《第十次{47}釜山・南海岸》オレンマネ・デジクッパブの日/影島山手(上)

乱脈

影島北部集落[kakaomap航空写真]

の夕暮れに歩いた,影島北部の航空写真が上図です。
 沖縄X※に血の騒がない人でも,何らか異様なものは感じる集落配置だと思います。
※ FASE60-1@deflag.utina3103/■復習:沖縄X手法の確認
 うねうねと,等高線をなぞるように伸びる家並みを,高低差をものともせずに突っ切る坂道。乱雑なようで秩序立っている。
 これが韓国第二の都市の目と鼻の先に,観光的には打ち捨てられたように,ごろんと転がって広がるのです。
 ただ,前章巻末で追ったとおり,ここに誰が,いつ頃住んだのかは皆目分からないままです。

らに登る。寺の西の坂を直登。
 ふと振り返ると──登ったもんです。対岸の釜山,おそらく南埔道辺りの市街が残照に沈むように,幻のごとく霞んでおります。

▲1703坂の上から対岸市街部を遠望

の道に出た。1704。
「上」とこの時呼んでるのは──この界隈の東西道は家並みに沿ってうねうねのたうつ細い路地が基本なんだけど,それじゃ現代生活が出来ないからか,概ね上・中・下に車道が走ってます。釜山市街からのバスを降りたのが中,とこの時は捉えてます。だから「上」はその一本高いところの車道,とご理解ください。
 左折北行。「上」道はJungbok-gil 중복길と書かれてます。でも──これ,まだ上に道が延びてるぞ?
 どうする?まだ登るのか?──1708。意を決し右折,東へ登る。ad(住所表示)はSanjedang-gil 산제당길。

▲1706 Sanjedang-gil 산제당길。通ってる際はもう,登ってるのかどうか分からない感じ。

犬吠

び車道。上の上の道……と言っていいのか?。さすがに左折,車道を辿る。
 犬吠える。
 ad S.J.D.(Sanjedang-gil)のまま。ここから上はもう山しかない。ゆるく下る。
 1713。Jungbok 1-gilという下り道を撮影。

▲1713Jungbok 1-gil

崎に怨みはないのだけれど,長崎もビックリの禍々しい下り坂です。建てこんだ家並みに細い,道かどうか分かりかねる通路が消えてます。さすがに……これは通れるのかどうか不安だぞ?というか,外部の人間が通って問題ない道なのか?
 1715,続いて2gil。

▲1715Jungbok 2-gil

ちらはまた……無機質な道です。アメリカみたいな味わいはある。けど,この道,半分駐車場だぞ?
 1716,3gil。──下の写真ですけど,暗くて見えんがな。でもこれまた禍々しい……。

▲1716Jungbok 3-gil

焼けの眩みに屋根が蕩けて美しい。特徴的なものもちらほら見えます。──今見ても,しかし日本風,と決めつけにくい微妙さです。

海光

▲1718 同3-gil

に着く。一応の目的地です。1721。
 看板には海光寺 해광사とあります。
 お堂はないけど山奥に続く階段。奥の院があるのだろうか……。って,まだ登るつもりなんだろうか,ワシ?

▲1720海光寺 해광사にはさらに奥山への山道

や……こりゃ身体が限界ですわ。登りかけてるアタマを切り替える。これを登ると,帰りのバスが不安になります。
 下ろう。1722。

下降

▲1723下り坂jungbok 4-gil 증복4길

っほ~!
 なかなか絶望的な下り道であります。変電所の坂(長崎最強傾斜坂)も真っ青ですわ,ははは。
 足ガクガクでアタマもラリってきたけど,道の名はjungbok 4-gil 증복4길。長崎よ,この傾斜におののくがいい。
 釜山タワーがすぐ眼下に見えてるのにね。

▲1724jungbok 4-gilのさらに脇道。思わず入りこみたくなる禍々しさです。

道から下は道の名が変わってます。Chamsaem-gil 참샘길,これをさらに下る。1728。
 赤と灰で書かれてた,滑り止めらしい縞模様はなくなりました。確かに常軌を逸した傾斜ではなくなりました。これなら長崎もご安心。

▲1728Chamsaem-gil 참샘길

帰路

732,バス道。煙突のある辺り。
 何とかハングルの行き先表示が読める明るさです。──全州だったか,これが読めなくなると,ハングル読みの遅い人間にはバスが見分けられなくて怖いのです。
 1735,Top Mart前,バス停외나무약국から85路に乗る。降りるのは乗ったのと同じ橋のたもと。
 位置情報を切る。

▲1732バス道辺りから見下ろす釜山市街に沈む夕陽

没直後,刻々彩りを変えゆく多島海。
 手前にはLotte Himartというスーパー。影島側の埋め立ても相当面積に及んでると思われる。
 ギリだったけど諦めなくてよかった。予想を越える坂の町でした。
 けれど──古さの物証は全然拾えなかった。寺町の雰囲気が長崎に似てる,という位でしょうか。
 1756,南浦から地下鉄1号で北へ。この疲れは……今夜は温泉に浸かっといた方がいい。
🚈🚈

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