《第十次{42}釜山・南海岸》オレンマネ・デジクッパブの日/釜驛&砂市&大学

高所恐怖でないならば

▲未来的だけど助けてくれえ──な橋

メな橋です,これは,高所恐怖な人間には。
 西側へ素直に,元来た道を引き返すよりはと,南へ直接橋を渡って帰ろうとしたのです。手前から見ると……ほほう,これまた未来的な造りですな,結構結構。
 でも未来的過ぎました。位置と高低差を考えれば想像ついても良かったんですけど……下は高速道路。眼下数十mを車両がビュンビュン飛ばすのが,未来的なので(?)橋の歩道下にくっきり見えてしまいます。──実は写真も撮ったんですけど,恐怖にブレて使えませんでした……。
 という訳で,倭城だけ行くならこのルートが一番近いです。あなたが高所恐怖症でないならば。
 血の気の引いた足を運ぶ公園で,爺様たちが5人,体力作りか何かの機械でガチャガチャやっておられました。

▲0824延々続く坂道

から東へは急降下坂が伸びてました。つまり徳川北東角のモーテル街から,筋を間違わなければまっすぐ北へ向かうだけのお手頃倭城です。
 町へ降りる。0819急坂。まっすぐだけど微妙なブレがあり,古い道の匂いがあります。Mandek-daero 27beon-gil。
 0828,モーテル街との交点にはGSがあります。右折南行,宿へ。

クリームを後に釜山驛へ

▲クリームのエレベーター一階登り口

イチのお散歩のはずがかなり遅くなってしまったぞ。0852,クリーム(モーテル)退去。
 0901,3号で8駅,蓮山 연산へ。ここの乗り換えルートでいつもDream(カフェ)に惹かれるんだけど……今朝もアメリカーノし損なう。
 0921,1号でさらに10駅,釜山驛へ。先にどっちかで食おう。午後の日程が詰まるけど…この2店は捨て難い!
 しかし今日は何なんだ?凄い混雑。出勤という感じもないけれど。
 0946,釜山駅下車。そして朝飯へ急ぐ!

~~~~~(m–)m十次釜山
本編
~~~~~(m–)m

▲デジクッパブ初飯にして最高峰!

からホントに開いてる!ドアの表示をよく見ると,0800開店2130閉店とちゃんと書いてある!!早朝デジでコラーゲン補給とは,なかなか優れものですね!
0952ポンジョンデジクッパブ 본전돼지국밥
デジクッパブ400

味噌豚骨に酔うべし

▲白濁に溶けゆく味噌!

憶と違わずスープには一口でベロベロに酔います。豚骨スープと言えばそれだけなんだけど夢うつつになるような上質な軽みがある。
 キムチもどちらも旨い。品数はやや質素なんだけど特にあの韮みたいな草,あれを初めてホントに旨いと思った。ゴマ油の作用だろうか。

▲デジそのものが旨い!

憶と異なり,豚肉自体が無茶苦茶に旨い!茹でてあるだけだと思うから品質なんじゃないだろか?
 そしてこれは記憶以上に──味噌が最高!味噌豚骨と言えばやはりそれまで。豚骨も味噌も味覚というより香りとして核融合し,これが嘆息するような美味を作ってる。
 日本人が二組入ってきた。やはりここは観光地色ではある。
 ……とたっぷり堪能した結果,また大田名家(サムゲタン)に行き損なった!
 地下鉄に降りる駅前広場にて,一人突っ立ち腰に腕をやり,全くいない聴衆にも関わらず演説し続けるサングラスの親父に感心する。

▲グランドモーテルの室内給水器付きのお部屋

早常宿エリア,チャガルチの小さなモーテル街 Wangbok-ro 16beon-gilへ。
 1056,グランドモーテル 그랜드入居。この宿自体は初めてです。30千w。大きい部屋だと40というけど,開水(沸騰熱水)もあるしここで十分です。
 この16beon-gilのモーテル,かなり数をこなしてきました。全店制覇する日も遠くはあるまい,ワハハハハ!(?)
※ 標題にした「砂市」はチャガルチの中国語訳です。「チャガルチ」そのものが砂利を意味することから作られた漢訳。

グイと出てきた赤い皿

▲1102チャガルチから折り返しがてら,路端にて。

おっ!開店時間を回ったがな!
 1104,チャガルチ자갈치から1号で急ぎ北へ折り返すと,その車内に──出た~!釜山名物車内物売り。スマホの台みたいなもんらしく,売り物は進化してるっぽい。
 2千wだけどこれを結構買う客がいる。この小金買い物感がポイントなんだろうか。既にこの車両で3人が購入しました。つまり売り手が異常なんじゃなく,買い手が割とこの行商文化を受容してるんである。そのことは,釜山が海人に起源を持つことの結構大きな文化的痕跡なのかもしれないのです(巻末まとめ参照)。
 といった辺りに気を取られてると,もう地下鉄は地上に出てた。結構速い。東莱 トンレ 동래。
 1137,釜山大 プサンデ Pusan Nat’l Uni. 부산대。過去二回の釜山で忘れられないあの膳へと足早に急ぐ!

▲店の店頭の品の良さで,迷うこともありませんでした。

148 정성시당 チンサンシッタン チンサン食堂
김지찝 キムチチブ 500
 チャガルチから50分で席につけました。平日ゆえか,まだ満席じゃなかったけど,それでも正午を回ると待ちが出てくるようでした。
 下の写真は,キムチチブ本体の来る前の写真を第一段で撮ろうとしたところへ,お姉さんの腕がグイと出てきた,という失敗ながらも感動的一枚です。

▲キムチチブの皿がぐいと出る

端正なお膳も宜しい でもキムチチブも……

憶※通り!!
 酸味が麻薬のように素晴らしい。最初は激味に感じられるけど,柑橘類と同じでこれに舌が慣れた辺りから,脳が絶妙の酸味に溶けていきます。
 牛肉の固まりにもそれが染み渡ってる。だからそちらも凄いんだけど,ここはあくまでキムチの,おそらく古漬けの味わいが主菜です。
※ 外伝02-8부산대:《第八次最終日in Pusan》キムチチブの日

▲キムチチブの絶酸っぱいキムチ部分

れど今回は,ここのお膳に天凰と同じ「節操」のようなものを感じ,その美しさにも酔いました。
 最初の一枚で撮ろうとしたのは,激しいインパクトのキムチチブが来る前の,沢庵とコンナムル(豆もやし)スープとナムルだけの端正な膳です。
──以前は皿数が多ければ「凄~い」と観光客みたいな感激を覚えてたけど,今はむしろ最小限の皿数で完成してる膳を称賛したい気分もある(でもキムチチブも食べたいけど)。
 それでまたこのコンナムルが……これまでのワシのモヤシ食い史上最高の旨さでした。ゴマ油で和える,というより,すりゴマがまぶしてある,というような感じです。豆豆しさよりも爽やかさを感じさせるモヤシ味なのです。

▲超絶コンナムル

성시당 チンサン食堂のメニューは少ない。サイドを除けば基本,三種しかない。キムチチブの他は
김지전골 キムチチョンゴル
며실루지기 ミョンシルルチギ
この3つが,やはり端正な文字で壁に掲げてあるだけです。
 量的には2人で来て他のメニューと一緒に食べるパターンの客が多く,おそらくそういう食べ方を標準に作ってる。──そこを「いやあ,外人なんですう」みたいな雰囲気で無理矢理キムチチブ食ってるのがワシなんですけど……
1222 COMPOSE COFFEE
アメリカーノ2.5千w
 いかん,やっぱりこの食堂の後は休憩が必要です。シビれてるからです,舌も食感も。

□参考まとめ:これまでの海人と行商の関係データ

§ 車両に乗り込む行商は,最近まで残った例として,松浦鉄道のものがある。

§ 中国由来として考えられる起源には,福清人の行商がありうる。

§ 日本海人由来だとすると,瀬戸内海の沖ウロや西九州のイサバヤに起源を求めうる。

「広い銀河だ。いつだって、どこかの誰かが探してるぜ…密輸業者を」byハン・ソロ

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