外伝17-076 泉城に八角嗅ぐや水の国／启明街～西城根街

～～～～～(m–)m～～～～～(m–)m～～～～～(m–)m本編の行程：Googleマップ(経路)～～～～～(m–)m～～～～～(m–)m～～～～～(m–)m

▲高都司巷の福の門

天主堂南西角のＬ字にあった掲示板には，启明街にある７つの泉が示してありました。
「35号 启福泉
　41号 启禄泉
　41号 无名泉
　47号 启寿泉
　49号 華家井
　87号 启喜泉
　101号 无名泉」

よーし今夜はカレーだよ！

▲伝統的なような現代的なような…でも観光を意識してない普通の風情が好ましい。

启明街の「启」字は，「皇后」の「后」とは違う字らしい。調べると「スタート」の意味で，「啓」の異体字か簡体字と見える。
　この启明街，百度地図でもヒットしない。まだ先だろうか？と看板の指す通りに北行すると…

▲「大利大吉 今晩吃串」──嬉しい楽しい，よーし今夜はカレーだよ！みたいな？

あれ？
　1333，朝の双忠泉通過。ここに73号と番号がある。ということは？
　高都司巷イコール启明街なの？
　住所表示からどうも違和感を感じて，立ち止まって考える。

南に消えた無名井戸

▲路地を探すけど，どれも立ち消えてる。

今，調べてみても启明街という地名しか出て来ない。
　どうやら，さっき付してあった番号は启明街●号という番地みたいなものらしい。番号は北が若く，南が多い。ということは？

▲もう一つ，家屋の門から覗きこむ。どうも元々は道だったような雰囲気だけど？

「１01」というのは，泉城路北の建物が建ってる辺りになる。Ｌ字の南です。
　つまり，かつての启明街は南が消えてしまった。店舗に埋もれた区画に「101号 无名泉」はある。「87号 启喜泉」がさっきの天主堂脇らしい。
　ではあと５つ，40番台のエリアを目指そう。
※ 天天快報/藏在闹市里的济南老街巷—启明街(中国語ですけど凄い写真多し)

西城根街のＵターン：北に何がある？

▲唯一見つけれた華家井らしき井戸

泉を見つけれないまま…え？行き止まり？
　49号と番号の出てる道からは，西へ抜けるしかなかった。

▲華家井の時間制限表示

なぜかそのポイントで，華家井だけは見つかった。ここには井戸名と一緒に…時間制限の表示？利用時間が決まってるの？

▲西城根街の脇道。いい雰囲気だけど，これも家の門に消えてる。

１348，西城根街。
　これも北への道はないみたい。つまりＵターンする形で道が続いてる。北に何があるんだ？
　やむなく南行。

趵突泉北路の…ある意味絶景

▲西城根街。やや整備された広目の道ですけど，ところどころに…

▲やはり苔むした家屋が現れます。

１352。出れた…。
　道の名前は分からないけど，場末っぽい食堂が並ぶ，面白い雰囲気の通りから，趵突泉北路に出る。

▲やっと現れた西への細道。地図上もこの道しか出口がなかった。

西対面に石橋，その向こうは公園でしょうか。
　もう泉城路の方が近いけど…さっきの北側がどうなっていたのか確認したい。予定通りにバス停大明湖西南門を目指し北行すると…

▲西の祠から西の市内方向を望見

１358。これは凄まじい。
　さっきの道の界隈は，西側にずらり，たっぷり３ブロック分，北側が完全に改装工事中でした。
　この区画は，南側を塞がれた上に，北側が今完全に別世界に変わりつつある。抜け道くらい作ってもいいもんだけど，全くの袋小路状態で。これは，計画的に老街の窒息を意図してるとしか思えない。
　先のプログに散らされた記述が甦ります。この区画は，数年を待たず消えていく老城の最奥部。もう一度見ることは，まず，ないのでしょう。

「随着城市的不断发展，省会济南正变得越来越高，越来越潮。」
──都市は不断の発展を遂げる。省都济南の変化は益々激しく，新しくなっていく。
「启明街，胡同里的老砖墙、旧门牌，甚至墙头上的一株家草都能勾起老济南人对过往岁月的感念。」
──启明街の路地の古い煉瓦の壁，門構え，甍に生えた草は，济南人に過ぎ去った歳月の感慨を呼び起こす。