蒸菜二食目地獄漬け
デパートの中にICBC(中国工商銀行)のATMを見つけた。危うい気がしてたんで預金を2百元加えておく。
──と,何と残金12元でした。危うし危うし。
なぜか,ICBCのネットバンキングにだけは接続できない状況が続いてる。──これは未だに何がマズいのか分からない。
蒸菜がデパート内に出店してるのを,密かに期待したんだけど,それはどうやら昨夜のチェーンが特殊だったらしい。武漢であれだけ普及してるのが,本場──なのかどうか確証はないけど,少なしそれが有名な長沙には,ポップな形ではないんである。
でもやはり蒸菜にしたい。なので一軒だけ登仁橋巷に残ってたこの店に。
1247(登仁橋巷)浏阳蒸菜
①
②
①牛肉細切りカレー煮
②白身魚の悪魔漬け蒸し
②辛い!
切れ味のシャープな辛味です。
白身魚の身は,極めて淡白。だからこそこの鋭い辛みの刃はぴったんこなんだけど…味蕾をえぐるような辛さです。
あれ?でもこれは…。
これじゃ!この中に入ってた泡菜みたいなのこそ──四半世紀前に悶絶したあの強烈な酸っぱ辛さでした!
「泡辣椒」とか「剁椒」とか言われるものらしい。唐辛子そのものか,唐辛子を効かせまくった水煮の漬物みたいです。種類が多いようなので,以下仮に「漬け唐辛子」と呼んでいきます。
②辛いわけじゃない。いや辛いなんてもんじゃない!
スリランカカレーもびっくり,痛いような衝突感ある辛さです。
こちらも,もちろん唐辛子の量は多いんだけど,酸っぱ辛いという方が近い。成都や重慶の花椒など痺れる調味料はむしろほとんど感じない。貴陽より一回り──8つの辛さの表現を使うなら「酸辣」(酸っぱ辛さ)を増幅させてる。
これに対して先の魚は「糟辣」(漬け唐辛子の辛さ)が強い。つまり「酸っぱ辛い」と言っても漬けた分だけ酸味の深度が異質で…ホント逃げ場所のない湘菜の辛味を,悶絶の涙を滲ませつつ満喫いたしました。
浏阳蒸菜の蒸菜は,数年前までの長沙風ファーストフードとしての「蒸菜」の姿を留めてました。
ただ,実際の視認からもネット上でも,この二文字は料理形態として狭義化されつつあるらしい。ファーストフードの形態としての呼称は,武漢で見た「小碗菜」か,あるいはもう単なる快餐の陳列・保温方法かになりつつあるようでした。──もう間もなくで,「蒸菜」の文字そのものが「一時そんな言い方もあったなあ」という語になって忘却せられていくのでしょう…か?
Googleマップにはない陳家井巷
GM.(経路。ただし推定路は概要)
2周目へ行ってみよう。1321。
南墙湾巷を東行。
1周目と同じ入口です。デパート裏から時計周りだと,どうしてもここを入口にせざるを得ない。
南墙湾巷に入ってすぐを右折北行。
陳家井巷と表示があります。急な登りのある路地。──とメモってます。ただこの裏道は,GM.にはありません。私道っぽくもないのですけど…。
この登りが,後から考えると不気味です。
路地奥でこんな登りがあるということは,この界隈が局所的に高くなってるわけです。路地で高みが部分的なら迂回して延ばせばいいわけですから。
一見行き止まりっぽいのに人通りもある。
学院街≠学院巷
学院街へ出た。1329。左折東行します。
──当時あまり認識してた記憶がないんですけど,後からGM.で見ると,この学院「街」は東西の道。それに対して学院「巷」は南北の道です。どちらも,この写真でもまだチョロチョロしてる学生たちを見込んだ小店が多いけれど,「巷」の方はやや大人向けの店舗が出てて,やはり色彩が異なってます。