外伝17-075 泉城に八角嗅ぐや水の国／省府～将軍廟街

～～～～～(m–)m～～～～～(m–)m～～～～～(m–)m本編の行程：Googleマップ(経路)～～～～～(m–)m～～～～～(m–)m～～～～～(m–)m

▲再び省府前

お城のようなこの建物は，省府街の北に聳え立つ山東省人民政府。南にはやはり同省人民代表大会の建物があり，さながらビルの谷間を進みます。

コネタ集in济南官庁街

▲くまもん！

左折南行した省府前街は，だから官庁街のはずなんだけど。
「熊本屋」と号するこんな店がありました。おまけにそのショーケースには──こいつ！
　漢族圏で累乗的に熱狂の度を高めつつあるこの獣，中国語で「熊本熊」（ション・ベン・ション）と表記されることが多い。
　最近，「酷MA萌」（クマモン）を正式名として普及させたい熊本県当局が「偽名」を問題視しつつあるという。
　そりゃ自治体名を勝手に流行らされてもなあ…と気持ちは分かるけど，まあ，おそらくもう手遅れ。

※ with news/くまモン、中国での悩みが深刻……「名前覚えてもらえない！」
※ 百度百科/熊本熊(中国語)
※ 微博/熊本熊表情包(中国語)

▲欲張りな組織。さらによく読めば…真ん中の２つの組織は，仕事がどう違うのか想像し辛い。

省府前街を南行しながら色々見つかったのでコネタ続きになりましたけど…。最初の右折路を西行。人民武装部前通過。中国郵政。
　あ，ここです。やっとです。

将軍廟街の激走野郎

▲将軍廟街への入口辺り

１310，将軍廟街に西行して入る。
　このライン，省府前街の一つ西，鞭指巷から西が一気に老城っぽくなるようです。

▲再びこういう家屋が現れ始めました。

▲側道ラインはあるけれど道はもう裏道ムード

朝通った路地群の雰囲気に，すっかり戻ってきました。
　あ，ここは？
　午前中にあえて避けたはずの天主堂，その南正面に来てしまったようです。「しまった」と言いながら，不覚にも写真撮っちゃってます。1317。

▲午前に西を通った教会の南面に来た。

▲中国名物・曲がり角でも激走バイク

Ｌ字になって将軍廟街は途絶え──おおっと！！
　突然飛び出すバイク，というかそのスピードでよく突っ込んで来るな。感心感心。
　曲がった道は朝来た高都司巷らしい。Ｌ字の辺りに掲示板。これによると，高都司巷の先は启明街となり，ここに７つの泉があるらしい。
　なら…これを目指してみるか。

■小レポ：舜と济南

[ピンイン]shun4
[意味]①むくげ（木槿）。アオイ科の落葉低木。 ②古代の伝説上の聖天子の名。
「舜_济南」で検索すると，物凄い数のヒットがある。会社，ホテル，学校，地名，とにかく济南人が古代の伝説上の天子「舜」をこの土地に由緒あるものと信じている度合いは半端じゃないことは分かる。
　一方で，それだけの記述の中に，根拠はほとんど出て来ない。あえて引かれるのは次の点らしい。
①舜井の他，「舜」名が多い。
(この字を用いた企業名は1500あるという。)
②「史記」の記述「舜耕历(歴)山」(舜は歴山で耕作した)とある「歴山」は，济南の千佛山(→GM.)のこと。清代の「古今图书(図書)集成」に「歴山」は济南にあると書いてある。
──①は原因と結果が混同してるし，②は史料とは言い難いほど出典の時代が違う。
　ではなぜ「舜文化是济南文化的灵魂」(舜文化は济南文化の魂である)とまで書かれるほど，この土地に根付いてしまってるのかは…分からない。
　ただ，地理的には，殷周以前の国家モデルが山東辺りから出た事は否定しにくい。竜山文化の遺跡も，商代のも出てる。

「济南的山泉湖河处处都与大舜、大舜文化有关，故而迟至唐代开始，济南就有“舜城”雅号。
除了以“舜”字命名的小区、学校外，三大名胜里也与舜有着割舍不断的关系，还有近1500家注册企业字号中带有“舜”字。济南人说，大舜是济南最好的城市名片，舜文化是济南文化的灵魂。」
「《史记》中记载，“舜耕历山，渔雷泽，陶河滨，作什器于寿丘”。文中的“历山”即坐落在济南的千佛山。虽然历史学界对“历山”的具体位置还有不同观点，但众多古籍中，包括欧阳修、曾巩等都认为舜耕的历山就在济南。康熙时期开始编纂、雍正时期成书的《古今图书集成》指明历山就在济南。」
※ 騰訊岡/认识济南，从舜开始