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すっかり変わった成都から 前回全く見てなかったと 思い知らされた重慶へと 入る夜── |
残8h:復活のシスティーナ!
成都離脱の切符には1548発と書いてありました。
だからうだうだしてる場合じゃないんだけど…
実はここだけの話,昨夜遅く,スマホが完全にフリーズして電源スイッチを含め何を押しても反応しなくなってしまいました。
ローマの時に同じ状態になったことがある。自分史的には「システィーナ礼拝堂の祟り」として有名な出来事である。
これはなかなか縁起が好いぞ。わははは。
システィーナの時には電源切れを待って再起動しました。ところが朝になっても──まだ切れてない!!
0742。ふうっ!
閃いて,SIM挿入口のそばにある白い小さなボタンを尖った針で押してみたら──再起動された!
(そんな初歩的な事をガタガタ書いてるのが恥ずかしいけど…
無知でした…)
急ぎ成都と重慶の離線地図(百度地図)を宿のWifiにてDLした後,現在,機内モードにして急遽充電中。
にしてもこのタイミングは──落ちたのは,VPN.ACの台湾経由で接続を無理やり設置しようとした矢先だった。ひょっとして端末が金盾の攻撃を受けたのか?システィーナとは関係なしに。
残7h:成都旧城を見ず
さて,いい加減成都を歩かねば。
0849。J1のあるのが銀丝街(→巻末小レポ:銀の糸の花)。南に渡って順城大街。
これが成都旧内城壁のラインになるはずです。
前回不思議だったのは成都城の痕跡がこの古い町に皆無だったこと。だから今回はその場所を調べて来てました。何か見逃してるだけだとたかをくくってたんですけど──
全く城壁を偲ばせるものがない!
南東行。0900,正府街またぐ。道の名前は明らかに古い中心街を指してて,他の中国の町なら何か臭いが残るはずの場所。しかし──
単に寂しい通りです。オフィス街っぽい。ただ道の形が面白いので右折西行する。
珊顿道という花園。
──身震いしてきました。これは,ホントに成都というこの蜀都は,明清交代時に息の根を止められたのかも知れない。軍事施設が一度叩き潰されるほどの徹底的な「一掃」が行われたとしたら──こうなってもおかしくない。
どっちに進んでも引力を感じないけれど──0907,天成街に左折南行。
社区っぽい。
奇妙な道の屈折が出てきました。
道の名が大福建营巷になった。壁に線香街(文化地標・成都記憶)と金のプレート。──これも今調べても特にヒット無。四半世紀前位まではこの辺りにも老街があったような記録はあるんですけど…。
※ 毎日頭条/老照片:90年代的成都民生百态,每一张都是满满的回忆!
残6h半:道の名前はそれっぽい
陳麻婆豆腐が対面にある車道へ。0914。
蜀大侠という火鍋の店の脇。骡馬市のライン,西玉竜街だろう。右折西行。
0923,人民中路を西へまたぐ。羊市街をさらに西行。地鉄のほか羊市街三医院站のバス停。
トイレを借りようと羊市巷というところに入るも古びた社区。街並は期待できそうにない。
羊市巷は成都市第三人民医院という巨大施設の敷地になってるようです。
東城根下街をまたいで東門街へ。名前はそれっぽいのに──これも景観は全くの新市街です。
残6h:乳児も太る肥腸粉
心にヒットがないまま歩いてるうち,そろそろ朝飯にありつきたくなった。
町並みはパッとしないけれど,珊子街入口南の角地に人のたむろしてる。通りに半分開け広げた麺屋。
1001馬家場老街胖娃肥腸粉
肥腸粉(小份)300
麻が容赦ない!
もちろん唐辛子も入ってるんだけどアクセント程度です。花椒の痺れに加え,半端なく投入されてるシェンツァイの独特の香が強く味覚の渦を成す。
小麦粉の甘さが唯一の救い,という感じ。──なるほど!四川系の麺ってそういう格好で小麦の味覚を増幅してるのか。
温まるといえばこれほどの湯はありませんでした。
よし行こう!
残5h:通りがかっただけ。小通巷
西行。1022。
熊猫文创芸術切というのをやってる。「パンダ芸術祭」といったニュアンスでしょうか。
中国の方も写真撮ってるから,少なし常にあるものじゃないっぽい。
イベント抜きでもちょっとお洒落な通りになってるらしい。小通巷という表示。
決して調べて行ったのではなく,偶然入った道です。
宽窄巷から遠くない小さな通りとして,かなりトレンドになりつつあるエリアらしく,ググるとかなりヒットがあります。
評価が流動的なのか,「慢生活」という訳しにくい言葉と,地元の若い層はこっちへ行く,みたいなことが書いてある。やはり微妙な表現が多いけど,一度通って損はない現代中国らしい通り。
だからワシ的には少し恥ずかしいので…繰り返すけど偶然通ったんである。
※ 百度百科/小通巷
「成都众多“慢生活”的小巷之一」
「年轻人们只好向外拓展,而离宽巷子不远、相对安静的小通巷,就这样渐渐成了他们的目标」
中同仁路に出る。1033,左折南行。
そうか、地下鉄の駅ができたんだ。寛窄巷子へ左折東行してみる。
凄い人混みだけど,ここまで歩いた中ではやはり一番面白い。
とずるずる入り浸りかけたけど…止めた。これじゃ前回と同じルートになってしまう。
▲1043「総合執法」のお車。パトカーもあるの?でもスマホしか見てないように見えるけど?
地下鉄4号線に乗る。1052。1駅で中医大省医院,2号線乗り換えで天府広場へ。
2号線は凄い混み方。日曜日の市内行きゆえか。こりゃ…食べれるかな?
前回のままなら繁華街のはず。春熙路へ急ぐ。
■小レポ:銀の糸の花
近代に何があったにせよ,この蜀の土地は一時は文化文明の雄だった時代は確かにあるらしい。
三星堆を持ち出してもいいけれど,この時のJ1の道「銀丝街」はまさに「成都银丝花」という工芸品の工房街だったことから来てました。この银丝花の他,蜀绣・竹编・漆器が成都の「四大名旦」と呼ばれる最高峰の芸術らしい。
これは完全に把握漏れしてましたし,当然見逃してます。
捜狐プログは「中国は明清代になってもまだその水準の芸術には到達しなかった」とまで書いてます。
そういう眼光のないワシにはそれがどれほどスゴいのか測れませんけど,凄いことは理解できそうです。最巻末に写真を転載してみましたのでどんな凄味かご確認下さい。眼光がないので「この象,眼がイッテて怖いわ」て位しか分からんので…。
※ 捜狐/文化/【寻觅四川】这里是四川,在这里寻女—成都银丝花
「银花丝是成都最具特色的汉族传统金银工艺品,这项金属工艺迄今已有1700多年的历史,在中国明清时就已经达到过极高的艺术水平,它与蜀绣、竹编、漆器一起更号称成都的“四大名旦”。可制作花丝首饰、摆件。
2008年6月7日,银花丝经国务院批准列入第二批国家级非物质文化遗产名录。」
▲金银花丝嵌宝珐琅彩太平有象摆件