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上陸した山東半島北岸・烟台から南岸まで,バスでゆるゆる参りました。ただ,たどり着いた青島で── |
支出1500/収入1250
/負債 250
[前日累計]
/負債 919
§
→九月十六日(天)
1324呉泉源と読める店
虾仁ワンタン15元250
1845中国蘭州拉麺
羊肉泡馍18元600
2000パリスバケット
シルキークリーム250
[前日日計]
支出1500/収入1100
/負債 400
[前日累計]
/負債1319
§
→九月十七日(一)
方位磁針があるから大丈夫…なのか?
▲烟台中心部地図(Googleマップ)。港(港国際客運站),駅,バスターミナル(汽車総站)の位置関係を把握するために事前にスクリーンショットしておいた。
▲同じく百度地図。少し詳しい。聯通SIMが稼働しない状況だったので,これがなかったら行き着けてなかった…。
▲イミグレから街中へ。如家とビル群の無機質な手触りの町です。
イミグレ群を突破して通りへ出る。
1231。目の前に如家酒店。その向こうに大悦城というモールらしき建物。
少し肌寒い。
スマホが死んでる現状で,手元で使えるのはコンパスと上記2枚のスクリーンショット。
南西へ進む。と?西方向へ「烟台站」との表示が出た?これに従おう。
モールの西すぐが火車站でした。バス停の路線表示を覗くと,その一つ先が「北馬路汽車站」となってます。
鶏蛋灌餅の出店がやたら目につく。だけど飯よりまずはバスです。
1250,別の如家が見えた。その対面に汽車站を視認する。道路の北側でした。
「没有!」
と汽車站のカウンターのお姉さん。
ここじゃなくてシーチョチョンジャンに行けという。──市車総站か?
さらに西へ進むと,周囲が寂しくなってきた。違うかな?
歩道の掃除係らしいお爺様に道を訊いてみる。すると爺様,山東男っぽく颯爽と南を差し示しました。
「あの赤い屋根の下だ」
確かに最上階に赤屋根のあるビルが見える。あらら,そんなに行き過ぎてたのね。南東方向へ取って返す。
どうもとらえどころのない町です。ターミナルの匂いが嗅ぎとれない。
二度道を訊いた。
1308,何だか仮設の道路みたいな場所に烟台汽車総站を見つける。
列に並びつつ,電光表示の文字を追う。「1400青島長途旅客站」という文字が確認できる。
1316,その通りの票が買えました。84元。半端な時間が出来た。これは飯でしょう。
バスターミナル:生ニンニクで酒飲む山東男
周囲の店舗が妙に少ない。
──半年後に少し散策した後日談としてですけど,総站の場所は中心市街から西に1~2ブロック離れてます。少し東には百盛の入ったモールがあるんですけど,それもこの時は見つけれてません。
で,バス停隣の店に決めた。
1324呉泉源と読める店
虾仁ワンタン15元250
ニンニクの入った椀が各テーブルに?皮も剥かない丸々である。見回せば皆さんバリボリ食ってる?こ…これが山東か?
ワンタン自体は汁も身もごく普通。ただこれにニンニクの一かけをかじれば──ワンタンでやったことはなかったんだけど,意外に良い!餃子のニンニクだけが異様に生々しく香る感じ。
すぐ後ろから3人連れの男どもが,どやどやと入ってきた。
料理が来るのも待たず,席につくと同時にニンニクの数欠片をつまむ。
ええっ?それだけで酒をあおり始めやがった!
こ…これが山東男なのか!
山東がニンニクの国※とは聞いてたけど…これほどのものなのか?
あと,灰皿も当たり前に食卓に置かれてる。というか客は当たり前にタバコ吸いながら入ってくる。
おばはんの人当たりはとりあえず良好でした。あんまり荒くてたまらんことはない。ただ注文ききの間ずっと厨房に顔が向いてるあたり,少し感覚の違いも感じる。細かさがないということか,単に目を合わせる習慣がないのか。──他の方との会話も大体そうみたい。
つまり,荒くれてる訳じゃない。日本女子的に言えば,ピュアに見えるほどにデリカシーがない。
※ 人民網/山東省は胃がんが少ない理由 「ニンニク」と「ネギ」
山東半島縦断!多彩な車窓に感激!
「安全帯」(アンチュエンダイ!)と叫ぶお姉さんが乗ってきたら,それが中国のバスの出発の合図です。
1403。バスというか,ミニバンのような車です。座席は19。客は9人。
これでホントに山東半島を縦断するのか?
発車。烟台市内は予想通り,かなり発達した近代度ですけど古めかしさはない。
山東東阿 阿胶专卖店という店。それは何?
汽車站の前の百貨店は凱旋sohoという店。
バンは南西方向へ。
参海というのはナマコか?専売店あり。そう言えば仁川の港にもいっぱいあったぞ。好きなのか?
1437,烟台汽車西站って…まだそんなとこなの?マジ着けるのか?客は15人に。
山はどの方角にも全く見えない。
1441,収費站(料金所)。つまりここから高速に乗る。
西方になだらかな山並みが見えてきた。──ただ写真に撮って絵になる感じじゃない。大地そのものがのたうってる感じです。
青島218kmとの標識。福山-大阪間くらいか。と思ってたら右手に福山との表示。──烟台市街から西へ40kmほどの町。ちなみに山東半島には「福山」名の町がなぜかやたら多い。
山並みは西にも見え始め,丘を縫うような行程になってくる。──という雰囲気も写真には全然撮れてない。
西に風力発電の風車が数十回る。 空は曇天なれど雨はかろうじて無。
この稜線は,オーストリアで見た感じです。ただ目の前の光景には,所々にごつごつの独立峰が突然にそびえてたりする。妙義山と似た山容,あれは間違いなく火山です。
それを証するが如く,艾山温泉との標識が現れる。
──突飛な創造が頭をかすめる。蓬莱島とその回りの巨大な海。これは過去の破壊的な噴火の後に出来たカルデラの形を思わせるけど…。
蓬莱という空港マークの標識?空港名なのか?
──烟台の空港は正式名「烟台蓬莱国際空港」でした。
土地利用としては,あまり田畑も見えない。けれど棚田のようなラインは山肌の随所に見える。よく見ると低い樹木が並んでる。何かの果実を栽培してるようです。
そう認識すると,その種類はかなり多様だと分かってきた。
その中に,山肌を一面覆うような集落がある。建物は人民公社的ですが場所が昔からのものとすると,集落配置は日本とは全く違う考え方になってます。
1515,栖霞・招元との標識。
▲車窓3,発車1時間半経過。うーん,全然変化が分からんなあ。
1540,小雨になった。
標識に「莱州」とある。
緩い盆地のような地形に見える。植生がにわかに豊かになる。大規模な農家が増えたようです。唐黍の畑。片側が陶器の壁になってるビニールハウス。
「莱陽」を示す標識。莱州の南という意味か。
1554,西に烟台を出て初めてのビル群。鉄道も今越えたところ。ただ高速の近くはまるで農村なのでやく分からない。ただここの地名が莱陽らしい。※位置→GM.
バン停車。小休止。小雨。
青島92kmの標識。中間地点は越えてるらしい。
妙な山越えです。太平洋に月が落ちたらこんな地形になるんじゃないかと思えるような,のっぺりした山地が莱の山だったんでした。
何でこんなのっぺりが,こんなに東シナに突き出て存在してるんだろう?