外伝17-074 泉城に八角嗅ぐや水の国／県西街～省府再び

～～～～～(m–)m～～～～～(m–)m～～～～～(m–)m本編の行程：Googleマップ(経路)～～～～～(m–)m～～～～～(m–)m～～～～～(m–)m

▲COSTAのWiFiには登録なしに繋がった！

南门大街北段俗称舜庙街

西北方面だな。
　午前中に歩いた感じと地図の情報から辺りをつける。
　济南には鼓楼も鐘楼も見当たらない。でも，世茂を南西角に置く，ここ(→GM.)，東西の泉城路と南北の県西街-舜井街の交差点が城域の中心と見るべきだろう。
　ここから西北のブロックに，再突入すべきだと思う。

▲COSTAのWiFiで老城西半分の百度地図を見ながら再検討

芙蓉路と県西巷が挟んでる南北に長い帯状のエリアには，方形の池が見える(→GM.)。これは間違いなく内城で，かつての中心点でしょう。
　西安その他の多くの町のように，この点の東西南北には現代の車道をどーん！と建設する選択を，济南は取らなかった。
　泉城路は旧内城を南に外す形で，現代の市街地を形成した。東西には，西に外した芙蓉路は文化街となり，東へかわした県西巷は車道になった。
　だからおそらくこの南はあまり居住区として充実してない。北は，京都に似て，東半分(左京)が富裕層の，西(右京)は庶民の居住区，と見える。
　庶民の居住区がこの位古い状態で残ってるのは，やはり稀だと思う。
　ならば…北西ブロックでしょ？

▲泉城路を西へ

西へガンガン歩いて，距離を稼ぐ。
　1219，舜井路またぐ。──「舜」？古代皇帝名か？
　と…この時はメモだけして通り過ぎてます。後で調べると，「舜井路」について次の記事が見つかりました。

「舜井位于过去的南门大街的舜庙中，南门大街北段俗称舜庙街，现今统称为舜井街。相传四千年前，大舜后母与弟骗大舜挖井，落井下石，舜因井下有岩洞而得救」
「在古代，南门里大街、舜井街、县西巷、钟楼寺街一线是贯穿济南古城区南北的惟一主干道。而原存于舜井附近的舜祠（舜皇庙）和迎祥宫被称为”府城胜处”。」
※ 山东频道/【老济南】千年历史的老街——舜井街(中国語)

千年历史的老街(少しだけ真相編)

▲泉城路の歩道橋にて

道ゆく人たちの服装はばらばら。わしと同じTシャツ姿から，早くもコート羽織った人までいる。
　いや，確かに要るかも。少し肌寒くなってきた。
　1223，天地坛街越える。貴和賜物中心前で泉城路を北へ渡る。あ，この泉城路の歩道って石畳なんだな。

「井」の文字に勘が働いてれば気付けたはずですけど──
　前掲プログの話に戻ります。先の推論は，次の点が違ってました。
①「钟楼」はかつて存在した。それは県西巷の北のどこかにあった。
②南门里大街-舜井街-县西巷-钟楼寺街の南北ラインは，内城を避けたものではなく「是贯穿济南古城区南北的惟一主干道」，つまり古代から南北の幹道だった。
③舜井街には南門近くに「舜廟」という宗教施設があったことに由来。だからおそらくこの南北の道は，南の精神的中心と北の政治的中心を繋いでいた。
──と，実はこの南北ラインが济南最古の町だったと推察されるのです。ああっしまった！

▲シェア自転車の列と往来

事のついでにですけど，この「舜井」の由来も，中国らしくて怖くて良い。
　舜の父親の再婚相手には連れ子がいて，父母とも舜の殺害を何度も実行した。その一つが，井戸に落として上から石を投げ込む作戦で，舜は横穴から辛うじて脱出。それがこの井戸だったそうな。めでたしめでたし。
※ wiki/舜(日本語)

芙蓉街の甘栗と熊さん

▲華典大厦西の裏道

華典大厦西の道が魅力的なんでちょっと北行してみる。1229。
　あ？ここ東西に裏道があるのか！
　西行。

▲韓国みたいな現代的な店並みです。

▲「芙蓉甘栗」に人だかり。えっ？芙蓉？

何と芙蓉街，つまり朝の文化街に出た。
　南行して泉城路へ戻る。

▲昼間の芙蓉街。济南で見た最も華やかな通りでした。

▲ところどころ古い家並みも見えるのに，ちゃんと繁華街。

▲熊さんと並んで？？

西への脱出路に偽りの平和

目標にしてた济南時光海体験広場という謎の施設は大工事中。でもこの東の，赤地に黄文字で紅尚坊とある通りへ右折北行して入る。
「泉城路商業街城市管理監察中隊」と表札のある建物。その隊員って…何しとんねん毎日？？
　とか心中で突っ込んでたら，道は行き止まり。やむ無くお祭り通りへ戻る。
　あら？あらら？西へ出られん！これはひょっとして…。

▲泉城路にて。どれが銅像か分からん！

▲文化街の雑踏に家族連れ

▲あ，ここにも路地が…と西へ入り込むと，やはり行き止まり。

ひょっとした。西への唯一の道は，今朝通った山東省人大の府前路。
　やむなくここを西行。
　道端の小店にて瓶詰めで売られてるのが「老酸奶」らしい。10元。どこかで買えんかな。
　しかし，ここの人代(人民代表大会)の建物ってちょっとしたお城だね。

▲すみません。思わず撮ってしまった「偽りの平和」。どこで売ってんだ，欲しいぞ！