《第十次{51}釜山・南海岸》オレンマネ・ネジャンクッパブの日/国際市場

十次最終日の半日。
国際市場と西面という観光ルートなのに羊を追って迷走しました。
[前日日計]
支出1400/収入1670▼14[141]
負債 270/-
[前日累計]
利益 -/負債 23
§
→十月二十三日(三)
0716 돌고래 トルゴレ
낙지볶음 ナクチポックム400
0856미양집 ミサンチブ
내장국밥 ネジャンクッパブ 500
1145(西面地下にて)Bakers クロワッサン250(1150)
1900Bakers プレーンスコーン150
新作タルト150
[前日日計]
支出1400/収入1450▼14[142]
負債 23/
利益 27/
[前日累計]
利益 27/負債 –
→十月二十四日(四)


부평 プピョン 富平見ゆ

時間を残すのみ。
 時間がないのは分かってたので,前日,珍しく工程表を事前に作っておりますが──。
0600ネジャンの店→北から侵入→トルゴレ→チェックアウト
0900チャガルチ→西面(コインロッカー投入)→東莱
1000ナクチポックム→西面→Bakers→
1130荷物ピックアップ
1200空港

 0625,モーテルを出発。この時点で出遅れました。
 祭りの後のチョッパル通りの静寂を吸い込みつつ,北へ。昨日,深夜にツッた右足の筋肉疲労はまずまず回復してるようです。

▲0640日本風と思われる家屋

평2길 Bupyeong 2-gil のアーケードへと入る。方向はなお北行。
 日本風,とは言い切れなくてもそれを引き継いだらしき家屋が,ここには相当残ってます。
 0643,アーケードへ。ハングルでは「부평깡통시장」と市場(시장)の名称表示があるけれど──「부평」?さっきから何度も目に触れるハングル2文字です。
 アーケード内の店にも「부평민두」とかバンバン使われてるぞ?
 プピョン?これ何だ?──と当時は不思議がってるこの2文字は「富平」。前章でこの市場からモーテル街辺りとしてご紹介した,草梁倭館の西側拡張部・富平町です。→前章/PIFF広場北の小さな段差/海岸線はどこにあったか?

▲0647ほとんど閉まってる市場

この道もあの道も違うなあ

だ……まだ店はほとんど開いてないなあ。韓国の市場ってどこもこんなに遅起きなのか?──と当時は書いてますけど,おそらく晋州(→《第十次{31}釜山・南海岸》オレンマネ・ソメリクッパブの日/晋州(朝)/実は朝市は終わってる)同様,もうメインラウンドを終えた後でしょう。
 トルゴレのラインを一度過ぎる。
 あらら,もう北の車道が見えてきた。この辺だった記憶だけど?……痕跡もない。
 過去2度ほど行ったネジャンの店をアテにしてたんである。ど……どこだ?

▲0657北側対面の坂道

度車道に出る。対面に大層な階段。そうか,初回のころに登った記憶があるのはこの辺りの坂だろう。本屋や学生が記憶にある。
──この坂は,前章で掘った段差です(前章/大廳路への段差)
Walking qi-yue
653,バス停보수동책방골목 Bosu Book Street。一度西へ動いてみるか。The venti というテイクアウトカフェ店が凄い勢いで増殖してるみたいです。
 ああっ!7時を回ったぞ!右折。증구로 チュング路? ごく緩やかな下りです。ただ,道自体が東側に傾斜してる。
 国際市場のアーケード。素直に左折して入るか。Junggu-ro 48beon-gil중구로──あれ?この道も違うなあ。右折。道はGwangbok-ro 39beon-gil 광복로。
 こりゃあかん。とにかく朝飯にしよう。この場所でそういうことなら──gwangbokro 43beongil 광복로。
0716 돌고래 トルゴレ
낙지볶음 ナクチポックム400

▲ナクチポックムを煮てるとこ

ナクチを喰わずに釜山と言うなかれ!


いう気分でおりますので,常々 순두부백반 スンドゥブチゲに惹かれ続けて通ってきたここだけど,あるというからナクチにしてしまいました。
 すぐ前に入ってた夫婦も……日本人。ここ,昼間はともかく,なぜか朝は日本人だらけになる。不思議だけど記憶するところでもそういうシチュエーションが多いです。

▲ナクチポックムどアップ

在です!ニョクマムの深い辛味!
 ジーンと喉の奥を震撼させるような,発酵唐辛子の辛さです。それほど辛味は強くはなく,むしろ先味では,まったりと,甘いくらいに感じられる。
 これに合わせてあるナクチも白菜もハンペンも……非常に新鮮かつ淡麗な旨味です。
 漬け方そのものは極めて浅い。この新鮮さと唐辛子の深みのギャップ,というか絶妙なマッチングがここの味の面白さです。
 いや久しぶりでした。

▲混ぜ返した段階の金たらい

段差はどこにも書かれない

750,トルゴレからの一直線道。
 G.B.43beon-gil。やはりごく緩い下りです。
 鳩二羽。通りをまっしぐらに飛んで来た。
 ところで──PIFF広場と同じような段差(→前章)を読もうと努力してるんだけど……所々に微妙な段差はある。あるんだけどまばら過ぎて読み取れない。
──国際市場の画像は,「釜山でお昼を」さんが徹底的に詳しく遺してくれてます※。ただ残念なことに,上下の段差についての記述は少ない。
※ 釜山でお昼を/街角の風景
(釜山広域市 中区新昌洞)
URL:http://busan.chu.jp/korea/fukei/sinchn/index.html

▲0753交差点

wangbok-ro 관복로まで来てしまった。0804,やむを得ず西行。
 案内板を見つけました。

日帝時代には西町と呼ばれ,市場ではなかった(略)
国際市場の形が整ったのは,1950年の朝鮮戦争勃発により米軍部隊や日本から運び込まれた品物などが,ここを中心に取引されるようになってからである。国際市場は,1950-1960年代には韓国の物流の中心地であった。

 段差についてはやはり記述がありません。

諦めモードでアメリカの天使

IFF通りに戻ってきました。やはりこの道の南の小さな段差だけが視認できる手掛かりです。これを西へたどる。
 0811,右折。비프광장로PIFF gwangjang-ro 輪っかのT字。西の映画館だった建物にユニクロが入ってる。
 0813。HollysCoffee前のこの段差も構造は古いものだろう。ここの扉付きの路地の中にもやはり三段の階段(前章参照)。

▲Angel in USの暗証番号付きトイレ

めモードに入ってきました。
0830Angel in US Coffee
アメリカーノ
 腰を据えて調べる気でカップの前に座ったものの……少し検索しても分からない。このラインは,おそらく昔,どこかの時代の海岸線だと感じるんだけど。

▲レシートに書いてある暗証番号──定期変更されてると思うから載せちゃえ!

미양집 ミサンチブの
내장국밥 ネジャンクッパブ

ngelを出て,モーテルに引き揚げる道で,北にふと目をやる。
 一本西か!
 ネジャンの店がアーケード通りにある記憶はありました。でも富平町のアーケードは2本あるんだ!
 急ぎ,再び北上。0855,角地,ここだ!間違いない。
 開店すぐか,ひょっとしたら前かも,という風情でしたけど──飯は出してくれるという。
0856 미양집 ミサンチブ
내장국밥 ネジャンクッパブ 500

▲ようやく見つけたネジャンクッパブ

所はBupxeong 1-gilでした。この「ネジャン・ジュセヨ」と頼んだら出てくるメニューは,壁の表示では「미(ミル)양(ルヤン)집(たく)」とあります。
 8千wのものには섞어と따로のクッパブがある。どちらも全く未知です。따로は내장따로と섞어따로という9千wのバリエーションがさらにある。──見つけはしたけど,韓国語の分からないワシには謎の深い店なのでした。

▲ネジャンどアップ

ぎ過ぎたこの日,ネジャンのお味については全く記録してません。
 ただ,とにかく濃ゆいのです。脂が浮いてる感じはしないのに,肉汁というのでもない。脂身そのものが汁になってるような,訳の分からない濃さ。ハングル表記が分からないから調べようもないんですけど。

▲0914同クッパ状態

国際市場の継ぐ多相

路,以下2枚の写真を撮ってます。だからこんなアーケードが,미양집 ミサンチブのある方のアーケードです。
「お昼を」の写真集で特定することもできそうですけど──その作業は止めておきます。次回のワシも迷うだろうから,皆さんもさ迷って下さい。それが国際市場だと思うので。

▲0931賑わいつつある市場

だ──このアーケード界隈の昔の住宅地図を見ると,かなり多相な構成です。

富平町市場(現・二本アーケード)辺りの昭和初期住宅地図

 東(図左方向)には「公設市場」と書かれたブロックがあるし,基本の筆の方向が斜めなのも面白い。
 何より,中央部にある,他と比べてはっきりとドットの小さい筆の区画。これは一体何で,今どういう状態になっている場所なのでしょうか?

▲0931ハンドトラック一つ

956,モーテル部屋に帰り荷物を担ぐと,掃除をしてる,無茶ええ笑顔のオバハンに見送られました。
 このモーテルは良かった。HDMLは流石にダメだったんだけど,Wifiは完璧でした。
 出口の煉瓦露出に再び向き合う。未練を残しつつ,路地を後にいたします。

「《第十次{51}釜山・南海岸》オレンマネ・ネジャンクッパブの日/国際市場」への2件のフィードバック

  1. Thank you for your sharing. I am worried that I lack creative ideas. It is your article that makes me full of hope. Thank you. But, I have a question, can you help me?

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