さて…満喫したとこで。
昨夜見たマトリックスのお陰で,風邪が頭にキテるみたい。そろそろベルリンを発ちますか?
ミッテへ帰るU1。
この区間,地上2階の高さをGitsbhinerとSkalitzerの両str.に沿って走る。両側は概ね住宅地。平和な風情。
Gleistreickで乗換。U2でメンデルスゾーンに降りる。
2泊したフィヨルドで,バックパックをピックアップ。メンデルスゾーンを後にする。
地下鉄車内,サックスを吹く白人兄ちゃん現る。相当上手い。これがアメリカの広々した道路ならチップも出すんだが…ここは車内,しかも真後ろ。ムチャクチャ喧しい。金はやらん,っつーか全般的に考えろ。
ポツダマープラッツで乗り換え。初日は途方に暮れた入り組んだSバーン構内でS1に乗換。さらに1駅目,ブランデンブルク門Brandenbvrger tor。ここで直通UバーンU55に乗り,2駅で中央駅Hauptbahnhofへ。ちまちました乗換えになったけど,慣れたらどうってことなかった。
ヨーロッパ特急のホームへ。13時34分発の便。チケットはジャーマンレイルパスを使用。
実際は40分過ぎ,ベルリンを発ちました。
市外西の広いベルリンの森を抜け,農村風景が車窓を流れ始めた。
ところで,今日は今一つ問題を解決しなきゃなんない。レイルパスがあるから乗り放題なんだけど…実はここだけの話,最後の宿泊地は未だ未定。つまり,列車は走り出したのに,どこで降りるかまだ決めてないんである。
うーん…マールブルクかなあ。
ザルツブルクで降りたオヤジの情報で,フランクフルトが見本市で宿クライシスと聞いてた。けれど明日昼過ぎの帰国便はフランクフルト発。だから探してるのは――その影響圏外と思われるけれど同市からムチャクチャ離れてなくて(1時間内外?),観光客が来そうもない街で(避難地として狙われてなくて),かつ,もちろん見本市都市じゃない宿泊地。都合,普通臭いけど楽しめそうな街ってことになるが。
こんな条件が合う街なんて,なかなかない。当初はアイゼナハやエアフルトを考えてたんだけど,やや遠い。で,今朝にわかに(朝のトイレ内で歩き方ピラビラしてて)赤丸急上昇してきたのが…え~とどこだっけ?丸い僕…じゃなくてマールブルクなんである!!
「ブルク」は砦だから,きっと丸い砦のある街に違いない。という位予備知識がない。
にわか勉強を開始する。――グリム兄弟やハイデッガーが学んだ1527年創立のマールブルク大学と言えば,ドイツへ旅行を志す方ならまず知らぬ者はいないだろう――とある。そうなの?
決まった!本日の宿はこのマールブルク大学の門前町,Marburgにしよう!
現在2時20分。いつどこへ着くのやらタイムテーブルも確認してないが,何となく4時前位に着きそうなKassel Wilhelmhoheって(読めもしないが)街で乗り換えて,マールブルクまで1時間位ってとこ?
適当に乗ったから全くチェックしてなかったけど,列車名はICE691Berlhm Ortbf-Stqttgart Hof。今,列車の電光表示で停車駅を確認できた。カッセル,フルダって順に止まってくみたい。ええやんけ!
あとは喫煙室さえあればなあ…。
お?車内の注意事項パンフに気になる一節があるぞ!?――Smorking is permitted in the designated areas only.
…ってことは?どこかにデザイネイテッドされたエリアが,しかも複数あると?
食堂車のある列車前方部まで行った挙げ句,車掌がだべってる部屋で聴くと――「No!All area’s No smorking」だって…じゃあ何だあの,いたずらに喫煙者をいたぶる表示は?
まあ少し寝よう。ああもう昨日のマトリックス・レボリューションズのせいで…眠いがや。
ウトウトした。
起きたら!!ここまで引っ張っといてお客様には大変恐縮ですが,何となくまた気が変わった。
フルダ Fuldaって良くね?
今さっき14時55分頃に検札が来た。切符をカチリとやったムチャクチャ太った車掌に聴くと,この列車が次に止まるらしい。フランクフルトからは1時間以内,マールブルクより近い。やっぱり今朝のトイレで初めて見つけた街。
何より,ここなら――宿が万一ゲットできなくてもアイゼナハに逃げれる。
何があるかと調べてみれば…ゲーテの定宿があった街だという。…知らん。知らんし,それがどーしたみたいな気もするけど,まあ普通っぽくてええんちゃう?
ほかに情報は?――人口6万。日本ならギリギリ市に昇格できる規模か。それ以外,あまりぱっとした情報もない。
まあ,普通の街っぽいフルダの街が近づく。
ドイツの初秋が窓外を流れゆく。快晴。
§SixWord:世界を見た。さあ,帰る場所はどこ?