(@_74_@) 第三日@台湾/再六訪 青山番遥/中崙市場(@_74_@)

~~~~~(m–)m中崙市場編~~~~~(m–)m
~(m–)m 本編の行程 m(–m)~
Googleマップ(経路)

静寂の南京東路を行く

崙市場へ向かってみる。
 さっき繁体字のGoogle Pinyin IMEをインストールしてみた。やっと「崙」の字が出るようになった。
 台北で市場古いと言われる市場です。まだ言ったことがなかった。
 1229,西門からG線で5駅,台北小巨蛋へ。いわゆる台北ドームです。もちろん降りるのは初めて。
 しかし「小巨蛋」って──「蛋」は卵だろうけど,小さいのか巨大なのかどっちや?

▲祠。ビルの向こうにはドーム

240着。
 日曜日だから何か試合とかがあるのか,人の流れは思いっきりドームの方向。逆に,そうでない人の流れが読めない。
 やむを得ず勘で4番出口から出る。
 1258,ドーム東の北寧路でなくて,スタバの横の南京東路四段52巷から南行する。
 1302,福安宮という祠。マンションの向こうにはすぐドーム…というコントラストを上の写真は撮ったつもりでしたけど,実はこれが,今回も初手から小レポにハマってしまう深みでした。→巻末小レポ:台湾の土地公信仰

▲南京東路四段52巷の光景

京東路」名が付いてるのに違和感を感じるほどの静けさです。
 好きな感じの裏道ですけど…ただ,市場を予想してたんで,何か雰囲気が違う。

パンダ公園の向こうも閉まってた

▲パンダの公園抜ける。

図にない緑地が東に現れた。1306,この緑地を渡って一つ東の寧安街へ。
 すると──?

▲寧安街の商店街

…まあ,商店街と書いても嘘じゃない雰囲気にはなってきた。
 しかし,どこも閉まってる。バーっぽい店の軒先でタバコを吹かしながら考える。夜型のエリアなのか?

▲同路地。好きな雰囲気ではあるんだが…。

312,八徳路まで出てしまった。
 うーん,ないなあ。ここより南にもどうも気配を感じない。
 一応南側には渡ってから西行に転ずることに。つまり台湾ドームの南側エリアになります。

食は台湾名物である。これを逃して台湾へ来たと言う勿れ。
 というか,市場へ向かった段階で何か喰えると予想してたから,知らず食べ物屋を探してしまってて──見つけるや入ってしまった。
1332廣誠素食500
 ① ②
③白米飯④
  ⑤
①胡瓜の唐辛子和え
②キノコと豆干の煮つけ
③ハム(鵝肉?)
④厚揚げの煮物
⑤豆干の煮つけ

▲素食

味い…!
 しかも,何がどうなって旨いんだ?という未知数な手応えです。
①胡瓜の唐辛子和え
 胡瓜の和えもののこのピリリとキマってる唐辛子の辛さの絶妙ぶりは何だ?
②キノコと豆干の煮つけ
④厚揚げの煮物
⑤豆干の煮つけ
は全て豆腐系でしたけど,どれもがもう一つの具材と別の結び付きかたをしてる。キノコとは軽い醤で出汁を生かしたマッチングだし,厚揚げは漢方おでんみたいなぐじゅぐじゅした濃厚さ。対して豆干の煮付けはまさにハムのような,焼き肉をあっさりとさせたような味覚。

▲鵝(ガチョウ)肉?

(ガチョウ)肉だと思う,③のハムのように感じたあの肉には,惚れ惚れしてしまった。
 過去の食体験からじゃなく,店の看板の表記からです。「素鵝」という文字でした。
 豆干と同じような煮汁が軽く,それでいて深く染みた味わいは…絶妙としか言いようがない。鶏肉よりもさらに後味をひく肉肉しさがありながら,軽やかな肉味がまっすぐに味蕾に舞い降りる。
 しかし?こんなしっかりした味の肉を,台湾ヴェジの方は食べててもいいのか?
 …そんな訳ない。結構苦労したけど,半年後にようやく真相にたどり着きました。→巻末解決編:中崙市場のガチョウ・ハムとは?

▲閉まってるけど市場

352,とうとう公設市場としか見えない一角を発見!北寧路と延吉路の間,八徳路の南側でした。
 どの店も閉まってて,真っ暗だ!
 さすがにこの状況に,やっと気付くことになりました。そうか。ここは公設系なんだ。本日は日曜日。だから基本,休みなんだ!
 あ,ちなみに上の写真の場所はこここ→GM.。いや,市場も堪能したから再来の予定はないけどね。
 という訳でした。詳しくお知りになりたい方は,下記のサイトなどご参照下さい。
※ tabitabi TAIBEI/中崙市場
「1960年にできた伝統的な市場で、歴史を感じさせる建物とその周辺に様々な屋台が続きます。お店に商品が並び人々が集まるのは午前8時半頃で、昼過ぎまで買い物かごを下げた人々で賑わいます。あまり観光地化されていなく、地元色が強く台湾語も多く飛び交います。」

▲北への帰路

401,ドームの東側北寧路を北行して駅へ戻る。
 このエリアはやはり再開発された界隈らしく,アパートが延々続く感じでした。
 というわけで,台北最古の市場は大変素晴らしかったです。あ~悔しい!

■台湾の土地公信仰

 福安宮というのは台湾のあちこちにあります。屏東の車城福安宮が高名です。
 どれも「土地公」という神様を祀ってる。
 そこまではシンプルなんですけど,何度か耳にしてきたこの土地公というのを調べていくと途端に複雑になりました。
1:性格 日本で言うところの氏神
 建築技術のない時代から,木や石を神としてきた古い信仰という。
 台湾の田舎には小さな土地公の祠がよくあるそうです。元々の形態は次の写真のような「石棚式」と呼ばれる形だった。それが,おそらく中国的な建築美観からでしょう,祠や小廟の形態に建て替えられていった。
 この場合の祀る対象は,大地とか山とかの物理的なものではなく「場」のようなもの,と捉えられます。そういうものは価値観以前の存在だから,漢族の価値観からすれば
「半陽半陰」と言われていたらしい。悪霊も一緒に祭っている「陰廟」も混ざってる。だから何にでもお参りするのは避けるべし,とされてるそうです。

▲台湾の田舎の土地公祠

──この辺りでピンときた。これ,ほとんど沖縄の御嶽と同じだぞ?下記の国家レベルの配列まで体系化・階層化されてるけど,本質は「人間が生きてる土地」そのものを信仰してる。
 何より…祠の形式がそっくり!
 おそらく同じ信仰です。沖縄のは正邪の不明瞭な原初形態を留めているのに対し,台湾や大陸のは象徴化が進んでる違いはある。つまり台湾で言う「隠廟」度の温度差はあるけれど,「場」自体を祀る感覚は同じ。
 だから,この信仰をもう一掘りしてみたくなった。
→F60-2西原/ウフンミウタキの西側祠
F62-4那覇/バスターミナル裏の拝所
F64-2那覇/森口公園最高所

2:対象 メジャーなのは「お爺さん」。
 柔和なお顔で多彩な服を着た姿が,「土地公」の一般的な相貌。稀にお婆さんの場合もあり,「土地婆」と呼ぶ。
「福徳祀」や「福德正神(福徳正神)」名でも呼ばれることが多い。昔の役人に張福徳という名士がおり,その死後に彼を祭ったら裕福になった,という(酷く現金な)張信仰が,どうやら土地公信仰と重なったらしい。土地公の性別も,土地土地のどこかの時代の偉人のイメージによって様々なんでしょう。つまり,個別にバラバラな崇拝対象を収めてしまえる非常におおらかな信仰装置が「土地公」というものらしい。
 だから呼び名は,何が正式,という議論をしてもあまり意味はない。
 また,格式による名称もある。「土地爺」は大体が小区域の中心廟。地区の中心廟の管轄範囲内のものになると,「五営将軍」名になる。中営,東営,南営,西営,北営など「〇営」と書かれる。さらに大きな町の中心廟は通常「城隍神」と言われる。が,これは要するにオフィシャル度合いの差で,本質に違いはない。

3:思想性 ほとんどない。祈りの中身は商売繁盛が主で,基本「財運神」とされる。道教思想に分類されることがあるけれど,厳密な道教の思想を追及して例えば仙人になる修行をしたりする方向性は薄い。道教から形式を借りてるだけと考えてよい。
4:祭祀時期 毎月のものでは,主に商売人が,旧暦2日(初ニ)と16日(初十六)に土地公を詣る。これは「月二回」という頻度の方が大切らしく,例えば老人がいる一般家庭では初一と十五に行う例もあるという。これは俗に「拝拝」あるいは「拝土地公」,正式な謂いでは「作牙」(ツオゲェ)あるいは「牙祭」と呼ばれる儀式。
 詣る方法は,参拝のほか,店の前に祭物を並べて「祝禱疏文」を唱えることもある(下記引用参照)。商店街でよく見るのはこれだったらしい。
 これに対し,旧暦12月の最後の作牙を「尾牙(ボエゲェ)」と呼ぶ。多くの職場の忘年会と重なるため,「尾牙」は忘年会を意味する語にもなっている。あるいは,台湾の忘年会は土地公への年間祭祀を兼ねている,と言えるかもしれない。
 さらに,土地公それぞれの誕生日があり,その廟の年間最大の祭日になることが多い。
5:その他アイテム 土地公が持っている杖は,(孫悟空の武器と同じ名前の)如意棒という。土地公のそれは文字通り「何でも願いを叶えてくれる」,つまりドラえもんの四次元ポケットみたいなものらしい。
 土地公の誕生日の供え物によくあるのが,「麺線」と「寿桃」。そうめんと桃です。麺は「長い」から,「寿桃」は「仙桃」(仙人が食べてる桃)に似せてあるから,という理由でいずれも長寿の象徴とされる。

6:課題 原初が同じと仮定すると,①台湾の土地公は陽化・制度化が進んだけれど,②沖縄のは隠・単純なまま受容されていると言える。母文化たる漢族と倭族との感性の違いが端的に露出した形ですけど,この方向性の差をもっと厳密に捉えていく必要がある。
 もう一つ大事なのは,そのような異種の母文化上に根をおろした土地公の信仰は,何か二次的な共通の集団によって伝播されたと考えるのが妥当です。それはどういう集団か?海民だろうか?

※ abroad/土地公信仰
※ ameba/【雑記】台湾で一番ポピュラーなお神様–土地公
※ 徒 歩 進 香[巡 礼]/[道教儀式]拝土地公(土地の神様を拝む)
※ 家族で台湾へ海外移住/台湾の土地公とは何か?‐土地信仰の場所と目的の謎に迫る
※ 台湾が大好き。「台北散歩日和」:土地公
「土地公は「神明界の派出所」とも言われていて、その土地に暮らす人々のよろず相談に応じてくれる神様」
「オーナーの(略)が(略)留守の時には、ぼくが土地公に対しての商売繁盛の祈願の言葉「祝禱疏文」を述べることとなる。毎回台湾華語で念じているのは、こんな内容だ。
「わたくしどもは恭しく香を焚き、果物、清酒、菓子、金銀財宝(紙銭のこと)をお供えいたします。玉皇大帝(天上の最高神)、三官大帝(天地水を司る神)、諸仏菩薩(諸々の仏と菩薩)、土地公の福徳正神(店のある土地の守り神)、城隍尊神(広域市街の守り神)、五路福神(福の神)、五路財神(財神)に、謹んで当店までご足労の上、お供え物、金銀財宝をご笑納いただきたく存じます。そして、異郷の地で店を商うわたしどもにどうぞご加護を。日々商売繁盛し、お客様がたくさんご来店くださいますように。また、わたくしどもが平安であり、願い事が叶いますように。」」
台湾の寺廟:解説
「・挟侍
皇帝格の神(剣監、印監)例:関帝
王階級の神(剣童、印童)例:関聖王
元帥級の神(神馬、馬丁)
観音(善才、良女)
地蔵王(左佛童、右佛童)
祖師(左道童、右道童)
婦人像の神(妃以上)(左宮娥、右宮娥)例:天上聖母
婦人像の神(司香、司花その他)
・従祀(神務に関連あるもの)
城隍爺
ニ判官-文判官(裁判所の書記)、武判官(刑を執行)
ニ爺-馬爺、牛爺 閻羅王の部下で、陰間奈河橋の両側に立つ番兵。悪人が通行すると突き落とす。
六司-延壽司、速報司、糾察司(陰陽司)、奨善司、懲悪司、増祿司(十二司、十八司とする場合もある)
ニ将軍-謝将軍 七爺 名は必安。爺ともいう。三尺余りの大烏帽子を戴き舌を出す眉毛長き丈餘の神像
・范将軍 八爺 名は無救。矮爺ともいう。黒面、上半身を少し前屈させた短身の像。
共に悪人を検挙して訴廷に護送する。城隍廟の門の両側にいる。
霊安尊王 城隍爺に同じ
王爺 六位司官(行政六部-吏・戸・礼・兵・刑・工-に準じたもの)
大衆爺 城隍爺に同じ。ただし神将神兵なし(陰司のため)。また通常、「董牌爺」の神像を祀る。この神は刑事のようなもので探偵を司る。
福徳正神 虎爺
註生娘娘 十二地支に配する婆姐12人 神像は孩児を抱く。

■解決編:中崙市場のガチョウ・ハムとは?

 当時は完全に肉と信じて書いてます。舌にはそうとしか捉えられない。しかもかなり美味な肉だったからです。
 けれど──どう考えてもシチュエーション的に変です。本文に書いたとおり,素食店でガチョウだけが解禁されてるのはおかしい。
 本当にこれは動物の肉なのか?
 店の看板にあった「素鵝」ではなかなかヒットがない。ただ,「Vegan Goose」という英語には突き当たった。ヴィーガン,ということは,やはり肉ではないはずです。ならばどこの発祥の,何なのか?
 解決法は「素鹅」と,簡体字に変えて検索することでした。つまり──この食品は大陸由来だった。
 素材は豆腐皮,つまり湯葉。これに茸類を何種か加えてある。大豆由来の食べ応えと茸のあっさり感で,鶏肉のような食感が合成してあるらしい。
 発祥は,浙江と広東が併記してあって曖昧です。ただ,中国南方で,南宋の頃の精進料理として成立したという記述がある。
 という訳で,味を思い出すと未だ信じられないけれど──肉じゃありませんでした。
 あとこれが「素卤凉菜」と書かれてるのも気になる。これも「卤」,つまり卤味に分類されるのか?

※ 痞客邦/大家一起來學做素鵝
「素鵝(四條)
材料: 豆腐皮  8張(大圓形8張,半圓形的就要16張)   香菇 8朵    金針菇  4包(400g)    杏鮑菇 200g    紅蘿蔔 1條    香菜    薑末 2tsp
調味料: 素蠔油 3Tbsp    糖 2tsp    胡椒粉」
※ 美食天下菜谱/【浙菜】――杭州名菜“烧素鹅”
「过去是杭州一带寺庙里的斋菜。」
※ 百度百科/素鹅
「素鹅是在广东,浙江地区有名的一道特色传统素卤凉菜」

[前日日計]
支出1500/収入2240
負債 740/
[前日累計]
     /負債 340
§
→十月七日(天) [71南営路][72基隆離脱][73西門]
1052王記府城肉粽
肉粽150
1138老山東
牛筋家常麺200元400[74中崙市場]

1332廣誠素食500[75中壢市内]
1631丑爺爺臭豆腐200
1659壹等品覇王猪脚
脚蹄飯600[76中壢夜市][77師大夜市]⇒[78夜の西門]
[前日日計]
支出1500/収入1850
負債 340/
利益 10/
[前日累計]
利益 10/
§
→十月八日(一)

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