油煳干青∈4重慶&貴陽:磁器街3∋糟酸麻蒜

~(m–)m 本編の行程 m(–m)~
GM.(経路)



脱4時間前。でも次章で述べる状況から正味2時間前ってとこになって…。
 面ばっかり食べてたこの重慶で,ようやく見つけたんである,飯屋を!
 それは磁器街をたどる道すがら,ふと覗いた雑居ビルの一階。半端な食堂街のようなスペースの一角でした。何店かを覗きましたけど,開店間もない数店から雰囲気でこちらを選ぶ。
1108(瑞富美食汇)渝香自助快餐500

▲1119やっと見つけた自助!

膳マップ!
  ①
②③④
①豆干のシェンツァイと発酵唐辛子まみれ
②魚の赤青唐辛子まみれ煮
③インゲン豆酢漬けと青唐辛子とひき肉のみじん切り炒め
④豚角煮と白小豆のラー油煮

豆干のシェンツァイと発酵唐辛子まみれ。
 固い豆干で噛むほどに味が出るタイプ。けどそれで終わらない。
 ここに赤唐辛子がまぶしてある。みじん切りほどの大きさ。味覚が豆干の味わいを捉えようと感覚を尖らせる,同時にこの赤唐の辛味に捕まる。狡猾というしかないけど,豆干の滋味と唐辛子の爽やかさがマッチし,見事な後味を描きだすから困ったもんである。
 ②魚の赤青唐辛子まみれ煮は,この中では一番普通の味付けと味でした。魚肉や調味料そのものはごく普通に焼き魚。ただ,まぶしてある赤青の唐辛子がちりちりと来て,これはこれで辛い。よく気を付けると,白身の魚肉の透明な甘やかさとのコントラストが美しい。

▲どアップ!

インゲン豆酢漬けと青唐辛子とひき肉のみじん切り炒め!
──これには驚いた。
 インゲン豆の酢漬け,これ自体は中国で時折ある。万願寺唐辛子みたいな青臭い辛味も承知の上。…なんだけど,この両者が融合すると──凄い。
 何と言うか,あえて赤青唐辛子の本筋の辛さを外してあるらしい。左右から魔球,酸味の辛さと青臭い辛さが飛んで来るような感じ。その変幻自在ぶりが,食べる側の味覚をすいすいと避けて,一球も珠を拾わせない,といった好い意味で悪意に満ちた狡猾な一品になってます。
④豚角煮と白小豆のラー油煮。ミャンマーか?と思わせる油煮めいた濃厚味。
 八角はがっちり効いてるのに,それが豚肉の甘味を助けて甘い爽やか味はたっぷりと出てる。それに柔らかい白小豆。そういう蕩けるように甘すぎな組み合わせを作っておいて,ここにラー油でピシッと辛味にまとめる,この落差。
 甘味を増すためと見るか,辛さの触媒なのか。未知の味覚でした。

体として──痺れた。
 絶妙な辛さの複合打に,単に辛い料理より遥かに腹が満足してしまってます。
 けどこの辛さの多様性は──貴陽みたいです。いや,辛さの重みのようなものには,やはり重慶独特なものを感じる。独特に進化した技巧群。
 渝味ここにあり!
「変化□ 計7
 辛さ■■
 旨味■■□
 面白■■■□」
▲こういうギラギラした電飾で「重大」と表示するのは止めろ。(重慶大学のことらしい。)
颯爽と町へ出ようとしたら──建物奥の「渝筷」(愉快のシャレ)という自助が,もっと繁盛してました。でも流石にもう食えん。何より,13時までに隙間ができそうには見えません。南無。
 にしても,重慶ほどの大都市にしてこの自助(バイキング型中華ファーストフード)の少なさ,これは不思議です。小碗店の多かった武漢やこれから向かう長沙にも近いのに。
 今後流行るのかもしれないけれど──これは,今のところ重慶の食スタイルが「融通効かない」からでしょう。この食文化には,他より(今回の四都の中でも)強い求心力がありそうです。

▲世貿前,ファーストフードのスタンドが並ぶエリア

所(トイレ)を尋ねるとそっちだと言うので,女人街(重慶群鷹美博汇)へ。通りじゃなくて建物名でしたけど,ホントにそういうコスメやコジャレたグッズばかりのビル。
 なのに…これがまた不思議なんだけど,カフェだけはない。世貿脇にスタバを一軒見ただけ。

▲世貿西の女人街(ファッション専門雑居ビル)内。「基地」というのはやはり店名か?

▲「軽軌名店城」というのは地下街らしい。でも今んとこ今一つ。

脱時間までの半端な時間が余ってしまった。でも,このビル地下への侵入で,臨江門界隈の,道はほぼ歩いたけれど建物内を見てないことに気付いて,一通り回ってみることにしました。
 今見つけてどうすんだ?というこのタイミングで発見した「超級物神」という生鮮品スーパー。まさにまさに現代中国に掲げたいような名乗りです。
 1238,スタバでアメリカーノ。

▲「超級物神」なるスーパー

▲アメリカンな行き先表示のビル街

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