001-4帰投\安中\群馬県


▲宿泊室。壁に貼ってあるマニュアルに厳に従うよう指示あり。最終日には寝具を畳んでシーツを折って,と手順通りに部屋を整え,0850までに鍵をカウンターまで返却のこと。

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【復路】(5日目,研修所送迎バス)

→行程:行きと同じ
ですが,土地勘が
あるんでまるで
別の車窓でした。

300定刻,研修所発。地元群馬の研修生のみ玄関に残る。
 バスは入口から右折西行,西の十字路をさらに右折北行し,予想通り高架を下る形で北の車道に接続しました。
 県道216に合流して右折東行,少し走ってセブンイレブンの向こう側の半T字を左折北行。ちなみにここから南へ突っ切る道は,九十九川の手前で行きどまる細道。
 あとは右手東方に北野寺,ゴルフ場を見て広田交差点へ。この交差点を直進すると安中榛名駅。この辺りまで来ると道はうねるが無駄なほど広幅になります。

中国の新市街みたいな寒々しさ。

 駅で見た看板では,周囲は「安中市秋間みのりが丘」と名付けられた開発エリア。戸数は非常に疎らながら,区画だけはキレイに整地されてる。
 駅前ロータリーのバス停からは,町中で見た黄色いミニバスが出てる。間隔は1時間に1本かそれに近く,おそらく発車時間を新幹線の到着に合わせてあるのだろう。碓永病院を経由して磯部駅までを結んでる。


▲安中榛名駅を南東方向から


▲安中榛名駅,南正面からロータリー越し

に入ると正面10mほどで改札。

 右に待合室。──これだけ見ると,まさに在来線の田舎駅です。
 これは…凄い!
 確かに鉄ちゃん垂涎の駅でしょう(※アンサイクロペディア)。
 左には商店2店と観光案内所と一応書かれたデスクがある。商店には土産物類が若干あり。若干というのは購入予測が少ないためらしく,研修生の何人かが買うと一気に売り切れになった。たむらやスーパーになかった濡れ煎餅(500円也)がなぜかここにはあり,(安中産ではないけれど)つい購入。
 観光案内で古墳の所在を聞いてみたけど,どうも地元ボランティアの方なのか,そんなのあったっけ的なので,安中の観光マップ(安中市HP/DL可※※)を一応頂く。


▲安中榛名駅前の観光マップ(上が南)


▲安中榛名駅前の観光名所リスト。磯部温泉のほか,秋間梅林,碓永関跡が挙げられてる。

便は2時間後

との電光表示が出てるホームから,14時過ぎに乗車。──「24本列車があるのが分かりました」と改札前に小学生の作文が掲示されてたけど,片方向12便は朝夕の通勤タイムに多いから,昼間はこんな便数になる。
 だからホームは9割がた研修生である。車内に乗る時も,この駅でこんなに人が乗ってくるのが目を引いたらしい。「え?何かあったの?」とヒソヒソ声に車内が割と騒然としております。


▲帰路の安中榛名駅ホーム

幹線車内にあったトランヴェールという車内誌が,たまたま「古代群馬」を特集してた。名残を惜しみつつ読むと──なるほど,と何となく合点がいった。
 これによると,高崎駅に表示の多かった上野三碑(※※※高崎市HP)だけでなく,未調査の古墳が散在する土地らしい。安中市内のものの紹介記事はなかったけれど,榛名山,つまり安中榛名駅の北の山は火山で(だから温泉が出るわけだけれど),高崎の北,榛名山からは東麓に当たる渋川市には日本のポンペイと言われる金井遺跡群がある。ここの発掘結果(※※※※群馬県HP)は2017年5月に発表されたばかり。
 ただ,どうも学術的にはまだこれから調査が入る気配です。
 移住者を募集中で通勤用ベットタウンとして売り出し中の土地でありながら,実は謎の深い土地らしいんである。
 新編「やまと」編はいつどの土地の話から始めるか,迷ってたんですが──この土地のジワジワ来る感じにはクラッときてしまったわけです。

アンサイクロペディア/安中榛名駅
※※安中市HP/観光パンフレットダウンロード
※※※高崎市HP/上野三碑
※※※※群馬県HP/金井下新田遺跡に関する報道提供資料/金井下新田遺跡で古墳時代の地域首長の政治・祭祀拠点を発見

稿】勉学編

 う~ん。読み返すとヤバいな。
 このまま終わると,あたかも研修名目でたっぷり遊んでたのがバレてような誤解を生んでしまう恐れがある。
 遊んだ記録をこれだけ掲出しといて,その心配はとっくに手遅れでは?という見方もあろうが,弁解の努力も多少はしつつ,後継への情報提供とさせて頂きます。

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勉学編:月曜日

長あいさつの冒頭で直近災害に言及。自己紹介ではとりあえず御礼申し上げました。
 一斑だったのでとりあえず当番。班内割り振りの上,5分前の全員集合の電話連絡を入れる。講義後はいつするのかとかどうも明瞭でないけれど,要するに──講師は研修生が能動的にお呼びして始めて来られるもの,という整理なんだろうか?

一講目。講師は有川さん…ってあの有川さん?
 言葉的に流暢ではないけれどなかなか本格的な最前線議論。まさに学者らしい,

アカデミックなムードの講義

で,個人的にはものすごく噛みごたえのある講義でした。

室後部ロッカーの自番号がなぜか使われてしまってた。事務の方に相談すると,空き番号の35番の使用が許可される。
 有川テキストだけ部屋へ。でも,情報交換会で名簿と名刺は必要だな?後で取りに帰ると,教室は鍵がかからずがら空き状態。あまりモノは置かない方がいい。
 1645。部屋界隈を探索。喫煙室,洗濯室(洗濯機8,乾燥機同数),トイレが目の前。風呂はまだ確認してない。
 室内はデスクや電源は揃ってる。テレビはもちろんないが。トイレは外だけと,洗面台はある,いわばヨーロッパスタイル。

煙者の合意としては,18時の情報交換会にはカッターシャツのまま着替えずに行くことに。結果,私服比は2割ほど。
 情報交換会に,各県の半数ほどは手土産を持ち寄る(任意の懇親会を含むと9割がた)。特に二次会には土産だけでツマミになるほど。
 同県の参加者と手土産の持参を調整した方がフェア。酒類を持ってくるところもあるので,地元銘酒など最良では?
 あるいは…温めを借りれるなら冷凍の地元粉モンという荒業も?

勉学編:火曜日

濯機使用は朝が混んでなくてよい。非常識でない7時投入でも,朝食を挟んで8時には乾燥機まで終わる。9時の講義開始まで余裕で対応可。
 浴場も,シャワーのみとされているけれど,朝も湯船に湯も入ったままで空いてる。結果,朝飯前には必ず一風呂浴びてました。(レジオネラ菌が…という声もあったけど)
 早朝,部屋の前の廊下を横切るゴキブリを発見。喫煙室で報告すると,ゲジゲジが部屋に出たとの情報も。北海道の方には珍しがられた。同地にはゴキブリがいないそうである。

の始業までは割と時間をもて余す。なので,この時間は大抵真面目に予習復習してました。講義のテキストは本気で復習すると,スマホで調べきれないほど深いネタが数知れずある。「会計法精解」だけは持って行ってたけど,これは正解でした。
 書籍と言えば,配布資料の適化法と証明規則の最新巻はお持ち帰り可。財政小六法はさすがに返却とのことでした。──実は証明規則の古い版を持って行ったので損した気分です。
※「以前はくれなかった」という情報もあったので,今後も頂けるかどうかは微妙(H29版が出たばかりだから特別だったという説も)。

900,第二講義。今度は会検現職の方。
 実例と最新研究分野の説明が多く,よく読むと有用。質問項目のディスカッション(15分)後,班別の質問にご回答いただく時間が30分取られる。回答はややはぐらかしが多いものの,こちらもよく聞くと重要なものあり。
 1100,第三講,総務省から交付税など財政全般説明。
 国費の実務に触るものは少ないけれど,大状況としては,

最新の研究会資料など傑出したものが多い。

 国費的には国家財政全体の中での位置の認識には有用な説明。

の食堂は12時間際は混む。少し時間をずらして20分頃に席につく。
 一階ロビーに降りるとヤクルトさんが来られてました。ここで毎日?と訊くと,週一,火曜昼のみ販売とのこと。そりゃそうだろな。黒酢購入。
 講義後の1706から初回自転車行

勉学編:水曜日

から喫煙室は,誰とは言わないけれど「実は」と以前経験された会検時の話で満ちる。しかし今日からは会検所属の講師ばかり,どうなることやら。
 今朝も曇天,初日のような見渡す限りの山並みはなかなか見えない。

学としてはこの日の講義が,深度として

最も事務改善や見直しには直結

しました。
 どちらも会検法規担当の方が講師。午前は会計法,午後一は証明規則を中心にした法規構造の説明。H29証明規則改正の内容すら押さえてなかった我が県としては,「そうだったのか!」「こういう仕組みだったのか、」という目からうろこの内容。何より当面,木金の演習でも頻出する内容です。
 1711,やや遅くなったけど自転車行2回目に出発。


▲三日目最後の講義は見学。研修所東側の実地検査用訓練施設。要するに色んな手抜き施工の実例集です。新人会検職員がここでイメトレしてるのかと思うと…やや鳥肌。


▲地方の事務屋にはやや縁遠いけれど,公共分野では身近な世界。個人的には稀有な体験でした。

勉学編:木曜日

れたぞ!山並みはくっきり。
 演習初日の本日は,午前は一問一答的な試験問題形式。◯×問題です。矢つぎ早(10問ずつ)に出題→回答→班別協議→答え合わせと続いてくので,なかなか息つく暇もない。回答はランダムに当たるからうかうかしとれんし。──しかし内容が証明事務の実務そのものだから,事務には直結。

一問ごとに会検講師の答えに「ええ~!?」とどよめき

が上がる。
 例えば卑近なとこでは証拠書類の枚数カウント。1枚の台紙に2枚レシートが貼ってあったら2枚カウント,という講師の解説に「前からそうしてる」派から「うちでは物差しで測ってる」派まで異論が続出(もちろん密かにですけど)。

後は2問の総合問題を,個室に移動して班別協議。パソコン(一太郎のみ)で答えを作って最終日に発表という流れ。ここでも同じく議論伯仲,法律に強い方,実務経験のある方と違う立場から様々な意見が出る。
 ちなみに出題分野は,①警察物品の管理と②債権管理の手法。昨年も同じらしいけれど,細部は微妙に変わってきてるようです。
 1702,自転車行3回目

勉学編:金曜日

う~!頭痛がヒドい!
 最終夜の昨夜は,自分で買い出してきた泡盛やら新たに入ったワインやらをガンガンやってしまった。朝起きると,右手の平に火傷のような水ぶくれが出来てたんだけど…どこでどうなったものやら全く記憶がございません。
 0829,マニュアル通りに部屋を整頓して部屋を退去,鍵をカウンターに返却。

習は昨日も今日も,

会検から模範解答が配布

されました。これは一種の行政実例に準ずるような扱いができそう。
 最終講義のラストでは,情報交換会で打合せ済だった警察式あいさつも成功。会検の講師の目はまん丸,思わず吹き出しかけたけども,ここで吹き出すと我が県の滅亡を招きかねないので必死に堪えたのである。

145,閉講式。予想以上の厳粛な雰囲気で,ここで受講証の賞状も各自に授与される。バス発車までは時間があるし,荷物はまだパッキングし終わらない方がいい。
 1152,階段室の上階より「落としま~す」の声とともにシーツの塊が降ってくる。
 1200。ラス食はビビンバ。かなり各国料理ほかバリエーションある飯が出る。ちなみに昨夜は昭和カレーという,これまたジワジワくるメニュー。
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ーん。
 真面目に研修してた証拠作り,という所期の目的から大きく外れたような気がする。気がするどころか,遊んでた疑惑をますます強めただけような気もする。
 ただまあ,先行者からは,正直嫌々行く的な研修と聞いてたんですけど,参加する価値は十分ある濃い企画だったのでした。…と締めとけば少しはマシかな?

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